2008/12/22

風のガーデン(’08)〜最終話ナツユキカズラ  日本

先週の最終話録画で。冒頭内山(伊藤蘭)が白鳥(中井貴一)からの、最後の手紙を読んでいるシーン、その後富良野の貞三(緒形拳)の所へやってきて、何とか白鳥に会えないか、役に立てないか、と訴えた。

白鳥とは携帯も繋がらず、連絡が取れなくなった、と言っていたけれど、白鳥が前の携帯を地中に埋めた後、後片付けに上京した時、自宅で彼女に会っていたので、連絡を絶とうとしたのは、彼女でなく茜(平原綾香)の方だと思ったし、内山には薬等を送る時の気付に富良野のエリカ(石田えり)の理髪店の住所を渡していたり、その気になれば方法はあったはず、等とは思った。

白鳥の意志、そしてルイ(黒木メイサ)が世話をしており、これまでバラバラだったし、家族だけで、他の方の申し出はお受けしたくない、と穏やかに告げる貞三。

内山が以前の白鳥の妻の事件の背後の女性、という事は、貞三も知っていたと思うけれど、そういう、そもそも家族の亀裂の因縁、また、白鳥のためなら、病院の看護婦長の座はどうでもいい、と言ってはいたけれど、白鳥のために全てを投げ打ってきた、という訳でなく、現に友人の妻という立場、を思っても、家族が世話する白鳥の最期に立ち合う、というのは、このドラマでは、実現していたとして、どうも違和感あった気もする。

実家の元自分の部屋に戻った白鳥、ルイに偽装結婚は判っていた、もう芝居はやめよう、と告げ、芝居の報酬に修(西野勇樹)に、と、キャンピングカーの鍵を渡したけれど、あのキャンピングカーは、元々、二神(奥田瑛二)から、娘(国仲涼子)を通して、同病である事を告白した白鳥へ、無言で贈られたもので、それが、また死期迫った白鳥から修に、という男同士の、ある種のエールを伝えるバトンのようなものになった。

二神は前回同様、白鳥の夢枕に幻の形で登場、生前のキャラクターには余り似合わないけれど、あちらでは花畑が本当に綺麗だ、ナツユキカズラが満開で、突然枯れるし、早くしないと見れなくなってしまう、等と天国に誘っていた。

自室のベッドで、時折貞三やルイにギャグを呟きながら、痛みと戦う白鳥、思えばこの最終回で、初めて本当に病人らしい姿、ではあった。昔、自室にテレビを買ってもらい、一人でドリフターズを見て、一人でゲラゲラ笑いながら、ふと寂しくなって泣いた、思えばそれが、自分が家族を捨てた瞬間だった、等と、何か心に引っかかっていたのであろう思い出を語ったり、医師としての思いを、搾り出すように語ったりしていた。

貞三は、これからの白鳥の最期の戦いを見守ろう、とルイに告げていたけれど、その最期も、現実的な末期の姿は避け、ソフトな扱いで、旭川で花の世話をする岳(神木君)への、白鳥の呼びかけ、ナツユキカズラの花言葉を尋ねる空耳、のような形だった。

前回予告で、茜(平原綾香)もやってきて、白鳥と再会かと思ったら、白鳥の死後3ヶ月位に、札幌のチャペルコンサートに来ていた彼女に、ルイが連絡、喫茶店で、白鳥の死を告げ、頼まれていたカンパニュラの押し花が渡される、という流れだった。

茜も、携帯が繋がらなくなり、白鳥と連絡が取れなくなった、電話番号を変えたようで、と言っていたけれど、それは、どちらかと言えば、浅い関係の知人、友人の一人、的で、やはりHPの人物関係図に載ってる通り、”恋人”という立場であって、心の繋がりの積み重ねがあったなら、

何らかの理由で突然彼が去った、としても、平気な程には自立していた、かもしれないけれど、最後に会った時も普段通り、ではあったし、何か身に起きたのでは、という場合も考えられるし、その後、何かの形で手掛かりから彼を探そうとしたと思うのだけれど、そこら辺は語られていなかったけれど、”恋人”が突然消えても、マイペースで普段の生活を続ける位、だからこそ、大ブレイクのシンガー、になれたのかも、等と思えたりも。

富良野の街角で、大画面に映った歌う茜を見かけ、白鳥がしばらく眺めて微かに微笑んだり、というシーンもあったけれど、ルイと会った後のチャペルコンサートで、押し花を胸に、今日はダメなんです、大事な人が死んだもので、1曲だけで、と断わって「カンパニュラの恋」を歌い、冬の札幌の街の、何処となく東京等よりはソフトな感のイルミネーションの風景、に溶け込んで、

白鳥と家族が、それなりの形で、和解の時間を重ねたのに対して、やはり今時の、人間関係の希薄さを出しているのかもしれないけれど、現実的で生々しい、というよりやや浮世離れした儚い淡い恋模様の美しい終わり、の演出、という気がした。癒しのミューズ的シンガー、で平原綾香の女優デビュー役、と思えば、この位が無難だったかもしれない。

ラストは、ガーデンの近くに見つけた犬を、岳が追いかけ、ルイが続き、その先は、以前白鳥が植えていた、ルイが好きなエゾエンゴサクの紫の花が一面咲いていて、その光景の俯瞰、で終わった。エンドロールは今回「乙女の祈り」の旋律。

今回のモチーフ花はナツユキカズラ、花言葉は「今年の冬に降るはずの雪」。番組最後に「緒形拳さんありがとうございました 心よりご冥福をお祈り致します」というテロップが出た。緒形さんの訃報と重なって、という事情の話題もあって始まった番組だったけれど、何だか、ある期間の終了、でもある気がして一抹の淋しさも、感じたりする。

連ドラも久方だったけれど、やはり北海道舞台の倉本作品、ストーリーとは別に、特に後半四季の豊かな自然の風景や、思ったよりも多彩な、ガーデンの花々、そのナイーブ、ユニークな花言葉含めて、一時楽しみ、潤いにもなった、珍しいドラマではあった。(http://www.fujitv.co.jp/garden/index.html風のガーデン(’08)〜第1話スノードロップ風のガーデン(’08)〜第2話エゾエンゴサク風のガーデン(’08)〜第4話ゲルニウム風のガーデン(’08)〜第5話カンパニュラ風のガーデン(’08)〜第6話デルフィニウム風のガーデン 感動の後半突入SP風のガーデン〜第7話サボナリア風のガーデン〜第8話クロッカス風のガーデン〜第9話ラムズイヤー風のガーデン〜第10話ユーフォルヴィア

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