2008/8/9

スノークイーン 雪の女王(’02)  アメリカ

日本では未公開のデヴィット・ウー監督作品。先日見たアンゼルセン原作「雪の女王」の実写版で、DVD発見したので。2話構成で割と長編、やや多忙で少しずつ。アニメ版で幼い少年少女だった主人公の2人は、ここでは10代後半、北の町のホテルの娘とベルボーイ、宿泊にやって来た謎の美女(雪の女王)に彼が連れ去られる、という設定。

CGも駆使、素朴な童話、というよりアドベンチャーテイスト、序盤はこじんまりした北の町舞台に、若い二人の仄かなラブロマンス風、でもカイの行方を追うヒロインゲルダの行く手は、アニメ版のように周囲が好意的、というより波乱の旅、雪の女王の姉妹として、春、夏、秋の女王が登場、アニメ版の善良な魔女、に当たる春の女王も、花に囲まれたメルヘン的世界の母性色がより強く、彼女を引き止めておこうとするやや不気味な威圧が強かったり、

アジア風宮殿の夏の女王、山賊の娘の母である秋の女王も、それぞれの形で、彼女を軟禁、監禁しようとするし、アニメ版ではゲルダの純真さに心を動かされ協力した山賊の娘も、この作品ではもっと頑なで、ゲルダが彼女から取っ組み合いバトルで老トナカイと逃げ出したり、という様。

カイの行方を知りたい、と川に靴を流したり、というシチュエーションは同じでも、自分の身も投げ出し流されただけで、川が彼女の役に立ったか微妙で、好意的だったのはそのトナカイや、手品師の少年位で、やはり華やかな映像にしろ、素朴なソフトさのアニメ版とはどうも別物。原作はアニメ版に近そうだけれど、実際の邪魔や波乱も多かったゆえ、それでも旅をあきらめないゲルダの一途さ、という感触はこちらの方が余韻あった。

女王の雪の住まいがゲルダのホテルに繋がっていたり、太眉の朴訥なジェレミー・ギルボード演じるカイが、ゲルダの純真さと女王の冷たい魅力の間で揺れ動く様子も、魔力ゆえ、とはいっても日常の中でふと冷たく危険なものに魅かれる人の心のアヤ、のようなものがアニメ版よりは生々しく、また女王自身にも意外な救いが用意されていたり、とことん悪の化身、という描き方ではなかった。

「グレイスランド」で見かけて以来だった、雪の女王役ブリジット・フォンダの魔力的美貌に対して、ゲルダ役チェルシー・ホッブスの若々しい魅力、また成り行きを見守るホテルの古株従業員女性役ワイダ・キャノンが、メリル・ストリープのややくだけたような、渋い味わいで印象的だった。(http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%雪の女王<新訳版/訛の兵隊(’57))

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