「二十歳の娘と寿司屋に行った こづかいはたいておごったら・・・『パパ、フツーにおいしいよ』 これってホメことば? それってホメことば?」
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2579042/detail
(livedoor ニュースより)
それって普通に誉め言葉なんじゃない?、なんて私は絶対に言ったりしないと思うが・・・。別にそんな言葉遣いしたくないという訳じゃなくて、
とっさにそういうフレーズが浮かんでこないという意味で。
でも、上記の記事では一般論としてホメことばとして結論付けているが、それは早計だろう。少なくとも、問題になっているこの例文(何かの歌詞らしいが)の場合だとちょっと誉め言葉だとは判定しかねる。
たまの休みに、見るからに怪しげな手料理をふるまって「フツーにおいしいよ」と言われたら誉め言葉なのだろうけれど、小遣いはたくほどの寿司屋に連れて行って「フツーにおいしいよ」と言われたら、「もちろんおいしいけど、さすがと言うほどでもなくて、これなら回る寿司でもよかったかな」というニュアンスを感じてしまうのだが、どうよ。
要するに、普通以下としか思えないものに対して「フツー」と言えば「最高ではないけれどまあそれなりで悪くない」という程度の誉め言葉になるし、一見上等そうなものを「フツー」と評すれば控えめにけなす言葉になってしまうという理解が普通なのではなかろうか。近頃の場合、普通は前者のパターンの用法になるんだろうが。
そういえばうちの娘も「フツーに××だけど」とか言ってるな。「パパ」とは呼ばれない(呼ばれたくもない)が。
意味は理解できるが、では自分でも使うかというとそれはない。
「やばい」ってのも同じ。
若い子にCDを貸してやって「これ、やばいっすね!まじやばいっすよ〜」などと言われるとまんまと術中にはまったなと心中ほくそえみつつも微妙に苛立ちも感じたりして。私よりさらに上の世代になると「ビミョーに」などという言い回しにも引っかかるのかもしれないが。

0