
開業して2ヶ月がなんとか経過。
そっちのゴタゴタでこちらのBlogの更新がずいぶん滞ってしまった。
過去のアーカイブを見ると結構マメに投稿しているもので、この2ヶ月ほどポストが少ないのは初めてのことかな。
忙しいこともあるが、クリニックの運営作業や日々の様々なトライ&エラーがある意味創造欲求を満たしてくれているのが大きい模様。環境を整えたり、BGMの選曲をしたり、スタッフとミーティングをしながら問題点を話し合ったり…。少しでもクリニックが訪れる患者さん達にとって良い体験ができる場所であるように考えていると、これはまさにパーティーを作っている感覚に近い。自分達でゲリラパーティーをしている経験がこんなところでも生きてくる。
またもう一つ学んだことは、商売ということがまさに上記作業のことであって、顧客の満足と利益のバランスを考えることは、クリエイションに非常に似ていると言うことだ。経済活動によって創造欲求を満たしている人は多いのだろうね。あまりそんなことも聞いたことが無かったしこれは意外な発見。そこにはいろいろなのりしろがありそうだ。
心療内科の方はなんとか新しい患者さんも増えて、まずまずの出だし。今までの病院勤務とは全く異なる患者層。日常のストレスの中で次第に精神変調を生じ始め、自覚症状をもって自身で来院されることが多い。そして彼らの殆どがネット経由で来てくれているのが予想していたとはいっても驚き。ほぼ90%がネット経由だろう。
早い段階で来てくれるため、薬も少量で済むし、経過も短くて済む。病院時代は、長らく不調が続きこじらせて入院になる例が多かった。そのため労力も時間もかかった。しかし逆に言うとそれだけ多くの労力を注いだ患者さんとは強い関係が熟成されるもので、それが今の自分を支えてくれるとも言える。今後如何に新しい患者さんとの出会いが関係を生み出してゆくのだろう。個人的にはできるだけ早く葛藤を克服し、症状をこじらせること無く治療を離脱してゆくのが良いのではないかと思っている。一期一会の関係性の中で、いかに別れを受け入れてゆくかが問題になるだろう。
フローティングタンクの方も、非常に面白い展開になってきている。こちらこそまさに出会いは一期一会。そしてそのmet by chanceな関係性が体験の内容にも影響を与える。各地から訪れていただいているお客さん、みんなとても興味深く、面白い。なんだかいつもこちらが教えていただいているような感覚になる。タンクに入ろうと思ってきていただいている彼らの内的必然性。来てくれた段階であるハードルを越えてきてくれているわけで、こちらももっと精進して彼らのスピードについてゆきたいところ。これをシンクロニシティーと呼ぶ。スピードについてゆくために、作為をすてて自然体で接することが必要になるところが、逆説的でリアルなところだ。
フローティングタンクのサロンをはじめて驚いたのは、このBlogの読者の方が多いということ。これは本当に嬉しい。この出会いを大切にしたい。
最近面白かったのはこの本
角川春樹と石丸元章の子弟問答。
以前「知的D級生活の勧め」という書籍で石丸元章が角川春樹との茶会での驚愕のエピソードを披露していて、角川春樹という人間に興味を感じてはいたが、その興味を予想以上の破壊力でぶち抜く問題作。
すでに角川春樹はキリストも仏陀も到達できなかった領域に達し、世界の森羅万象や神仏の世界と儀礼を通じて交歓し、世界の危機も救いつつ、ドラッグや武道、大和魂、映画、経済について語る。神秘業の過程に生じる自我のインフレーションぽく感じなくもないが、魂の一行詩という新しい現代俳句運動は非常に共感をもって読めた。
根源のいのちが淋し天の川
流星や俺がここにゐる不思議
これはビート詩などに近い、ストーン文学ににて非常に直感的で、ビジブル、そして直感によって一瞬で世界、時間、自己を切り取る居合いのような禅的な世界だ。実際に角川春樹自身がドラッグ影響下で詠まれた詩もあるようだ。
軽井沢の彼の広大な私邸の中にある明日香宮で開かれる神事に是非参加してみたい。
その他出雲の神在祭にお礼参りに出かけたりといろいろネタはあるけど、それはまた次の機会に。

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