2007/7/24

人の手  銀次郎


今日はちょっと長い文章になるかもしれませんー(><)
里親さん探し中の銀次郎にとっては不利な内容となってしまいますが、
隠せるものでもなく、隠していいことではないので、考えた末、書くことにしました。




どうにもこうにもメンタル面で脆い部分があって、
家の外で風が吹いて木の葉が揺れてもトイレが出来なくなるというもそうですが、
例えば同居人がハウスの中をサッと覗いただけでも、
極度の緊張状態になり、唸り、翌日にはまぶたが真っ赤に腫れてしまいます。

心穏やかに普通に暮らすことが銀ちゃんにはすでに普通ではなく特別なことです。


お散歩が出来るようになるとか、
他の部屋へ行けるようになるとか、
まだそこまでのことを期待するのは早すぎる。
でも、せめてこの部屋でだけでもくつろいで過ごしてほしい。

その為には薬物投与も必要であろうことは以前から指摘されていました。
ただこの薬の投与にはそれ自体に改善の効果が認められるわけではないので、
専門のカウンセラーもしくは行動学に精通している先生についてもらい、
投与しながらのトレーニングが不可欠なのです。

先に進むべく、共に歩んでくれるカウンセラー・行動学の先生を見つけるべく、
何軒も問い合わせしましたが、今のところ「対応しかねる」のお返事ばかりです。

先日ダメもとでN先生(権威ある方)に問い合わせた所、
銀次郎のことを考えても今は「NO」とのお返事
それでもわざわざお電話をいただいて色々お話をさせていただきました。

銀ちゃんの経緯や今の状態、
そしてパニックを起したときの様子を事細かにお伝えすると。。
N先生の回答は衝撃的でした。

これまで色々な子の色々なケースのパニックを見てきましたが、
そのどれとも違うパニックの様子に、いつも思っていたことでもあり、
これまでで1番納得できるものでもありました。

銀ちゃんのパニックの様相は「癲癇発作」と同類系ということ。
脳疾患・神経疾患の可能性も考えられるということ。

ただ銀ちゃんはそれを判断するための検査が受けられません。
興奮や緊張から麻酔が効かないのです。

この部分については酷いパニックを起さないよう注意するほか、
今はしてあげられることがなさそうです。




深くうなづいてしまったお話が、
「ほぼ野生の犬が人と生きる」という難しさのことです。

これまでに虐待を受けてきた子をお預かりすることもありました。
みんな怯えた表情であったり不安げであったり環境に慣れにくかったりするのですが、
1度信頼を寄せてしまえばそれは変わることなく続いていきます。

その手がわんこを叩いていたとしても、
「人の手が(に)触れる」という経験をしています。

「手は叩くもの」が「手は撫でてくれるもの」に変わるのは、
とても難しく時間がかかるものだし虐待は何があっても許されることじゃない。

それでも生れ落ちて社会化期を終えるまでに、
「触れられる」という経験をしている犬は人と歩むことが出来るそうです。



発見時すでに野良になっていた銀ちゃんの母犬は、
おそらく飼われていて捨てられてしまった子。
母犬は人馴れしています。

銀ちゃんはすでに野良となった母犬から生れ落ちて、
保護するまでの1年ほど、人の手が触れることはありませんでした。

人の手が触ったことがあるかないか。

たったそれだけの違いが、
人と共生していくうえでこんなに大きな意味を持つものとは思いませんでした。


銀ちゃんはたぶんこれからどんな進歩をしてくれたとしても、
「野生であった本能」が本質から消えることはないと思います。

絶対あきらめないけど、受け入れることも大切。

半分野生でもいい。
それでも残りの半分で、
普通の犬の、普通の家庭犬の幸せを感じてほしいと思っています。




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