2013/6/7

ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/クリシェとカンピング  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第三百十三回目の今日は先週からの続きで『ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/クリシェとカンピング』と言うお話し。

途中からの人は先週の金曜ブログ『ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/ボサノヴァとクリシェ』( http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20130531/archive )から読んでくださいね。

ココまでの金曜クリニックをご覧になりたい人は左のカテゴリー(またはこの記事のタイトル右側にある)「金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック」をクリック。この記事に続いて過去の記事全てを見る事が出来ます。チェキラ!



The 2nd anniversary of Musser hybrid vibraphone ( M55GJ-prototype )
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2013年6月5日横浜・関内エアジン@市川秀男Trio+赤松敏弘

一昨日夜のライブでムッサー社のハイブリッド・ヴィブラフォンがデビューして二周年となりました。
ラッキーな事に、デビューさせた同じ店、同じメンバーで無事に二周年。

試作品なので市販品と若干パーツは異なりますがほぼ同等。
新しいものにはつきものの初期トラブルがいつくか発生しましたが現在ではほぼ解決。
本日は、お題“ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/クリシェとカンピング”に続いて導入二周年時の報告と続きます。



有名曲“all the things you are”をボサノヴァ用にリハーモナイズしながら用法を解説中。

今回はリピート後(ラストAセクション)の29小節目から36小節目、その続きです。

まずはオリジナルのこの部分は・・・
(29 - 36小節目)
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(クリックで拡大/以下同じ)

これを次のようにリハーモナイズしました。
(29 - 36小節目)
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これらのコード選択にはメロディーの他に、ボサノヴァのハーモニー的な最大の特徴となるクリシェを想定しながら選んでいます。

そのクリシェを示すと、以下のようになります。
(29 - 36小節目)
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ボサノヴァの優れたアレンジメントを耳にした事がある人なら、ボサノヴァという音楽ではハーモニーの役割が他の音楽以上に重要視されている事にお気づきでしょう。

メロディーはハーモニーの核となるコードのコードトーンの隙間をすり抜けて無理にフォルテで演奏する事なく聞こえて来るテンションが軸。リズムはボサノヴァという二小節周期が基本となったリズミック・オスティナート。特に強調が必要な部分以外はこのオスティナートがハーモニーの邪魔をしないスペース作りに貢献する。
そして、それ以上にボサノヴァがボサノヴァたり得るのは、一つのハーモニーの中でもクリシェを使ってメロディーを様々な角度から演出するのを惜しまないところだ。

テンションばかり目立ってもダメ、オスティナートばっかり目立ってもダメ、クリシェばかり聞こえて来てもダメ。正にハーモニーに関わる全ての素材を厳選してブレンドさせたものでなければボサノヴァになり得ない。

そんなボサノヴァでソロを演奏するとなると、コードスケールに加えてクリシェとどれだけ仲良しになれるかに掛かってくると言っても決して大袈裟では無い。垂直方面のテンション感覚に加えて水平方面のハーモニックラインの感覚も磨きましょう。

まず、上のメロディー、リハモナイズされたコード、隠されているクリシェから、どれだけ正確に情報を読みとれるかが今のあなたの実力を表す事になります。

以前にも書きましたが、ヴィブラフォンやマリンバを4本のマレットを持って演奏するというのは、すなわち、コード楽器としてのセンスを自ら持っているという自己主張なはず。
そうでなければマレットを4つも持つ必要などないのですね。

では、ソロをやる前に、その4本のマレットで、どれだけハーモニーを奏でられるかをチェックしてみましょう。
このハーモニー感覚が、後のソロで演奏する感覚とダイレクトに繋がるのです。

(1)コードスケール・アナライズ
まず最初に知らなければならないのは、選択(リハモ)されたコードがどのような形をしているのかの特定。ヒントはここまでに掲示した譜面で十分過ぎるほどです。

小節毎にチェックしてみましょう。

■29小節目
・メロディーはF
・コードはG7
・但し、前半二拍にはクリシェに13th、後半二拍にはb13thがセレクト

アナライズ・・・・前半二拍は13thからミクソリディアン・スケールと思えなくもないが、調号を反映させると13thで打ち消された“Eb”以外を取りこむとコンビネーション・オブ・ディミニッシュと考えるのが妥当。後半二拍はクリシェのb13thからHMP5と判断。

