三岸節子記念館の新企画「こんにちは!節子さん。」展を見てきました…とのんびり言ってられる状況じゃなくて、
8月19日で終わっちゃうから、急いで報告します。
この企画の「新」たるゆえんは、
作品を見るヒントが示されて、その見方に集中するとアラ不思議、自分だけの節子さんの世界が楽しめるというところです。
ヒントは
「五感」・・・
「よーく見てみる」「耳を澄まして見る」「触って見る」「味わって見る」「嗅いで見る」・・・
虫眼鏡がぶら下げてあったり、
匂いの箱があったり、
「触る名作」があったり、いろんな仕掛けがあります。
“こどもミュージアム”というサブタイトルがついていますが、
64歳でも夢中になれます!
特におもしろかったのは
「触って見る」・・・実際には馬の絵や風景画に倣ってピースを組み立てるという、
パズル感覚の材料が用意されていますが、脳味噌が硬くなり始めた私は、
ガラスつきの額に収まった絵にどうやってさわれというんだということにこだわってしまいました。(バカとしか言いようがありません)
でも、これが私にはおもしろかった。「ここんとこ、やっぱり
ザラザラ感が強調されているんだろうか?」「ここだけなんで
分厚いんだろう?」などと、触らんばかりに見てみると、
絵の具の使い方の妙とかタッチの鋭さとかが「感触」として伝わってくるのです。
「いろんな三角を見つけてみよう」というのもおもしろかった。
遠近両用眼鏡を上げ下げして、一生懸命探しましたよ!
最後の作品といわれる
『さいたさいたさくらがさいた』の前には、いろんな香りの
「匂いの素」が置かれていて、目からのイメージを嗅覚で補うことが出来るようになっています。
とかなんとか私が説明をするより、なんせ美術館のことだから「百聞は一見にしかず」、お早めにぜひご来場ください。
「節子さんがどんな角度から見てどんな風に描いたか、みんなで考えるための模型です。」斬新な企画の立案者の一人
堤学芸員さんから説明を受けました。
(三岸作品ではないので、カメラを向けさせてもらいました)

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