
緑にあふれた森林のなかに入って行くと爽やかな空気が広がります。
そしてしばらく歩いているとかすかな香りに気かつきます。このいわゆる森林の香りの正体は
フィトンチッドです。
■フィトンチッドって何?■
これは森林の植物、主に樹木か作りだして発散する揮発性物質で、主な成分はテルペン類です。そして揮散している状態のテルペン類を人間か浴びることを森林浴と言います。森林浴も最近ではずいぶんと私たちの生活の中に定着してきたようです。フィトンチッドはまさしく森林の精気です。
■フィトンチッドの主な3つの効用■
リフレッシュ森林浴の爽快感はどなたでもご存じだと思います。 自律神経の安定に効果的と言われ、肝機能を改善したり快適な睡眠をもたらすことも知られています。消臭・脱臭森林のなかに入ると爽やかな空気が広がるのはフィトンチッドの消臭作用です。身近な生活臭に効果的です。抗菌・防虫食品への防腐、殺菌を始め、部屋や浴室のカビ、家ダニや白蟻などへの防虫にも効果的です。抗菌作用は人体を蝕む病原菌にも有効です。人体に安全な天然物質ですから、副作用の心配がなく穏やかに作用 します。
■人に有益なフィトンチッド■
フィトンチッドは他の生物に対して攻撃的に作用するわけですが、
人体に対しては有益で私たちの生活に広く有益であることは経験的に認知されていました。そもそも森林や木に神秘的で不思議な力があることは昔から良く知られていました。そして日本人はフィトンチッドの持つ効用を生活の智恵としてさまざまな形で活用してきたのです。
たとえば柏餅や柿の葉寿司はフィトンチッドの抗菌作用や防腐効果を利用したものですし、五月の節句の菖蒲湯はフィトンチッドの疲労回復と精神を安らかにする効果を活かしたものです。まろやかな味と防腐効果のために日本酒の樽に杉材を用いたり、白蟻などか寄りつかないように家を建てるときにヒノキやヒバの材を使ったり、いろいろな工夫や応用がなされています。こうした長年の経験から得られた智恵か近年になって科学的な視点で見直され、さまさまな成果をもたらしています。
■森林生態系に重要なフィトンチッド
■フィトンチッドを発見したのはだれ?■
1930年頃旧ソ連のB.Pトーキン博士はこの植物の不思議な力を発見し、
フィトン(植物が)チッド(殺す)と名づけました。
■偉大な森林を護り、健全な森林を育てるのはとても重要■
日本ログハウス協会のホームページからの資料です。
http://www.log-house.gr.jp/index.html


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