
ロンドン ヒースロー空港の第5ターミナル。Caluccio'sでBICERINを頼む。こんなイタリアのローカルな飲み物が空港で飲める 今のイギリスの食事情に感嘆。そして、このCaluccio's。私が南アに旅立つ前は、ロンドンに一件しかなかったのに、今や驚くほどの勢いで国中に増殖している。「Wagamama」イタリア版だな。
そんなことを思いながらの休息を終えたら ピックアップしたばかりのラゲージをチェックインしなおし、そのままニースへ。11時間のあとの 楽勝に感じる2時間半の空の旅。着陸したと同時に眩しい夏の光を浴び、なんだか狐につままれたような気分。南仏、サングラス。
バカンス服(真夏使用)と後の1週間を過ごすロンドン服(ほとんど立春使用)が同居したスーツケースたちをレンタカーに詰め込み、一路西へ。地中海は旅のフィナーレにと、ニースの街中で車を止めて砂浜に足を触れることなく ビーチ沿いの混雑を横目にそのままプロヴァンスを目指す。南アからの長旅後の長距離運転はしんどいもの、1時間半ほどの距離に最初の宿をとってあった。
イギリスで言う「フレンチ・ドア」としっかりと、眩しい光を遮るシャッターにフランスを訪れていることへの実感。宿のマダムのスノッブなエレガントさに、またまたフランスを感じる。夢のような夕食を終え一夜眠れば、次の日は少しフランスが普通になっていた。
そして車をまた1時間半ほど走らせ、蝉の声とラベンダーの香が充満したプロヴァンスのボニュに。美味しいものを食べた後すぐ部屋に帰りたい という理由からも選んだ1つ星のレストランが入る宿は、全てが洗練され過ぎていて少しとまどうも、ロゼを飲んだランチのあとにとる真っ白な麻のシーツの上でのシエスタの心地よさに 文句なんか言ったらバチがあたる(と、きっと亡くなった祖母は言うだろう)。この宿が私たち3人の4日間の基地となったのだった。