・バンス・ジョセフDCが就任3年目
・平均失点が1年目28位から去年は12位に大幅に改善
・選手もスキームに精通するので今年さらに良くなってもおかしくない
・サラリーキャップのディフェンス選手占有額はリーグで5番目に多い
□After Substantial Progress, Cardinals' Defense Wants More (チーム公式サイト6月18日金曜の記事)
・2019年のバンス・ジョセフDCは毎週のように木曜のプレスカンファレンスでレポーターから投げかけられる厳しい質問攻めを甘受しなければならなかった。
就任1年目のその年のディフェンスは喪失ヤードがリーグ最多(1試合平均402ヤード)、平均失点が28位(平均27.6点)という忘れ去りたい結果だった。
「乗り切るには勇気が必要だ」と最終週のラムズ戦での大敗後に語った。「大変な時期だ。修正するつもりで、修正しさえすればみんなこの時期を忘れるだろう。現状は辛い。意志の強さと勇気がなければ修正できない」。
「我々にはプランがある。そのプランの最初の年だった。簡単なことではなかった。だから我々はこの位置にいる。(前のコーチングスタンでも)修正できなかった。だから我々がここにいる。修正するつもりだ」。
1年半が経過してジョセフDCは予言者に見える。
去年アリゾナのディフェンスは猛烈に改善した。平均失点はリーグ12位。Football Outsidersのディフェンスのefficiency ratingではトップ10に入った。
・FAでCBパトリック・ピーターソンやOLBハーソン・レディックといった主力を失ったがジョセフDCはスキームへの精通とタレントのコンビネーションで2021年のグループがさらに一歩前進するはずだと信じている。
「ここへ来て1年目は人員もスキームの学習も途中段階だった。そのシーズンの終盤の4試合か5試合は大きく変わった。本当に良い試合内容だったし去年にも引き継がれた。去年はさらに良くなった。でもまだ十分ではない。まだ取り組むべきエリアがいくつかある。でもスタッフと主力選手のほとんどが3年目になるので我々は遙かに良くなるはずだ」とジョセフDCはミニキャンプ中に発言。
・2019年はタレントも選手層も薄かったが現在はFSブッダ・ベイカー、OLBチャンドラー・ジョーンズ、DE J.J.ワットという3人のプロボウル常連が率いていて、OLBマーカス・ゴールデン、DLジョーダン・フィリップス、CBマルコルム・バトラーのような堅実なベテランもいる。
3年目のCBバイロン・マーフィーとSSジェイレン・トンプソンにはブレイクアウトのポテンシャルがあり、最近2年のドラフト1巡指名のアイゼイア・シモンズとゼイブン・コリンズがILBで並ぶことを望んでいる。
「ワクワクする。たくさんの選手を補強した。みんなフルに没頭してチームに尽くす選手だ。彼らはお互いに尊敬し合っていてこのスキームでやろうとしているので指導していて楽しい」(ジョセフDC)。
・アリゾナにはオフェンス・マインドのヘッドコーチがいてQBには目もくらむほどのタレントがいる。そのためクリフ・キングスベリーやカイラー・マレイらに注目が集まるのは当然だ。
しかしながらFootball Outsidersによると去年ディフェンスはオフェンスよりも効果が高かった。QBマレイが新人契約なのでスティーブ・カイムGMは104.8Mのキャップスペースをディフェンスに割くことができた。これはリーグで5番目に多い。
QBマレイの進歩が2021年のアリゾナの上限を決定付けることになる一方で、今年もディフェンスが堅実な成績を修めることがチームをさらに上の段階に引き上げることができるかもしれない。
ILBシモンズは「みんなオレたちがもたらすものに釘付けになっているようだ。それはオレたちもみんな望んでいる。オレたちの目標は共通している。望む場所へ行けるようにみんな集中してベストを出せるように努力している」。
(失点が12位だというけど肝心な場面で止められないことが多かったからそこまでディフェンスが良かったという印象はない。重要なときにポンポン進まれるのを抑えるようになってくれないと)。
(穴というのは特にCB。新加入バトラーはそれなりにやってくれるだろうという計算みたい。だとしてもアルフォードもしくは最近加入したデナードがきっちり仕事をしてくれないと綻んでしまう。4巡指名の新人マルコ・ウィルソンを先発で使わざる終えないような展開になると苦しい)。
(とはいいつつJ.J.ワット加入でパスラッシュの圧力が強まるはずだし2年目アイゼイア・シモンズが先発になって縦横無尽の活躍をするところを想像するのは楽しい。

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