2008/7/26

雪の女王<新訳版>/鉛の兵隊(’57)  ヨーロッパ

先日新作DVDリリースのレフ・アタマーノフ監督作品。作品誕生50年記念として、昨年日本でオリジナル版初公開、雪の女王に連れ去られた少年を、幼なじみの少女が探しに旅に出る物語のロシアのアニメ。原作アンゼルセン童話との事でも気になっており、先日「人魚姫」モチーフの「崖の上のポニョ」を見た折もあったので。

何度か映像化されたらしいけれど、この原作は未読、アンゼルセン原作作品は、4年程前にアニメフェスティバルで見た渡辺和彦人形アニメ作品、「みにくいあひるの子」「マッチ売りの少女」以来。「・・ポニョ」に続き、やはりCGにはない手描きの温かいタッチ、鮮やか、ではないけれど柔らかい色彩、背景等そう精密、という訳ではないけれど、余り50年前、という古さは感じなかった。

冒頭淡いオレンジ屋根の隣り合う家の、窓と窓に渡された橋、その上で仲良く花を育てる少年と少女の姿、のファンタジックな素朴さ、魔法で邪悪な心にされても、連れ去られた少年を一途に思う少女の冒険が展開、美しさや喜び等全て忘れた冷たい心が幸福、という雪の魔女に対して、

少女が出合う、花園に住む善良な魔女、また少女に大抵は好意的、またはその一途な健気さに協力するようになる人々や動物、という対比、ラストは少女の勇気が打ち勝つ構図で、「太陽の子と氷の魔女」という童話等もあったのを思い出したりも。

また昨年同時上映の「鉛の兵隊」も収録、これは子供時代に読んで、おぼろげに、一歩足の鉛の兵隊人形が下水道のような所を流れていく所等、覚えがあったけれど、バレリーナ人形との悲恋物語だった、というのは忘れていた。バレリーナが兵隊の落ちた暖炉に、踊るように身を躍らせるシーンが印象的。

これはジプリ関連DVDで、特典映像に宮崎監督の「想いをつらぬく」というタイトルの、昨年夏のインタビューがあり、この「雪の女王」は自分がアニメーターになって良かった、と思えた作品で、人物の目の優しい描き方等にも驚嘆、影響を受けたそうで、劇中物語の舞台回しの老人の鼻の周りのシワ等が、宮崎作品の老人に似ていた感もしたり、

少女の道中、川が差し出された靴の代わりに彼女を船で運んだり、アニメーションの元はアニミズムからきている、と思い、そういう神話的なものを童話に取り入れた事は凄い、等のコメント。

それとやはり、この少女に、山賊の娘が本来持っていた素の心を動かされたり、ヒロインが少年を救おうとする一途な健気さ、が琴線に触れたそうで、庵珍清姫の物語の清姫のように、大蛇になって火を噴きながら後のことは顧みず追いかけるような、と例え、丁度今、ポニョ、という、周りに迷惑をかけながら自分の思いを貫いていくヒロインの作品、を作っているのだけれど、と述べていたけれど、

庵珍清姫由来の道成寺は私の故郷の隣町で、遠足等で馴染みだった事もあり、最近ではそれが題材の牧瀬里穂主演の「娘道成寺〜蛇炎の恋」を見に行ったり、先日「・・ポニョ」を見て、少年に会うため海上を疾走する姿は、幼いながら清姫のような、とも思ったのだけれど、ルーツ的な部分はやはりそういう激しさもあったのだった、と。それとやはり、パターン的とも言われつつ「・・ナウシカ」「もののけ姫」等の、救おう、守ろうとするカリスマヒロイン、また宮崎アニメ自体のルーツ、という興味もあった作品だった。(http://www.ghibli-museum.jp/snowqueen/「崖の上のポニョ」プロフェッショナル 宮崎駿スペシャル

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