最近、歌なんかを作ってみようと考えているせいか、ネット短歌を見ることが多い。そうすると、人間の感興なんて実にさまざまということがわかる。
「なんて」と書いたが、感興を軽視しているわけでなく、小さなもの、大きなもの、日常、社会、愛、怒りなど人はいろいろなことに感動するのだということがわかる。
昨日はメールで短歌が送られてきた。
こんな歌だ。
たら、れば、と言えばきりなどなくなって疲れてしまうこの生活感
殺されるほどの強さがちょうどよい本望だとは思いたくないが
ちょっと泣けてしまった。大切な知人からのものだ。普段は歌など書く人ではない。これだけだと具体的な状況はわからないだろうし、説明もしないが、知っている私からすると痛い。本当に痛い。
この我が知人とその痛みを解しない人のドラマを見知っている私にとって、これだけですべてが伝わってくる思いだった。返歌というわけにもいかなかった。
なので、おそらくこれを見るだろうと。この記事はそのために書いてる。
昨日今日と、小島ゆかりさんの『ヘブライ暦』を読んでいる。すばらしいと思う。
だから余計に返歌が書けない。
でもひとつだけ……
生きている 電話をすれば吾が足はお前と同じ冷え方をする