2013/7/26

ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/続・いい音はいい耳と柔らかい頭から生れる  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第三百二十回目の今日は『ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/続・いい音はいい耳と柔らかい頭から生れる』と言うお話し。

ココまでの金曜クリニックをご覧になりたい人は左のカテゴリー(またはこの記事のタイトル右側にある)「金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック」をクリック。この記事に続いて過去の記事全てを見る事が出来ます。チェキラ!



まずは先週からの続き。

自分の楽器の最低音、或いはその半音上から全てのスケールを練習するという発想が生む“頭の柔らかさ”とは?

先週の譜例に付け加えてみましょう。

■Eb Majorを楽器の最低音“F”から弾く
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(クリックで別窓拡大/以下同じ)

このスケールをコードネームで表現するとFm7。
Key of Eb の IIm7になります。
もちろん当たり前ですが、このスケールはEb majorのダイアトニック・スケールコード全てに共通するものです。
音階順にFm7、Gm7、AbMaj7(#11)、Bb7、Cm7、Dm7(b5)、EbMaj7。

■D Majorを楽器の最低音域“F#”から弾く
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このスケールをコードネームで表現するとF#m7。
Key of D のIIIm7になります。
音階順に共有するダイアトニック・スケールコードを書くと、
F#m7、GMaj7(#11)、A7、Bm7、C#m7(b5)、DMaj7、Em7。


■Gb Majorを楽器の最低音“F”から弾く
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このスケールをコードネームで表現するとFm7(b5)。
Key of Gb のVIIm7(b5)になります。
音階順に共有するダイアトニック・スケールコードを書くと、
Fm7(b5)、GbMaj7、Abm7、Bbm7、CbMaj7(#11)、Db7、Ebm7、

あまりに当たり前ですが、では整理してみましょう。

最低音をFから始められる長音階は・・・7つの調。

F、Gb、Ab、Bb、C、Db、Eb。

最低音をF#から始められる長音階は・・・5つの調

G、A、B、D、E。

楽器をフルに活用する為には、それぞれの調を最も広いレンジで練習しておく必要があるわけですね。それと共に、それぞれのコードの機能とコードスケールの仕組みを理解するヒントにもなります。

この方法で全ての長音階、短音階を練習すると、いちいち主音の位置を12箇所(短音階を含むと24箇所)移動する事なく、たった二つのスタート地点からフルレンジに練習出来るわけで合理的であると同時に、長音階と短音階以外にもいろんな音階が存在する事を楽器を通して学ぶ事が出来ます。

高校でマリンバを始めた頃、スケールの練習をしていると“C”から始まるマリンバやピアノが何のストレスもなく2オクターブ、3オクターブのレンジで演奏出来るのが羨ましくも思えたものですがこれは間違いでした。見たまんまに何も考えずに弾くスケールの練習は、如何に間違いなく速く弾けるかを競う単純な“腕慣らし”でしかなかったのです。

ヴィブラフォンで“F”又は“F#”からの狭いレンジを駆使して全ての音階を弾く練習をしている内に、主音に頼らずとも調の中にいる事(ある意味での移動ド感)や、コードとその隙間の音階の仕組みなど、いろんな発見に繋がりました。

また、テクニック的にもスケールの弾き始めを楽器の最低音に固定する事によって、いわゆる手順についても考える切っ掛けになり、ダブルストローク、トリプルストロークを使ったスケール練習をするに及び、知らずの内にルーディメントと繋がっていました。(その後東京に出て来るまでルーディメントという言葉すら知らなかった)

もしも、従来通りスケールをそれぞれの調の主音から、ひとつずつ移動し、決まり切ったように上行はL-R-L-R,下行はR-L-R-L...と左右交互のシングルストロークしか練習しなければ、恐らく高校生の僕はスケール練習で得られるいろんな音楽のヒントに気付かなかったでしょう。

さぁ、そうなると、“C”から始まるからと言って、もうC Major と C minorのスケールしか練習しないなんて事も無くなるわけです。

★最低音が“C”の楽器の場合・・・・

普通にC Major(dur)を2オクターブ弾くと
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(実際には5オクターブマリンバの場合このオクターブ下になります)

基本となるC Major のスケールで音階順に出来るダイアトニック・スケールコードは、
CMaj7 Dm7 Em7 FMaj7 G7 Am7 Bm7(b5)。

■G Majorを楽器の最低音“C”から弾く
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このスケールをコードネームで表わすと CMaj7(#11)。
Key of G の IV Maj7になります。
音階順に共有するダイアトニック・スケールコードを書くと、
CMaj7(#11)、D7、Em7、F#m7(b5)、GMaj7、Am7、Bm7、

