2008/8/12
(無題) 銀次郎
複数の保護犬猫と仮の生活をしていると、
不定期に希望者さんがお越しになったり(お見合い)します。
ほかにもスタッフさんの出入りがあったり、
全国各地からご支援の品が宅急便で届く我が家は、
比較的賑やかなほうだと思うのです。
環境の変化にめっぽう弱い銀ちゃんのような子に、
この環境は過酷だと、怯える銀ちゃんを見ては「ありゃりゃ」と思ったものでした。
ほんの少しの来客で何度となくご飯が食べられなくなったり、
動けなくなったり、まぶたから出血したりを繰り返し、
大きな負担がやがて、銀ちゃんの心を強くしてくれました。
保護犬にご希望くださるだけあって動物に優しく、
保護活動するだけあってこういう犬の扱いに慣れている人たちの来訪で、
「人って、優しい人のほうが多いんだ」とはからずも学べちゃった銀ちゃん。
過酷な状況はただ辛いだけのものではなかったということですね

6月16日、17日記載のかんなちゃんの里親さんが、
かんちゃんの49日に、保護犬たちのために沢山のフードを持ってきてくださいました。

▲かんちゃんのお母さんに撫でられてご満悦の銀ちゃん。
里親さんとはご近所で、以前からお世話になっていたしほぼ毎朝お会いしていたので
かんちゃんを・・と望んでいただいたとき、お見合いなしだったのです。
だから銀ちゃんがちゃんとごあいさつしたのはこれが初めてです。
初めて会った方でもこの通り

昔々、銀ちゃんが名無しの山犬だった頃、
銀ちゃんにとっての人間は「死神」でした。
存在を知られたら連れて行かれてしまう怖い怖い相手。
言葉は分からなくても怒号と罵声を浴びせられたその悪意は、
言葉が分からないからこそ、まっすぐ銀ちゃんの心に響いたと思います。

▲かんちゃんのお母さんに撫でられてしっぽブンブン
小さな体で、大きな人間の悪意を一心に浴びた銀ちゃんが、
今またこうして人を許し、受け入れ、求めています



