2006/8/31

さよならみどりちゃん(’04)  日本

古厩智之監督作品。内容ではなく「14番目の月」がテーマ曲との興味で見た作品。原作は南Q太という人のコミックらしく、「死に花」以来見かけた星野真理が初主演。

内容は、身勝手、というより何も考えていない相手(西島秀俊)に尽くしつつ振り回され、内心切なく傷ついたり仄かな幸せを感じたりしている、健気な今時のOLがヒロインの物語。かなり忍耐強い、というか都合良過ぎな彼女が、彼と本命の彼女のタクシーをとっさにずっと追って走ったり、恋敵のはずの少女との友情や、年下の少年が彼女に対する彼の態度に憤りを見せたりするさりげないシーンが脳裏に残る、他愛ない物語。

彼の勧めでバイトしていたスナックを辞める決意をした彼女が、最後に弾けてカラオケで歌う「14番目の月」がキュートなハイライトシーンで、上手くはなかったけれど、エンドロールに流れた奥村愛子カバー版よりインパクトが、という作品。

”十四番目の月”自体は十五夜の前夜、明日には満月になる月、の意味でこの曲は荒井由実同名アルバム「14番目の月」(’76)の中の曲。当時の同名写真エッセイに、昔洋・邦画共月4,5本見ていたというユーミンが本屋で立ち読みした「キネマ旬報」に載っていた「スリランカの愛と別れ」(’76木下恵介監督)という映画での高峰秀子の「私は満月よりも十四夜の月が好きです。だって十四夜の月にはまだ明日があるから・・」という科白が心にひっかかっており、それを元にした曲、という逸話が。常に完成一歩手前が理想、とも。

この曲自体はポップな仕上がりで、このアルバムは全体の統一したカラーはないものの個々に名曲が多い荒井由実としての最後の結婚前の作品。NHKのドラマ主題歌にもなったラストの「晩夏(ひとりの季節)」は、丁度今頃の季節、色調の移ろいの描写等日本の情緒漂う哀愁の名曲で、「14番目・・」が今ピックアップされるなら、この曲を取り上げた映画等もいつか作られれば、とか。たまたま昨年末本田美奈子追悼特集とのことで見た「たけしの誰でもピカソ」でメインゲストの平原綾香が歌って、カバーしたのを知り、少し感慨も。(http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=5241

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