昨日、小沢氏の動きがおかしいと述べた。
その危惧が現実となった。
小沢氏が民主党党首を辞任すると発表したのである。
以下、時事通信からの引用である。
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小沢氏は今月2日の党首会談について、首相は「極めて重大な政策転換を決断された」として、(1)自衛隊の海外派遣は国連決議などによって認められた国連活動に限る(2)新テロ法案は連立が成立するなら、こだわることはしない−と表明したことを明らかにした。その上で「わたし個人は政策協議を開始するに値すると判断した」と説明した。>>>引用は以上。
政策協議の必要性は、このままでは民主党が政権を奪取する可能性は少ないこと、民主党が政権担当能力を国民に示すには、政策の実現できる立場に立たなければならないことを理由に挙げている。その上で、党首として政策協議の必要性を役員会で述べたが拒絶された以上、党首としてふさわしくないと役員が判断したに等しいとして、辞任を申し出たのだという。
このニュースを、私は移動中の車中で聞いた。
まず最初に思ったのは、小沢氏の狙いは、大連立への申し出を小沢氏側から申し出たという噂を強く打ち消すためだったのか、ということだ。
政策協議を行う必要性があると小沢氏は判断した。政権与党となるためには、国政への責任を果たすべきという考え方が背景にあるのだろう。
しかし、自民党政権を妥当し、今の政治の流れを変えるための不可避な選択肢として小沢民主党を支持してきた私には、今回の小沢氏の行動には正直なところ落胆したし、妙だと感じざるを得ない。
正直に言えば、昨日、このブログで述べた危惧は、防衛省疑獄に発展しそうな現時点において、このような行動を取ったことそれ自体にある。民主党の攻勢は、この問題の今後の情勢いかんによって、より決定的優位となることが明らかだからである。
ところが、小沢氏はこの勢いに水をさすような一連の行動に出た。
@山田洋行からの献金400万円を返金し、
A安倍に対しては応じなかった党首会談に応じ、
B政策協議に応じるべきと判断を下して党に持ち帰り、
C役員会で拒絶された後に辞任会見を行い、
D民主党は力量不足であり次期総選挙の勝利は厳しい状況だと民主党を自己分析して見せた上で、
E自分からの申し出であるとする報道に反論したのである。
こうした一連の小沢氏の行動については、今後あれこれ取り沙汰されるだろう。しかし、このような予想外にも思える動きのあった場合には、事実の積み重ねの中で判断するのが一番正解に近づく方法だと私は思う。
その上で、私は小沢氏側にも防衛省疑獄をこれ以上追求されては困るなんらかの事情があると考える。残念ながらこのように考えるのが自然なのだ。
だとすれば、今回の小沢氏の予想外に見える行動の連続は、おそらくは今後いろいろ取り沙汰される「壊し屋」としての行動などではなく、自らの保身行動に過ぎなくなってしまう。
もちろん、これは全くの私見に過ぎない。これまで小沢氏を支持して来た私は、そうでないことを願うが、今後を注視したいと思う。
なんらかの情報があれば、コメント、トラバしてください。お願いします。

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