■Db Majorを楽器の最低音“C”から弾く
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このスケールをコードネームで表わすとCm7(b5)。
Key of Gb の VIIm7(b5)。
音階順に共有するダイアトニック・スケールコードを書くと、
Cm7(b5)、DbMaj7、Ebm7、Fm7、GbMaj7(#11)、Ab7、Bbm7。


このように、譜例や譜面で解説されると「ややっこしい」ように見えるかもしれませんが、楽器を前にして実際に演奏してみればとても簡単な事だと気付くはず。特にヴィブラフォンやマリンバ、ピアノやオルガンなど、鍵盤が目の前に並んでいる楽器にとってこれらは「視覚的」に理解出来てしまうから、練習を始めてみれば、「な〜んだ、こんな簡単な事か!」と思うはず。
そりゃそうだ。
僕が高校の時に見つけたやり方なのだから複雑なわけがない。(笑)
もちろん他の楽器でも、自分の楽器の最低音とその半音上から全てのキーのスケールを演奏する練習をする内に、僕がここで説明している事がとても単純な発想だとわかるはずです。

一時的に自分の楽器を最低音を主音とした調の楽器(ヴィブラフォンならF管、クラリネットならD管・・・)と思い込んでトレーニングするといい。

さぁ、そうなると今度は先々週に少し試した“耳”の訓練が重要となってくる。

“耳”はただ聴こえるだけでは何の役にも立たない。
“耳”は“知識”と連動して初めて音楽として機能するようになる。


■再び“耳”の訓練。“耳”と“知識”を連動させる訓練

先々週に、お試し聴音で使った曲を再び活用しましょう。

『2013/7/12ブログ ヴィブラフォンもマリンバも一歩先行く余韻をコントロール/いい音はいい耳から生れる(お試し聴音)』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20130712/archive

先々週のサンプル音源はテーマの五小節目でF.O.していましたが、今度はその続きが聴ける音源を開いて聴音してみましょう。

以下のリンクに進み、

題材『DEPOIS DO NOSSO TEMPO / Sonia Rosa』
http://www.avexnet.or.jp/soniarosa/discography/

開いたページの、
・・・・2005年度グラミー賞シンガー、イヴァン・リンスとのデュエット曲ほか全12曲収録!!・・・・
のアンダーラインのところをクリックしてプレーヤーを開きましょう。

先々週とは違い今度はテーマから始まる音源です。

まずは先々週のお試し聴音で採ったメロディーとコードの続きを採ります。


(1)テーマのメロディーを歌に近いニアンスで採りましょう

テーマの五小節目以降のメロディーを採ります。なるべく歌がフェイクしているままに書いてみましょう。

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このように「Theme」の四小節目までは先々週に採っています。


回答 : こんな感じに歌っています。
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(2)続いてベースを採りましょう。

コードを特定するためにはベースラインの聴音が不可欠。
自力で採れなかった人は、ベースのレンジが出る音源のピアノ、又はキーボードで音源と一緒にベースラインを弾いて音のイメージを記憶しましょう。


回答 : こんな感じに動いています。
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(3)ベース音をヒントにコードを特定しましょう

元々のキー、或いは一時的な転調の中でのダイアトニックなスケールを持つコード以外にはわかる限りテンションを表記しましょう。
ソロを演奏する時に必要なコードスケールの割り出しに繋がります。


回答 : 必要最低限のテンション表記を加えました。
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さぁ、お疲れ様。
これで終了・・・・・

ではないのですよ。

ここからが肝心です。

この曲に出て来るドミナントコードの中で、コードスケールの特定に迷いやすいものがいくつかあります。

これをアナライズするには、なぜそのコードスケールになるのかという理由がわからなければただの「想像」になってしまいます。

インプロを演奏する時に役立つ知識は、それらを選別する“耳”と密接に連動しなければならないのです。

では、質問。

・この曲で聞き採った以下のドミナントコードのコードスケールを特定しなさい。

【質問1】二段目二小節目のD#7(b9)

【質問2】三段目四小節目のG#7(b9)


それぞれコードスケールを特定した理由も述べられるように準備しましょう。
もちろん聴音で聴こえたというのも理由にはなりますが、コードスケール全部が聞こえるわけではないので「聴こえる」以外の知識からの回答がここでは必要になります。

(以下次週)



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★☆★ 2012 BEST LIVE (動画) ★☆★

Nov/14〜15/2012

Toshihiro Akamatsu (vibraphone)
Hakuei Kim (piano)

1st set (9:30pm〜10:50pm)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)O Grande Amor

2nd set (0:48am〜2:09am)

