いずれにせよ、民主、公明、自民の不支持は確定しそうである。となると、太田氏に次はない。太田体制は死に体である。・・・昨日の記事に私はこう書いた。
そして今日、太田知事は次回の大阪府知事選挙に不出馬を表明した。
当然といえば当然の行動だ。支持団体もなく、府民の草の根の支持も期待できない以上、立候補は無意味である。太田知事の冷静な判断だといえるだろう。
現職の知事は強い。まして彼女は全国初の女性知事であったし、前任はエロ漫才師であったことから女性の視点による改革の旗印になることもできた。切り札は彼女の手に何枚もあったのだ。しかし、彼女は最後までそうしたカードを活かすことができなかった。
やはり優れたブレーンがいなかったのだ。
口先だけの人気者との争いの中で、団体の支持の取り付けにやっきになった。なるほど、団体の支持を受けて選挙には勝ったが、府民は完全にしらけた。女性視点の改革派などは論外となった。見栄もはったりもなかった。ただの役人上がりの知事に過ぎないことが明らかになった。
事務所費やら講演料やら、いくら制度として問題がなくても、いくらもらえるべきものであってにしても、政治家は政治家としての対応が期待される。そのくらいの見栄は張らないと府民は信頼してはくれない。
極めつけは、東京出張の食費問題だろう。実家で食事をして府から食費をもらっていたというような情けない話だ。もらえるもんならもらっとこうという姿勢には、政治家としての自負など微塵もなかった。
ただ、残念なのは、彼女は持っていたカードを使うことなく、どぶに捨ててしまったことだ。使い方次第で、ひょっとしたら大きな仕事ができただろう。
しかし、太田知事はこれらのカードをどぶに捨ててしまった。大きな経済政策は間違っていなかったのに、残念でならない。エロ漫才師の府政で停滞した大阪府政は彼女によって立て直しが図られたことは確かな事実だ。
はてさて、とにもかくにくも太田知事は不出馬を宣言してしまった。民主党はいったい誰を立てるのか?大阪府知事選挙に誰を立てるかによって、衆議院選挙も決まる。少なくとも、関西では次の総選挙を占う大きな意味を持つ。有名だというだけの理由で候補者を立てるのだけは勘弁して欲しいものだ。タレント議員などもってのほかである。

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