2013/4/25

“やる事”がいっぱい残っていたこの時期のチャールズ・ロイド・クァルテット  木曜:Jazz & Classic Library


個人差はありますが、音楽に“やる事”がいっぱい残っていた頃に自分が触れていた物をどのくらい覚えているでしょうか。

不思議な物で、完成度は確実に現在の方が上回っているのに思い出せない事っていっぱいあるのです。
ひょっとしたら、“その時”は何にも考えずにというか、考える余裕さえ無いくらいギリギリだったのだろうか? な〜んて思ったりもします。

ある時、どうしてもギターとヴィブラフォンのコンビネーションによる演奏をチェックしたくて、友人から弾けもしないギターを借りて録音し、それにヴィブラフォンをオーバーダビングしたテープが出て来ました。
東京に出て来る直前のものだから22歳頃のものです。

僕は鍵盤楽器なら何でも来い!ですが、ギターはからっきしダメ。
でも不思議なもんで、その時にどうやって弾いたのかまったく覚えていないのですが(そもそもフレットというものがまったく頭に入っていない)、弦を押さえて一つ一つポジショニングを覚えたんでしょうねぇ、それなりに弾いてるんですよ、これが(笑)。

ただ、開放弦をやたらと使っているので、たぶんベースの音に“この音を重ねる的に”ギターを触って覚えたんでしょうねぇ。

かと思えば、続いてベースを弾いてる音源が出てきました。
高校の時に、文化祭などで不思議とベースはスラスラと弾けたのです。
あれはコードを押さえなくてもいいから、だ。たぶん。
ELPなんかの当時流行りのロックを弾いたりしていましたが、この時はベースでスティーブ・スワロウのベースラインを真似てフォーリング・グレースとアイム・ユア・パルを録音していますねぇ。

よくこんな事やってたなぁ。。。

たぶん、こんな事をやって遊んでくれる友達がいなかったんでしょう(笑)
いいんです、恐怖の密室芸人。
実は、そこで計り知れない発見と経験をしていたりするんです。
たぶん(笑)

でも、それって自己練習の秘訣かもしれません。

僕らがジャズを始めた頃は、まともなレッスンなどもなく皆自己流で、練習相手はレコードでしたから。
テーマのメロディーとコードを採譜してレコードを流しながらアドリブを練習するのです。
伴奏は時の超一流ジャズメン!
こんな楽しい時間はありませんでした。

唯一厄介だったのが、レコードプレーヤーって回転数が微妙で、ピッチが微妙にズレていたりするんです。
今のCDだとそれが無いから最高だね!と言ったら、、、
今はそんな練習しないんだそうです。近所迷惑だし。

なんかつまんないねー。


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『THE FLOWERING/Charles Lloyd』(atlantic/1966年)

1. Speak Low
2. Love-In / Island Blues
3. Wilpan's
4. Gypsy '66
5. Goin' To Memphis / Island Blues

Charles Lloyd (Saxophone)
Keith Jarrett (Piano)
Cecil McBee (Bass)
Jack DeJohnette (Drums)

Recorded on July 23 & 24 at Juan-les-Pins Jazz Festival, Antibes, France and October 29, 1966 at Aulaen Hall, Oslo, Norway.


チャールス・ロイド最大のヒットアルバム、『Forest Flower』(Monterey Jazz-fes in September of 1966)を挟んだ前後に録音されたヨーロッパでのライブ盤で、僕はCD化で初めて耳にする事が出来た。

と、いうのも、このロイドの人気クァルテットはこの直後にベースがセシル・マクビーからロン・マックルーアに代わり第一期(つまり「フォレスト・フラワー」バンド)の演奏は貴重なのです。

元々はロン・マックルーアがパーマネントなメンバーだったとも伝わっているのですが、割とこのセシル・マクビーというベーシストが入っていた時代は、適度なブレーキが効いていて、僕は第二期よりも好きなんです。

