2013/7/11

北欧のインパクト・クイーン・・・  木曜:Jazz & Classic Library


カーリン・クローグ(Karin Krog)を御存知だろうか。
北欧、ノルウェーのヴォーカリスト。

1974年、高校音楽科の寮生活をしていた僕の周りでは彼女がちょっとしたブームになった。
それは、彼女のこのアルバムを僕が部屋で流していた事に始まる。

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『JOY/Karin Krog』

北欧のジャズ、と言うよりもカーリン・クローグの決定的な印象がインプットされたアルバム。
1968年の録音ながら、様々なエコー処理を使って、当時としてはロック・ミュージックでも珍しいくらい斬新なサウンドを創りあげていた。
そして、ちょっぴり鼻にかかったような彼女のヴォイスが、高校生諸君にはやたらとセクシーに聞こえたわけだ。
ハービー・ハンコックの“Maiden Voyage(邦題:処女航海)”や、ジャズフェスのライブ録音でベース二本とヴォーカルという特異に編成の“Round About Midnight”など、音楽科の寮生はすっかり彼女の虜。

ただ、その後の彼女の事は、雑誌等では見掛けていたが、アルバムはさっぱり買っていなかった。

フラリとCDショップに入ったら、ナント、その後の、いや、僕らがそのセクシーなヴォイスに良からぬ戯言を妄想していた正にあの時の、彼女の音と出会ったんだ。


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『WE COULD BE FLYING/Karin Krog』(Meantime/1974年)

1. We Could Be Flying
2. The Meaning Of Love
3. Sometime To Go
4. All I Want
5. Sing Me Softly Of The Blues
6. Raindrops, Raindrops
7. Lament
8. Hold Out Your Hand
9. Time To Go

Vocals – Karin Krog
Keyboards – Steve Kuhn
Bass – Steve Swallow
Drums, Percussion – Jon Christensen

Recorded July 30 and 31, 1974 at Rosenberg Studios.

ピアニスト、スティーヴ・キューンのトリオとのコラボレーションと呼んだほうがいい。
キューン達も、歌伴というつもりで演奏していない。

まぁ、カーリン・クローグはヴォーカリストで間違いないのだけど、下手なインスト奏者よりもインパクトが強い。
立派にキューンのトリオと互角に渡り合っている。

1974年と言えば・・・・

スティーヴ・キューンは1974年11月11・12日ニューヨーク、ジェネレーション・サウンド・スタジオにて録音したECMの傑作『TRANCE』の時期。
ベースはこのアルバムと同じスティーヴ・スワロウ。

そう言えば、この年の五月にスティーヴ・スワロウを来日したヴィブラフォンのゲイリー・バートンのバンドで初めて見た。ちょうどエレクトリック・ベースで独自のスタイルを確立している最中で、ゲイリー・バートンの来日公演(僕は大阪のサンケイホールで聞いた)ではスワロウのベースの音がバリバリと歪んでいるように聴こえて
いたのだけど、その直後(翌月)に録音されたこのアルバムでは今日のスワロウ・サウンドの原型が出来上がっている。

エリクトリック・ベースに転向した初期は指で弾いていたが、この頃になるとピックを使って独特のラインを奏でるようになっていた。
子供の頃からのスワロウ・ファンなので、ちょっとだけ詳しい(笑)。

ドラムは北欧を代表するドラマー、ヤン・クリステンセン。
これはたぶんカーリン・クローグからのリクエストだろう。
先のアルバム『JOY』にもクリステンセンが参加している。

正に“絶品揃い”のこのアルバム。
なんで当時目に入らなかったのか不思議でならない。

1曲目“We Could Be Flying”からして全力疾走。
スティーヴ・キューンもゴキゲンのようでこの頃ノッてくると連発していたクラスター・チョップもソロに登場。スワロウのフィンガリングとグルーヴがまたカッコいい。こういうベースを弾かすとダントツ。
いつものようにエコーにまみれながら登場するカーリン・クローグ。
もう何も言う事ないよ。ヤン・クリステンセンのタイトな8beatは気持ちいい。

2曲目“The Meaning Of Love”はスワロウのフィンガリングとキューンのエレクトリック・ピアノがイントロから聞けるゴキゲンなチューン。どちらかと言えば曲に歌詞を軽く載せただけの感じだけど、それがこの時代のサウンドとして活き活きと残っている。コード進行が魅力的だなぁ、と思ってクレジットを見たら、スティーヴ・キューンの曲だった。なるほどね、正にそれを納得するテイク。

3曲目はスタンダード・ナンバーの“Sometime To Go”。
きちんとスタンダード・ナンバーも取り入れるところはこの人のスタイルのようだ。

4曲目はJ・ミッチェルの“All I Want”。ややポップな味付けだけどここまでのサウンドことまったく違和感なし。

カーラ・ブレイの“Sing Me Softly Of The Blues”に歌詞があるとは知らなかったが、どうやらカーリン・クローグがカーラの曲に歌詞をつけたようだ。