■30小節目
・メロディーはEbとDb
・コードはGb7(9)
・クリシェには9thとrootがセレクト

9thがクリシェに入ってる時点でミクソリディアン・スケールかリディアン・フラットセブン・スケールが想定される。決め手となるのは11th or #11th。調号を見ると“C”にフラットは付かないのでリディアン・フラットセブン・スケールとするのが妥当。

■31小節目
・メロディーはEb
・コードはFm7
・クリシェには9thとrootをセレクト

9thがクリシェにセレクトされているのでチェックすべきは“Db”の存在。調号を見ると“Db”が存在。隣接するコードとの整合性をチェックするとGb7(9)には“Db=5th”、E7(b9)にも可能性として“C#=13th”は有りうる。そこでここはエオリアン・スケールとするのが妥当

■32小節目
・メロディーはG と F。
・コードはE7(b9)
・クリシェは#11thと3rdをセレクト

b9thが指定され、クリシェに#11thが入るとなればコンデミという選択が妥当

■33 〜 35小節目
・この間はEb7sus4とEb7と解釈するのでミクソリディアン・スケール

■36小節目
・Dm7は冒頭のコードAb/CのCに解決する方向にあるのでドリアン・スケール
・G7は同様にAb/CのCに解決する方向にある。クリシェは13th。冒頭のコードAbによりスムースに繋がるにはb9th=Abを想定するのが妥当。従ってここはコンデミになる。

さぁ、このアナライズを軸に、カンピングを行ってみよう。

(2)カンピング

ただコードを弾くのでは意味がない。
ここまでのコードスケール・アナライズを軸に、カンピングのハーモニー・ラインの中にクリシェを取り込んで、一人でこの部分のサウンドを作る、という大前提。

すると・・・・・

こんなカンピングになります。

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さぁ、
あなたはどのくらいハーモニーに強くなっていたでしょうか?

(この項、続く)


■Musser hybrid vibraphone 導入二周年レポート

新製品にはつきもののトラブル。プロトタイプは特に何かと発生しやすい状況にありますが、この間に起こったトラブルは現在ほぼ解消しています。いづれも、従来のM55に比べると症状はごく軽微なものばかりです。

【鍵盤からのノイズの問題】

鍵盤からのノイズは、まず純正のバー・サスペンション・コード(鍵盤の紐)は切れにくいもののノイズが発生しやすいのが難点でした。

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純正のバー・サスペンション・コード(深緑)

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このC#から下にBb付近までノイズが出やすい

これはこのモデルに限った事ではないので全般的に言える事ですが、ノイズが気になる人は市販の紐への交換をお薦めします。アクリル100%の紐であれば耐久性は劣りますがノイズはクリアー出来ます。

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僕が使うのはアクリル100%で直径5mmのもの。ホームセンターなどで廉価に買えます

切れやすいが市販品は数百円なのでストックを持ち歩くようにすれば問題ありません。

以前は直径3mmのものを使っていましたが、不思議な事に鍵盤の紐を通すホール(穴)との関係から空気振動によるノイズが発生する事が判明し、直径を太くする事で問題点をクリアーしました。

3mmよりも5mmのほうが耐久力も向上しました。

【ペダルの位置とノイズの問題】

ハイブリッド・ヴィブラフォンを演奏していてなぜか足が疲れると思ったら、ペダルのセッティングが従来のMusser vibraphone と異なっていたのです。そこで従来の純正M55と同じ位置にペダルの装着位置を改造しました。詳しくは以下のレポートにあります。

『2012/11/2ブログ・音楽的読唇術:6度という音程を軸にガイドライン・・・の前に秘密基地へ緊急出動!』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20121102/archive

これによってペダル・パーツの装着ピンを手前側に5cmほど移動しました。これによって、従来のMusser M55を演奏している時と同じポジションがとれるようになり、問題は解決。

