11月23日、山口市の芳流庵での4時間に及ぶ公演、楽しませてもらいました!
現代アートは音楽でも美術でもなかなか一般の支持が得られない・・・
という事で今回のパフォーマンスを自分なりに解説したいと思います。
トップバッターはデンマーク人のAnders Lauge Meldgaardさんでした。

彼は植物に流れる微弱電流をシンセサイザーで音に変換してその音とキーボードでコラボするというもの。
モーツァルトを聴かせると美味しい野菜ができるという説もありますが、植物が音楽を聴いて変化するのか・・・
残念ながら30分のパフォーマンスの間には植物にはなんの変化もありませんでしたが、Andersによれば5時間ぐらいすれば変化が見られるとの事。
またゆっくり聴かせてもらいたいです!
次はベルリン在住の日本人mikiyuiさん。

元は美術家さんですが、今は音を使って自分を表現しておられます。
マイクで拾われた「ままごと」の音に4台のCDプレイヤーから自作の音楽をミックスしていくというもの。
3番目はオーストラリアのダンサーAdam Synottさん。

とても素晴らしいダンサーで、今YCAMにインターンとして滞在しています。
彼はキネクトという体の動きを検知するシステムを使って、音楽を体の動きでコントロールしながら踊ります。
僕は先日の横浜でのパフォーマンスでLEDライトをヴァイオリンでコントロールしましたがテクノロジーとアートが有機的に結ばれる事、まだまだ可能性がありそうです。
4番目は銅金裕司さん。

自然とアートを密接に関わらせる事を考えておられます。
この日のパフォーマンスはウスバカゲロウの幼虫“アリジゴク”を音で動かすというもの。
銅金さんは陶器や貝殻を金属でたたき、よく響いた良い音が鳴るとアリジゴクは動き出す事を発見され、パフォーマンスは半ばワークショップ状態に・・・
来場の皆さんが我こそは!と良い音を出そうと必死になっていて面白かったです。
もちろんその音響空間も不思議なものでした。
新しい自然と音楽の関係を見た気がしました。
休憩を挟んで次は平樂寺昌史さん。

LED照明とコンピュータで作られた音が同期するというもの。
デジタルな感じと古民家の雰囲気が不思議でした。
僕たちの前に登場したのはサックス奏者の山内桂さん。

サックスではないような音を出すのがモットーのようです。
大分在住で地方から新しい文化を発信しようとする同志です!
最後は松本祐一さんのアンケートアート作品「ニッポン」
僕のヴァイオリン、そして松本さんの朗読もある3楽章から成る作品です。
「アンケートアート」とは松本さんが生み出した様々なアンケートの回答を品詞分解して音にするというもの。
名づけ親は先日栃木で作品を演奏した三輪真弘さんだそうです。
芸術とはその人、その生き方そのもの。
いろいろな人の様々な表現に触れる事で自身の生き方を考えることができます。
好き嫌いはありますが、是非皆さんも“今”を生きるアートに接してみてください!
公演後は打ち上げ!
山口と言えば“ふく”
最高級のトラフグをいただきました。
そして山口と言えば湯田温泉!
次の日には湯田温泉一と呼び声高い翆山の湯でリフレッシュ。
そのあとはYCAM内を案内していただき屋上にまで!
充実した山口滞在でした!
三原さんをはじめYCAMのスタッフの皆さん、本当にありがとうございました!!

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