2008年02月19日asahi.comより引用
東国原知事と民主・菅氏、道路めぐり公開討論
道路特定財源など道路問題をめぐり、民主党の菅直人代表代行と宮崎県の東国原英夫知事らが19日午前、東京都内のホテルで公開討論に臨んだ。
菅氏は「道路特定財源は国交省と道路族が力によって配分していて公平公正なルールがない。地方の道路の必要性は感じている。透明性を持って決めるルールを一緒になって考えたい」。
引用は以上。
菅氏の言いたいことはこうだ。
道路特定財源のまま、使途だけが決められていると、後は国土交通省と自公の道路族間の力関係によって配分され、これには国会は関与できない状態である。いわば、道路特定財源は公平公正なルールのないブラックボックスとなっている。このブラックボックスをぶち壊してから、必要な道路について地方の声も聞きながら国会で論議すべきだ。ということである。
これに対して東国原知事は言う。
暫定税率が廃止されると道路予算が組みづらくなるのは明らかだ。国家財政事情からすれば、道路を作る財源の確保が重要だ。道路特定財源を維持して宮崎に道路を作って欲しい。
要するに、道路特定財源がブラックボックスであってもなくても、現実問題として道路のための特定財源を維持しておかなければ、宮崎に道路ができる可能性はないと危惧しており、税率を維持してほしいというのである。
この東国原知事は民主党に対する痛烈な批判であり、あたかも地方の声を代表するかのような形で報道されている。果たしてそうなのか?
どう考えても菅氏の論理が正しい。
国防予算も同様だが、一旦財源や割り当てが決まってしまえば、その後の使途は省庁と族議員のやりたい放題で進んできた。こうしたブラックボックスを無くそうという菅氏の論には理念がある。
これに対する東国原知事の論は、自公政権にへつらい、分け前にあずかろうとする姿勢にしか見えない。そもそもこれまで宮崎の道路事情が劣悪であったのは、道路特定財源というブラックボックスに関与できる有力な国会議員が宮崎にいなかっただけの話だろう。ブラックボックスの闇の弊害を宮崎はまさに具現しているのではないのか。
これまでのブラックボックスのままでは第2第3の宮崎ができる。これじゃあいかん。ブラックボックスをぶっ潰してくれ。その上で堂々と宮崎に道路を作ってくれ。理念のある政治家であれば、はげ頭に湯気を立てながら、このように論ずるべきだ。そうでなければただの利権屋である。
自公との間にどのようなやり取りがあったのか知らないが、東国原知事は旧態依然の族議員の巣窟であるブラックボックスの維持に賛成すべきではない。いずれ国政に出るのであろう。だったら、理念のある政治家を目指すべきだ。
道路特定財源の維持を訴え続けるのであれば、利権確保のために政治屋になることを宣言しているに等しい。そんなものが無いからこそそのまんま東は当選したのではなかったか。権力は、それを握ったものを腐らせる。それを危惧する。
民主党は、堂々と道路特定財源撤廃を主張すべきである。そもそも民主主義国家である以上、国民の前に税金の使途のブラックボックスなどがあってはならないのだ。
理は民主党にある。騙されるな。

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