2巡全体47位指名。ILBダリル・ワシントン(TCU)。背番号58。
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ILB
テキサスクリスチャン大
身長6-1と3/4 体重230
40ヤード走4.65秒
背番号 58
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FAで移籍したカルロス・ダンスビー(現MIA)の後継候補として指名。背番号もダンスビーの58を引き継ぎました。2巡58位と3巡89位をNEに放出して2巡47位へトレードアップ。アリゾナのチーム内での評価は1巡指名したNTダン・ウィリアムズに次ぐ全体12番目で、ウィリアムズが先に指名されていた場合の代替1巡候補にもなってました。
40ヤード走を4.5秒台で走るスピード自慢のLB。アリゾナの3-4の右ILBは4-3のときは右OLBになるポジションでダンスビーも3-4移行前まではOLBでした。このワシントンも大学時代は4-3のOLBだったけど同じように3-4のILBとして獲得しました。
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2006 16タックル
2007 32タックル
2008 2先発 63タックル
2009 109タックル 11TFL 2サック 3INT
去年のTCUのディフェンスはトータルヤードが全米1位、失点が全米6位と強力で、ワシントンはチーム1位の109タックルを記録してます。ドラフト順位は同僚DEジェリー・ヒューズ(1巡31位でINDが指名)に先んじられたけど中心選手はワシントンだったと言われています。
パントブロックを1年のとき1回、2年のとき3回決めているということでスペシャルチームでの貢献も期待できそう。
コンバインで40ヤード走4.66秒(LBで6位タイ)、225lbベンチプレス17回、垂直跳び31インチ(78.7cm)。TCUのプロデイで40ヤード走2回とも4.54秒、3-conドリル7.06秒、ポジションドリル。
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長所はとにかくスピードと運動能力。サイドラインからサイドラインに行けるスピードを持ち、プレーを決める爆発力がある。クイックネスと機敏さを見せ、迅速な方向転換でブロッカーを避ける。パスカバーに下がるのが素早くてスムーズ。
パスカバー能力についてはQBの動きを読むのが上手く、仕掛けることもできる。レシーバーに近づいてパスを防いだりハードヒットをお見舞いしたりする。ラン守備ではラインにアタックするときは素速くバックフィールドに入りタックルを決める、インサイドの穴を素速くかつ積極的に埋めリードブロッカーを押さえる。ブリッツはワイド・アラインメントのとき力を発揮、パスブロックRBを動けなくしてQBへ直行する。
短所は時々読みが遅くて打ち負かされる、プレーアクションに引っ掛かりリカバーできない、と本能とか天性の嗅覚といった部分に疑問を呈する評価。そのほかに足を止めてしまう悪癖がありボールキャリアーに進まれてしまう、時々タックルミスをする、カットブロックに対して足を守るために手の使い方を勉強する必要がある、INT量産するだけのキャッチ能力がない。
TSNの総評としては「評価が難しい選手である。運動能力は残した成績よりも明らかに上で、こういうタイプは1〜2巡の高い順位で指名されがちだ。NFLでスターターになれる才能があることには疑いがなく、ランでもパスでもビッグプレーができる。ドラフト前のワークアウトで確実に沸かせる選手で、指名順位も上がるはず。アタッキングディフェンスに最も向いている。なぜならLBにプレーを読んで反応するという責任を要求しないからだ」。
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TSNの評価は低いです。それこそコンバインでの数値に目が眩んでうっかり指名してしまったアホなチーム、という扱い。それが影響してかアリゾナの今年のドラフト全体の評価はBマイナスかBという評価がほとんどなのにTSNではCになってます。
でもアリゾナは一昨年のドラフトでコンバインの好タイムで評価の上がったDRCを指名して成功してるから40ヤード走の好タイムもバカにはできない。運動能力の高さを活かして低評価を覆す活躍をして欲しいです。LBというと嗅覚だけでやってるような印象もあるポジションなのにそれが欠けていると見られてるのは不安ですが、スピードでそれをカバーできるか。
1年目の開幕時は新加入ILBパリス・レノン(前STL)が右ILBの先発で、ワシントンはパスシチュエーションだけの起用となりそう。先発昇格のためにはラン守備でもある程度の貢献ができると証明することが必要みたい。

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