昨日のブログで夏田昌和氏の逮捕について触れましたが、僕はこの知らせを聞いてショックで仕方ありませんでした。
夏田さんを信頼し尊敬していましたし作品も素晴らしいと思っていました。
そのような人が麻薬に溺れていたと知ると裏切られた気持ちで一杯です。
2年以上前から使用していたそうなので去年の武生国際音楽祭で指揮をされた時も既に常習者…
麻薬は自身を害するだけではなく人にまで危害を与える可能性のある危険なもの。
法律で禁止されているには訳があるのです。
それを大学の先生やコンクールの審査員をするような社会的地位の高い人が手を出すというのは社会に対する甘えでしかありません。
作品は別物、という意見があり、麻薬常習期間中に書かれた作品にも関わらず演奏しようという意見もあるようです。
麻薬が直接作品に結びついたかは分かりませんが一般的には皆さんそう見るでしょう。
そんな作品の演奏を許すと社会から音楽界は非常識、というレッテルが貼られる事間違いないです。
僕達まで社会から謗られるのははっきり言って迷惑ですし特に現代音楽の普及には悪影響が出るでしょう。
若い作曲家たちの中にも麻薬をすれば大きなコンサートで取り上げられるような曲が書けるのだと錯覚する人もいるかもしれない。
たとえ捕まっても簡単に社会復帰できると思えば軽い気持ちで手を出す若者もいるかもしれない。
麻薬は撲滅しなくてはいけない!
そのためには一度手を出したら人生終わり、というぐらいの強い拒絶が必要だと僕は考えます。
一度失った信頼を取り戻すのはとても難しい事です。
罪を償ったからと言って過去が消える訳ではありません。
何年先か分かりませんが夏田さんが罪を償った後、誠意をもって努力し信頼を回復できるよう、僕個人の思いとしては頑張ってもらいたいです。

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