もちろん、ロン・マックルーアの事は当時マイク・ノックが作ったバンド、ザ・フォースウェイでお馴染みだったのですが、その前にチャールス・ロイドのバンドにいた事はあまり目に入っていませんでした。
どうしても、あの「フォレスト・フラワー」のチャールス・ロイドが印象的で、ベースは絶対セシル・マクビーだったのです。

バンドとしてのコンビネーションは、これが不思議な事に、キース・ジャレットもジャック・ディジョネットも、どうやらロン・マックルーアの方が相性が良さそうなんですね。
演奏を聞いた限りですが。

親分のチャールス・ロイドは・・・・まぁ、どちらでも空中浮遊しているような感じなので相手を選ばす、です。

バンドというのはおかしなもので、あまりにも相性バッチリなメンバーが揃い過ぎると破滅へのステップを踏み始めます。たぶん、何をやっても上手く行くので、もっとスリリングな瞬間を求める傾向が強くなると、徐々にバンドが勝手に暴走しはじめるのです。それが面白いと思える内はよいのですが、コンセプトが徐々に見えなくなり、その内に客も疲れてしまって気が付くとバンドだけで盛り上がっていたりするのです。
なので、「どうしてココにこの人が?」みたいな組合せのバンドのほうがいつまでも一つの事を新鮮に演じられているようです。

その点で言えば、このチャールス・ロイドのクァルテットは音楽のバランスがバツグン。

キース・ジャレットとジャック・ディジョネットのスピード狂的な部分をセシル・マクビーがグッとブレーキ役になって、それが実にベーシストらしい位置でバランスしているのです。

1曲目の“Speak Low”を聞けばそれが一目瞭然。
誰でもスリルを感じるスピーク・ロウであり、それぞれのパフォーマンスが程良く反映されたスピーク・ロウであり、スタンダードとしての形を保ったスピーク・ロウなのです。

けっして、テーマだけスピーク・ロウであったり、途中からあらぬ方向へと暴走するスピーク・ロウではありません。ただそれだけでカッコいいスピーク・ロウ。

この時代のジャズはカッコ良くなければダメです。

どんなに難しい事をやっていても、最終的にそれをカッコ良く演奏しているかどうかで決まるのです。

このロイドのバンドは実にカッコいい。

録音は若干マスターテープの磁気が飛んでハイエンドは終わりかけているが、ホール録音だったのが幸いして全体像は1966年とは思えないほどクリアに聞こえる。

この1曲目なんか、それぞれのソロがとってもリアルだし、また、アルバム中のベストトラックだ。

ロイドの甘いトーンとタンギングが紡ぐ独特の世界が空気中に拡散されると、若きキース・ジャレットがこの翌年に録音された初リーダー作『Life Between the Exit Signs (1967)』と見まごうばかりのソロが飛び出して来る。
キースのソロの後半はややセシル・マクビーとの確執を物語るような“まとめ方”になるが、そのブレーキがこのスタンダードの解釈を聴きやすい方向へと導いている気がする。
マクビーのソロを経てテーマに戻るのだけど、まだやり足りないかロイドはバースともリフとも言えない空気を引っ張りながらテーマに突入する。

今までロイドをフルーティストと思った事はないが、出てきます。
二曲目“Love-In / Island Blues”はメドレーでブルージーな時間。
この曲のテイクは他にも聴いた事があるが、最もこの演奏が曲そのものに素直な表現なような気がする。
ただ普通に演奏するだけじゃ面白くないから、ちゃんとラストは全員で面白く終わっている。

三曲目“Wilpan's”はベースのセシル・マクビーの曲。
実は僕はセシル・マクビーのモダニズムに溢れたオリジナルが好きで、かの『Forest Flower』でもセシル・マクビーの“Song of Her”が一服の清涼剤。あの曲がなければアルバム全体がしまらなかっただろう。ベーシストには名作曲家が多い。セシル・マクビーもそうだけど、スティーヴ・スワロウ、ハービー・シュワルツ、ジャコ・パストリアス、、、、、etc
ベーシストの造った曲は皆に愛されるものが多い。