キューンのエレクトリック・ピアノのイントロから始まる6曲目“Raindrops, Raindrops”きキューンの作品。かなり個性の強いキューンの曲もクローグにかかるとしっかり自分のカラーに。

ピアノとデュオで奏でるスタンダード・バラード“Lament”。フェイクにかなり特徴のあるクローグの歌。エフェクター処理した効果もいいが、ノーマルに近いこのようなテイクもいい。

リズミックなスワロウのベースから入る“Hold Out Your Hand”はキューンの作品。かなり歌モノとしては個性的な曲。どのようになるのかな? そう思いながらクローグの出番を待つ。
なるほど、ね! 納得。

最後の“Time To Go”もキューンの曲。ちょっぴりアンニュイな雰囲気も漂う中に70年代という時代の音がくっくりと記録されている。

どの曲も、やっぱりカーリン・クローグだな、とおもう納得のアルバム。

唯一、今聴いて思うのは・・・・

このトレードマークのエフェクトしたヴォーカルが全体のボリュームで見るとややデカイ気がする。
もう少しバンドのサウンドの中に埋もれていてもいいんじゃないかと、今の時代なら、ね。

だって、せっかくこの最強トリオと互角に渡り合っているリアリティーがほしいのよ。
ちょっぴり埋もれたほうがサウンド全体がブレンドして、さらに世界が広がって聞こえるような気がした。

そんな2013年7月11日深夜の耳でした。




★☆★ 2012 BEST LIVE (動画) ★☆★

Nov/14〜15/2012

Toshihiro Akamatsu (vibraphone)
Hakuei Kim (piano)

1st set (9:30pm〜10:50pm)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)O Grande Amor

2nd set (0:48am〜2:09am)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)On Green Dolphin St

Rec, Nov/14〜15/2012 @ Okaido"COLORFUL", Matsuyama, Ehime, JP

※赤文字の演奏動画を公開しています

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/1:00am's StellabyStarlight (Full version)

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

2012年11月14日四国・松山でのライブ第二部のもので第一部と同じ曲の深夜の演奏です。
まったく違うイントロから始まった瞬間から純粋な即興演奏に突入しました。
デュオという最小公約数にして最大の自由度を持つアンサンブルでしか出来ない衝動の記録となりました。
ソフトのアップロード時間制限の為に10分未満の暫定バージョンを年末にアップしていましたが今回フルバージョンに更新。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/2:00am's GreenDolphin

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

あらゆる意味で刺激的だったこの日のライブの最終アンコール。時刻は午前2時です。
第二部の会場は半分以上が地元のミュージシャンやピアニスト、音楽関係者で埋まっていましたから二人ともよりアグレッシヴなOn Green Dolphin Stに。午前二時にこんなガチンコなライブをやる街は日本でも珍しいでしょう。さすがは我が故郷です(笑)


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:53pm's StellabyStarlight

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

赤松・ハクエイDUOでのStella by Starlight。
このバージョンは2012年11月14日四国・松山でのライブ第一部のものです。
前月の横浜ジャズプロムナード2012でも評判だったこのスタイルのデュオがさらに一歩踏み込んだところでの演奏に。次の深夜のステージの演奏と比較するとまったく別の曲です。ジャズライブの楽しみ方で僕らはとても大きな事にこの時気付いたのでした。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:46pm's The Gleaner

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

四国・松山でのライブ第一部でのオリジナル曲The Gleaner。この日は入替え制という事もあり第一部も第二部も同じプログラム(アンコールを除く)でしたが、考えてみればクラシックのコンサートやポップスのコンサートとジャズのコンサートが大きく異なるのは、たとえ同じ曲を一日に二度演奏したとしてもまったく違う演奏になるのが当たり前。このライブではその当たり前な事を随分長い間僕らは忘れていた事に気づかされて、久しぶりに達成感で満たされたのを覚えています。


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ビデオカメラ【Crew Camera Series】TOSHIHIRO AKAMATSU meets HAKUEI KIM 2012. presented by T.KOYAMA. "SOUND OF FOCUS" comp by T.Akamatsu. 2010's album 『AXIS』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO オープニング"Be my love"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/2曲目"TRITON 2011" comp by T.Akamatsu. 1991's album 『Now's The Time Workshop vol-2』(BMG FunHouse)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/4曲目"I LET A SONG"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、ユキ・アリマサDUO 2011 演奏順/7曲目"DAA HOUD". 2005's album 『Synergy』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO 演奏順/9曲目 アンコール




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『BEST LIVE 2011(動画)』


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




只今絶賛発売中!
■New Album『AXIS/赤松敏弘』(VEGA)
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VGDBRZ-0044/3.000円(税込)

赤松敏弘(vib)The NewQuartet
guest:森川奈菜美(vo)

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CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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