2008/7/22

ミネハハ 秘密の森の少女たち(’05)  ヨーロッパ

日本では未公開のイタリア・イギリス合作のジョン・アーヴィン監督作品。「エコール」のリメイク、という訳ではないようだけれど、未読だけれど原作が同じドイツの劇作家フランク・ヴェデキントの小説「ミネハハ」。再映画化作品とのことで、「エコール」と共に目にはついた、同じ様な緑の森と白い服の少女のDVDパッケージデザイン、似たムードで違う切り口、を期待はしたけれど、内容はかなり違っていた。

やはり舞台は森の中の洋館の女学校、でも最初の子供の学校への登場の仕方からして、馬車でゆりかごで運ばれて、と現実的。主人公の少女達は10代後半らしく、「エコール」の6〜12才という少女達も背景的に見かけたけれど、上の年代。白い制服、バレエのレッスン、厳しい規律等同様のシチュエーションでもあり、前半美しい森の背景で、女子高生達のような他愛ないムードもあったりしたけれど、

幼女のように無垢に日々を過ごすには多感な年代、学校の不穏さを怪しみ行動を起こす好奇心、同性愛的関係もあったり、割と生々しい思春期の描写。後半になって、彼女達への扱いが、何ともシビア、オカルト色も漂うサスペンスタッチで、

学校から逃れようとする少女を襲う番犬の群、同性愛から思い余っての悲劇、後援者に見初められる時の、ダイレクトな性的視線、また、「エコール」では”選ばれた”=自由への道、という暗示だったけれど、この作品では選ばれたゆえ容赦なく欲望のはけ口にされる悲運、等。

イレーネという少女役の女優が透明感ありキュート、と思ったけれど、ジャクリーン・ビセットが「エコール」では前面に出なかった校長で重々しい監視役、またその運命も悲劇的。「エコール」序盤シーンにもあった、水が滝のように溢れる小川で「ミネハハ」とは「笑う水」の意味、と少女が言っていたけれど、この作品の方が、原作には忠実、と見かけ、それなら「エコール」は、少女の世界、としてファンタジックなエキスを中心に、シビアさは密かな危険な香り、に留めて、かなりソフトな描き方をした作品だったとは。

またオブラートに包まれていた、少女、が持つ生々しい魅力、内面の激しさ、注意深く彼女らへの視線、に留まっていた欲望が、ここでは露骨に描かれていたようで、夜の森の映像等も、「エコール」でのように神秘性も、というより濃い不安や人間の暗部、の表われのようで、好みにもよると思うけれど、「エコール」が淡い白日夢、だとしたらこちらは余り目覚めがよくない悪夢、的で、後味重い作品だった。(http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9F%E3%83%8D%E3%83%8F%E3%83%エコール(’04)

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