木曽川絵画同好会一行は、早朝ツアーバスで出発。
「朝日ウォーク」での挨拶を済ませ、12:00名古屋発の「特急信濃」で追っかける。
久しぶりの
在来線特急、短時間だが
鉄道旅行の楽しみを片っ端から味わう。
まず
駅弁、当然
ビール。退屈な景色は
本を読んでやり過ごし、信州ならではの山岳風景が眼に入れば、ワーッと
窓にかじりつく。
車内販売の
コーヒーを飲む。
「揺れ」がなんともいえないトイレへ…これも鉄道ならではの楽しみ。全部調べてあるのに、
時刻表を見直す。
ア、もう松本だ。
若い頃名古屋発の
夜行列車でここまで来ては
山に登った。早朝、味噌汁をすすったりコーヒーを飲んだりした、
松本駅前の風景がなつかしい。
ここで
「松本電鉄」に乗り換える。名前がいい。
「立山電鉄」という名前に惹かれて、わざわざ乗りに行ったことがある。立山登山とは別にだ。
松本平を抜けて、山にぶつかるところまでが電車の役割。その後山登りは
「松本電鉄バス」の出番。
その乗り継ぎ駅が
「新島々」…途中、
渚、波田、下島などの駅名がある。こんな高いところが
昔海だったんだろうか?
駅前に
シャレた喫茶店があった。
「山の水、うまいコーヒー」と書いてある。
時間待ちに入ってみたら、シックでセンスの良い室内…
アンティーク・ピアノとチェンバロが置いてある。「どうぞ弾いてみてください」と言われて、弾けないというのも癪だから、
ミソーッ!とか
シレーッ!とか、音楽愛好家らしく
和音を奏でてみた。
そうだ、みんな今頃
乗鞍高原でスケッチをしているはずだ。私はこの喫茶店の中を描いてみよう。
コーヒーを飲みながらスケッチブックを開いた。一宮では
キザと言われかねない行為が、ここではスッと風景の一部になる(この顔で)。ママさんも珍しがる様子を見せない。

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