ペダル付近からのノイズに関しては、パーツのメッキとの関連から共振現象が起こっているものと予測。
対処法は、ペダルの調整ネジを一度締め直し、接点の部分の角度を一度調整する事でほぼ解消される事がわかりました。

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この部分の接点からノイズが発生。軸側のホールの淵にパーツが触れて出るノイズなので角度を変えると解消します

【ボディーからのノイズ】

原因はこのパーツ。
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基音側のこのパーツ、純正M55は固定式でしたが、ハイブリッド版では脱着可能式。これが仇となってノイズの原因に。演奏中は特に必要性が無いので外して使う事で解決しました。

以上の対処によってほぼ完璧なコンディションに保たれています。


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★☆★ 2012 BEST LIVE (動画) ★☆★

Nov/14〜15/2012

Toshihiro Akamatsu (vibraphone)
Hakuei Kim (piano)

1st set (9:30pm〜10:50pm)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)O Grande Amor

2nd set (0:48am〜2:09am)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)On Green Dolphin St

Rec, Nov/14〜15/2012 @ Okaido"COLORFUL", Matsuyama, Ehime, JP

※赤文字の演奏動画を公開しています

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/1:00am's StellabyStarlight (Full version)

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

2012年11月14日四国・松山でのライブ第二部のもので第一部と同じ曲の深夜の演奏です。
まったく違うイントロから始まった瞬間から純粋な即興演奏に突入しました。
デュオという最小公約数にして最大の自由度を持つアンサンブルでしか出来ない衝動の記録となりました。
ソフトのアップロード時間制限の為に10分未満の暫定バージョンを年末にアップしていましたが今回フルバージョンに更新。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/2:00am's GreenDolphin

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

あらゆる意味で刺激的だったこの日のライブの最終アンコール。時刻は午前2時です。
第二部の会場は半分以上が地元のミュージシャンやピアニスト、音楽関係者で埋まっていましたから二人ともよりアグレッシヴなOn Green Dolphin Stに。午前二時にこんなガチンコなライブをやる街は日本でも珍しいでしょう。さすがは我が故郷です(笑)


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:53pm's StellabyStarlight

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

赤松・ハクエイDUOでのStella by Starlight。
このバージョンは2012年11月14日四国・松山でのライブ第一部のものです。
前月の横浜ジャズプロムナード2012でも評判だったこのスタイルのデュオがさらに一歩踏み込んだところでの演奏に。次の深夜のステージの演奏と比較するとまったく別の曲です。ジャズライブの楽しみ方で僕らはとても大きな事にこの時気付いたのでした。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:46pm's The Gleaner

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

四国・松山でのライブ第一部でのオリジナル曲The Gleaner。この日は入替え制という事もあり第一部も第二部も同じプログラム(アンコールを除く)でしたが、考えてみればクラシックのコンサートやポップスのコンサートとジャズのコンサートが大きく異なるのは、たとえ同じ曲を一日に二度演奏したとしてもまったく違う演奏になるのが当たり前。このライブではその当たり前な事を随分長い間僕らは忘れていた事に気づかされて、久しぶりに達成感で満たされたのを覚えています。


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ビデオカメラ【Crew Camera Series】TOSHIHIRO AKAMATSU meets HAKUEI KIM 2012. presented by T.KOYAMA. "SOUND OF FOCUS" comp by T.Akamatsu. 2010's album 『AXIS』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO オープニング"Be my love"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/2曲目"TRITON 2011" comp by T.Akamatsu. 1991's album 『Now's The Time Workshop vol-2』(BMG FunHouse)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/4曲目"I LET A SONG"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、ユキ・アリマサDUO 2011 演奏順/7曲目"DAA HOUD". 2005's album 『Synergy』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO 演奏順/9曲目 アンコール




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『BEST LIVE 2011(動画)』


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




只今絶賛発売中!
■New Album『AXIS/赤松敏弘』(VEGA)
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VGDBRZ-0044/3.000円(税込)

赤松敏弘(vib)The NewQuartet
guest:森川奈菜美(vo)

New Album『AXIS』は全国の有名CD店のほか、ネットショップでも好評発売中!
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どうぞご利用ください。

CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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