2008/6/27

伴奏ほど面白いものはない!  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。いよいよ三桁に突入の第百回目の今日は連続シリーズ「使い方を考えよう!4マレット奏法・・・・その8」です。

毎週この金曜日を熟読している人は、まあ、大学に例えると三回生といったところでしょうか。
なんだか途中からわかんなくなってきたゾー、と心当たりのある人は左のカテゴリー「金曜:Vibist,Marimbist day」のところをクリックして復習あるのみ(笑)。
レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』(ヤマハ)やジャズ理論の本を傍らに置いてブログと睨めっこすると「あ、コレね」って解決します。

さて・・・

「ソロ(インプロ)が上手くなりたいッ!」って質問をされる事がありますが、そんな時にある程度コードの事とかを勉強した人にはこのように言います。

「じゃ、伴奏を一生懸命勉強しなさい!」

え? ソロをバリバリ弾きたいんですけどぉ。。。
と困惑気味の顔が見えるんですが、殆どの場合演奏する技術を磨く前にサウンドを自分から発する訓練が足りないのですね。

スケールやアルペジオがいくら素早く弾けても聴き手に感動を与える事はありません。そうなる必然性がソロのストーリーに含まれるような演奏でなければ。
インプロのソロばかり練習していると、「形は一流、しかし内容は三流」に成りかねません。音楽の三要素とは上手く言ったもので、ソロの練習ばかりすると感覚の中で「旋律」「リズム」は補えても「ハーモニー」が欠けています。
どの曲をみても旋律とハーモニーが調和してさらにリズムと融合するように出来ています。

「形は二流、でも内容も二流」であれば実績と共に「一流」「超一流」へとビルドアップ出来ます。音楽の三要素を自分のレベルに合わせてバランスする事が問題の解決に繋がるのですね。

■伴奏ほど面白いものはない!

伴奏が嫌い、苦手という人は多い。それらは「どうすればいいか」がわかっていないだけです。決して才能とかテクニックとかとは無縁。但し、勉強しなきゃならない事を後回しにする傾向の人ほど「嫌い」という言葉で逃避します。4本もマレットを持って伴奏の一つも出来ないのは問題なのです。

どんな人とでも演奏する為にはヴィブラフォンやマリンバは「鍵盤楽器」である以上、必ず要求されます。そして「図体のデカい」楽器であるがためにライブのステージなどで「え?伴奏出来ないのにこの占有面積はないだろーが!」と思われてしまうと早速仕事が一つ減ります(笑)。
いやいや、でもこれは深刻な問題なんですよ。

伴奏ほど面白いものはない。
僕はそう思ってやってきました。

今週はマイナー・コードで説明してみましょう。

ヴィブラフォンのスケールを練習する時に「楽器の最低音から最高音までを使って練習するべし」とココでも書いていますが(思い当たらない人は早速ブログ内検索を!)、伴奏でもそれは言える事です。マリンバの人が「あたしゃ〜もっと低音がありますから関係ござんせんわよ〜」などと思ったら大間違いで、他の楽器と演奏したい人はこの説明を頭に叩き込んで下さいね。

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「伴奏として好まれる音域」

この上のEbくらいまではキー(調)によって許容範囲ですが、まずはこの中で伴奏を組み立てるヒントです。

ここではIIm7のCm7を引き合いに出します。これがIm7のCm7だったり、IIIm7のCm7だったりするとアヴォイドノートの対応が必要なので混同しないでください。

Cm7のヴォイシング(伴奏)の基本は左手でトライトーン、右手でrootと5thという形です。これは他のコードでも基準として覚えておきましょう。

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(クリックで拡大/以下同じ)

キーはBbなのでCm7はIIm7、これはコードスケールにアヴォイドノートを持たないのでヴォイシングの解説を簡単に理解出来るでしょう。

楽器の最低音「F」と言うのはCm7のコードでテンション11thに該当します。

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トライトーンよりも下にテンションを配置するとこのようなサウンドになります。(1小節め)
さらにベースが演奏する確率の高い5thの音をテンション13thに置き換えると、さらにサウンドに広がりが出ます。(2小節め)

これらのサウンドに気が付いたのは子供の頃に聴いたピアニスト、ビル・エバンスの演奏が切っ掛けでした。ピアノで真似をしてみると、これが案外難しくないのに不思議なサウンドが出せるんですね。まだコードネームの存在など知らない頃でしたが、同じ鍵盤楽器のヴィブラフォンで演奏しても奏法的には「難しくない」割に「なかなかカッコイイ」サウンドが出るのですね。

このようなサウンドが頭にあって、コードの勉強を進める内に「これがモード奏法なんだ〜!」と頭の中でピタリと一致したのでした。

では、同じコードスケールを持つ、Cドリアン・モードとしてこの ヴォイシングを転回してみましょう。(本日の説明上、調号はKey of Bb と同一にしているが、正確にはC ドリアンの曲にはフラット3つを調号としてに用いる)
下はベースパート(実音表記)。上がヴィブラフォンやマリンバの伴奏

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このサウンド全てがCm7なのです。面白くないですか?

最初はテンション11thを入れた形を基準として平行移動、後半はテンション11thと13thを入れた形を基準として平行移動しています。
これらはコードスケールにアヴォイドノートを含まない全てのコードで共有出来るヴォイシングです。


さらに動画で世界のヴィアビスト、マリンビストのヴォイシングをチェキラ!
赤松敏弘MySpace
おしまい



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