シーズンレビュー。2年目のDRCは6INT・25PDで初のプロボウル選出。新加入マクファデンは期待したほどでなくINTなし。
◎ … スターター
○ … 出場
△ … 出場登録されたけど出番なし
イ … インアクティブ
R … IR入り
− … PS、契約外、他チーム所属
□CB
□ドミニク・ロジャース=クロマティ
2年目(2008年ドラフト1巡) 23歳 テネシー州立大
出場16 先発16
◎◎◎◎・◎◎◎◎・◎◎◎◎・◎◎◎◎
50タックル 6INT(1リターンTD) 25PD 3FF
プレイオフ 出場2 先発2(◎◎)
5タックル 1INT 1PD
6年契約(15M強)の2年終了
2年目も成長し初のプロボウル選出(ケガで出場は辞退)。1年目のシーズン途中に先発昇格し4INT+プレイオフで2INTしたけど、今シーズンも計7INTでチームトップ。まだミスも多いけど抜群のスピードと6-2の長身を活かしたカバー能力で見ているだけで楽しい。ショートパス以外はカバーしてるエリアにまったくパスを通させなかったことも何試合もある。ケガが多かったけど全試合出場。3週IND戦の試合中に右手人差し指を骨折したものの欠場せず包帯ギプスで固定した状態でそのあと3試合で2INTの活躍。5週HOU戦では決勝点となる49ヤードのINTリターンTDでPlayer of the Weekを受賞したし、7週NYG戦ではロングパスを驚異の運動能力で奪い取った。9週CHI戦ではFGブロック(2年で3回目)。シーズン中盤に足首捻挫で負傷退場したのに翌週も出場したし、終盤には膝の打撲とつま先も痛めてたのに2試合で3INTと案外タフなところも見せた。でもNOとのプレイオフ2回戦では1Qに膝を負傷してそのあとプレーできず。しかし危惧されたACL断裂ではなく左足頸骨の剥離骨折と膝MCLの負傷だけで済み6月のOTAから参加できる見込み。すでに看板選手のひとり。
□ブライアント・マクファデン
新加入(2005年スティーラーズのドラフト2巡) 28歳 フロリダ州立大
出場16 先発16
◎◎◎◎・◎◎◎◎・◎◎◎◎・◎◎◎◎
69タックル 15PD
プレイオフ 出場2 先発2(◎◎)
13タックル 1PD
2年契約(10M)の1年終了
去年のFAで一番金をかけた補強だったけど期待したほどのプレーではなかった。サイズがあってタックルがしっかりしてるけど基本的にはボールを捕らせたあとすぐ倒すだけで、スピードがないため裏を簡単に抜かれた。ソロタックルでチーム2位(トータルではチーム5位)だったのは相手チームから狙われていた証拠。しかもプレイオフではタックルミスも目立った。PITでの4年で通算7INTなのでもともとINTを量産するタイプではないけどゼロだったのは寂しい。2年間先発CBだったロデリック・フードを解雇しての獲得だったが2年10Mの価値を感じなかったしこんなことなら不安定だけどたまにINTするフードのほうが良かったなあとさえ思うときがあった。フロリダ州立大出身者はアリゾナ加入1年目は活躍するというジンクスもPスコット・プレイヤー解雇やドラフト3巡ILBバスター・デービスのハズレで途切れた感じ。早くグレッグ・トーラーか新加入選手が先発ポジションを奪って欲しい。
□マイケル・アダムス
3年目(2007年のルーキーFA) 24歳 ルイジアナ大ラファイェット
出場16 先発1
○○○○・○○○○・○○○◎・○○○○
40タックル 1INT 4PD
プレイオフ 出場2 先発なし(○○)
4タックル 1サック 1FF
1年契約 →RFAかER-FA
3年目で初めての開幕ロースター入り。1・2年目はともに開幕前に解雇されPSにいてシーズン中盤に53人枠昇格というパターンだったが運動能力とカバー能力を買われて今シーズンはCBの3番手に上がりダイムや負傷の穴埋めで多数プレー。13週MIN戦ではQBブレット・ファーブから初INTを記録。この試合はMINがオフェンス最初のプレーで3WRセットにしたのでスターター扱いにもなってました。しかしSウェアのIR入りでニッケルSSに入るようになったシーズン終盤からプレイオフにかけては5-7という低身長と経験不足で相手チームからとことん狙われるようになりたびたびパスインターフェアの反則を取られていた。それでもめげずにGBとのプレイオフ1回戦のオーバータイムにはブリッツに入ってサックしてファンブルフォースしそれをILBダンスビーがリターンTDして試合を決めた。身長のことがあるしスターターCBにはなれないと思うけどSTカバーユニットではgunnerとしてかなり貢献してるしCBとしてもダイムや4番手なら十分な能力を持ってるのであだあと数年は働いてくれるはず。
□グレッグ・トーラー
新人(2009年ドラフト4巡) 25歳 セントポールズカレッジ
出場13 先発なし
イ○○○・○○○○・○○○イ・イ○○○
11タックル 1INT 2PD
プレイオフ 出場2 先発なし(○○)
6タックル 1PD
3年契約の1年終了
Division I-AA出身のDRCが前年大成功だったのでその二番煎じで指名したDivision IIの大学出身の選手。将来性を買っての指名でもともと1年目からの活躍は期待してなかった。全試合インアクティブの可能性もあると思ってたけどST要員で早い段階から出場し6週SEA戦ではショートキックオフをリカバーした(オンサイドキック成功の形)。シーズン中盤以降から負傷者の状況でCBで起用されることも出てきて、16週STL戦ではDRCが一時退場してる間に入り幸運な初INTを記録。NOとのプレイオフ2回戦ではDRCの負傷退場とアダムスの前週の不振があったので1Q途中からCBで出場し6タックルを記録。まだ未知数な部分が多いけど運動能力があることはわかったし6-0のサイズも魅力。あとは実戦で使えるかどうか。ただ新人だったとはいえ学業成績がかなり悪くて高校卒業後は就職→独立リーグ→大学入学と遠回りしたためすでに25歳でDRCやアダムスより年上でそんなに若くはない。
□ラルフ・ブラウン
加入3年目(2000年ジャイアンツのドラフト5巡) 31歳 ネブラスカ大
出場16 先発1
○○◎○・○○○○・○○○○・○○○○
17タックル 1INT 3PD
プレイオフ 出場2 先発なし(○○)
5タックル
1年契約 →UFA
加入以来3年続けて全試合に出場。でもほとんど目立たず一番地味なシーズンだった。前年までは負傷代役で先発CBを務めたこともあったけどアダムスやトーラーに抜かれたみたいでニッケルとSTばかりだった。シーズン終盤はチーム事情でニッケルのSもやっていた。17週GB戦でINTして80ヤードのリターンしてます。堅実に役割を果たしてきたベテランだけどチームでの役目は終えたかなという印象。といっても残留でも異存はありません。
□
CBはマクファデンとトーラーをどう評価しているかで変わってきます。この2人のどっちかがいれば十分という判断ならドラフト下位で1人指名するくらいだろうけど、補強の必要ありとなればFAやドラフト上位で獲得することになります。
FAだと去年マクファデンですら2年10ミリオンもしたように価格が高騰気味で費用対効果が悪いんで、ドラフト1・2巡が妥当なところ。DRCのような当たりを引ければいいですけど。ドラフトで上位だとしても下位だとしてもパントリターンできる選手を希望。

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