四曲目は再びロイドのフルートが登場。モードなアフロスピリチュアンな曲、そして五曲目だけがフランスで別録音されたもの。このキース・ジャレットのソロが秀逸で決して破壊へとは向かわないで鋭くタイトな演奏。第一期の演奏にはこのようなキース・ジャレット・ファンにも見逃せないトラックが多い。
再びサックスに持ち替えてアイランド・ブルースが出て来て幕を閉じる。

ちょうどバンドが始動して“やる事”がいっぱい残っていたこの時期のチャールズ・ロイド・クァルテットは向かうところ敵なしの型破りな音の華に満ちていたんだろうなぁ、と聞きながら思ってしまうのでした。

やっぱり何でも最初が一番おもしろいって事ですね。
何をやっても等身大に楽しそうだもの。





★☆★ 2012 BEST LIVE (動画) ★☆★

Nov/14〜15/2012

Toshihiro Akamatsu (vibraphone)
Hakuei Kim (piano)

1st set (9:30pm〜10:50pm)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)O Grande Amor

2nd set (0:48am〜2:09am)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)On Green Dolphin St

Rec, Nov/14〜15/2012 @ Okaido"COLORFUL", Matsuyama, Ehime, JP

※赤文字の演奏動画を公開しています

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/1:00am's StellabyStarlight (Full version)

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

2012年11月14日四国・松山でのライブ第二部のもので第一部と同じ曲の深夜の演奏です。
まったく違うイントロから始まった瞬間から純粋な即興演奏に突入しました。
デュオという最小公約数にして最大の自由度を持つアンサンブルでしか出来ない衝動の記録となりました。
ソフトのアップロード時間制限の為に10分未満の暫定バージョンを年末にアップしていましたが今回フルバージョンに更新。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/2:00am's GreenDolphin

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

あらゆる意味で刺激的だったこの日のライブの最終アンコール。時刻は午前2時です。
第二部の会場は半分以上が地元のミュージシャンやピアニスト、音楽関係者で埋まっていましたから二人ともよりアグレッシヴなOn Green Dolphin Stに。午前二時にこんなガチンコなライブをやる街は日本でも珍しいでしょう。さすがは我が故郷です(笑)


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:53pm's StellabyStarlight

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

赤松・ハクエイDUOでのStella by Starlight。
このバージョンは2012年11月14日四国・松山でのライブ第一部のものです。
前月の横浜ジャズプロムナード2012でも評判だったこのスタイルのデュオがさらに一歩踏み込んだところでの演奏に。次の深夜のステージの演奏と比較するとまったく別の曲です。ジャズライブの楽しみ方で僕らはとても大きな事にこの時気付いたのでした。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:46pm's The Gleaner

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

四国・松山でのライブ第一部でのオリジナル曲The Gleaner。この日は入替え制という事もあり第一部も第二部も同じプログラム(アンコールを除く)でしたが、考えてみればクラシックのコンサートやポップスのコンサートとジャズのコンサートが大きく異なるのは、たとえ同じ曲を一日に二度演奏したとしてもまったく違う演奏になるのが当たり前。このライブではその当たり前な事を随分長い間僕らは忘れていた事に気づかされて、久しぶりに達成感で満たされたのを覚えています。


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ビデオカメラ【Crew Camera Series】TOSHIHIRO AKAMATSU meets HAKUEI KIM 2012. presented by T.KOYAMA. "SOUND OF FOCUS" comp by T.Akamatsu. 2010's album 『AXIS』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO オープニング"Be my love"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/2曲目"TRITON 2011" comp by T.Akamatsu. 1991's album 『Now's The Time Workshop vol-2』(BMG FunHouse)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/4曲目"I LET A SONG"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、ユキ・アリマサDUO 2011 演奏順/7曲目"DAA HOUD". 2005's album 『Synergy』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO 演奏順/9曲目 アンコール




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『BEST LIVE 2011(動画)』


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




只今絶賛発売中!
■New Album『AXIS/赤松敏弘』(VEGA)
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VGDBRZ-0044/3.000円(税込)

赤松敏弘(vib)The NewQuartet
guest:森川奈菜美(vo)

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CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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