1.Winter Festival---by Hakuei Kim
2.The Gleaner-----by Toshihiro Akamatsu
3.Stella by Starlight
4.White Forest-----by Hakuei Kim
5.Nagi Moca suite---by Toshihiro Akamatsu
6.Newtown--------by Hakuei Kim
7.Silent Butler-----by Toshihiro Akamatsu
8.(encore)On Green Dolphin St

Rec, Nov/14〜15/2012 @ Okaido"COLORFUL", Matsuyama, Ehime, JP

※赤文字の演奏動画を公開しています

ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/1:00am's StellabyStarlight (Full version)

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

2012年11月14日四国・松山でのライブ第二部のもので第一部と同じ曲の深夜の演奏です。
まったく違うイントロから始まった瞬間から純粋な即興演奏に突入しました。
デュオという最小公約数にして最大の自由度を持つアンサンブルでしか出来ない衝動の記録となりました。
ソフトのアップロード時間制限の為に10分未満の暫定バージョンを年末にアップしていましたが今回フルバージョンに更新。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/15/2:00am's GreenDolphin

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

あらゆる意味で刺激的だったこの日のライブの最終アンコール。時刻は午前2時です。
第二部の会場は半分以上が地元のミュージシャンやピアニスト、音楽関係者で埋まっていましたから二人ともよりアグレッシヴなOn Green Dolphin Stに。午前二時にこんなガチンコなライブをやる街は日本でも珍しいでしょう。さすがは我が故郷です(笑)


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:53pm's StellabyStarlight

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

赤松・ハクエイDUOでのStella by Starlight。
このバージョンは2012年11月14日四国・松山でのライブ第一部のものです。
前月の横浜ジャズプロムナード2012でも評判だったこのスタイルのデュオがさらに一歩踏み込んだところでの演奏に。次の深夜のステージの演奏と比較するとまったく別の曲です。ジャズライブの楽しみ方で僕らはとても大きな事にこの時気付いたのでした。


ビデオカメラビデオカメラ【Crew Camera Series】■赤松敏弘 vibraphone Best Live 2012/Akamatsu meets Hakuei Duo/Nov/14/9:46pm's The Gleaner

ハクエイ・キム(p)赤松敏弘(vib)

四国・松山でのライブ第一部でのオリジナル曲The Gleaner。この日は入替え制という事もあり第一部も第二部も同じプログラム(アンコールを除く)でしたが、考えてみればクラシックのコンサートやポップスのコンサートとジャズのコンサートが大きく異なるのは、たとえ同じ曲を一日に二度演奏したとしてもまったく違う演奏になるのが当たり前。このライブではその当たり前な事を随分長い間僕らは忘れていた事に気づかされて、久しぶりに達成感で満たされたのを覚えています。


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ビデオカメラ【Crew Camera Series】TOSHIHIRO AKAMATSU meets HAKUEI KIM 2012. presented by T.KOYAMA. "SOUND OF FOCUS" comp by T.Akamatsu. 2010's album 『AXIS』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO オープニング"Be my love"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/2曲目"TRITON 2011" comp by T.Akamatsu. 1991's album 『Now's The Time Workshop vol-2』(BMG FunHouse)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦 DUO 2011 演奏順/4曲目"I LET A SONG"




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、ユキ・アリマサDUO 2011 演奏順/7曲目"DAA HOUD". 2005's album 『Synergy』(VEGA)




ビデオカメラ【Crew Camera Series】赤松敏弘、道下和彦、ユキ・アリマサTWIN DUO × TRIO 演奏順/9曲目 アンコール




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『BEST LIVE 2011(動画)』


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




只今絶賛発売中!
■New Album『AXIS/赤松敏弘』(VEGA)
クリックすると元のサイズで表示します
VGDBRZ-0044/3.000円(税込)

赤松敏弘(vib)The NewQuartet
guest:森川奈菜美(vo)

New Album『AXIS』は全国の有名CD店のほか、ネットショップでも好評発売中!
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どうぞご利用ください。

CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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【動画】と【試聴】世界のヴィブラフォン奏者と素晴らしい音楽仲間へ直結!
■赤松敏弘MySpace

そして、コチラはオフィシャルサイト
■赤松敏弘Vibraphone Connection

掲示板に替わって登場、オフィシャルな(?)つぶやきTwitter
■赤松敏弘 Vibstation's Twitter

新しく追加のコミュニティー
■赤松敏弘facebook

auの方はコチラの赤松音源で
≪■着JAZZ!■取り放題≫
 カテゴリ(メニューリスト)>着うた>クラシック・ジャズ
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SoftBankの方はコチラの赤松音源で
≪着JAZZ!≫
 メニューリスト>着うた・ビデオ・メロディ>着うた>Jazz・クラシック・ワールド
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≪着JAZZ!フル≫ メニューリスト>着うたフル>洋楽・Rock・Club
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チェキラ!
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