「仮面ライダーメンコ」を文字通り
「破り」はしたが、
多少の後味の悪さは隠しようも無かった・・・
その後すぐにM君とバイバイして
家路についたichizentinoであった・・・
時刻は夕方になろうとしていた。
母はそろそろ夕飯の下ごしらえを始める・・・
その時・・
「ピンポーン」
玄関のチャイムが鳴った。
ichizentinoは、何故だかイヤな予感がした。
母が玄関に出てドアを開けた。
そこに立っていたのは、
M君の母親だった。
ichizentinoは直感的に、
「隠れなきゃ・・!」と感じた。
子供部屋には、すりガラスの窓の外側に小さな柵がついていた。
ichizentinoは柵に登って、外側からすりガラスの窓を閉めたのだ。
しかし・・・
すりガラスとはいえ、外に何かがいる事はさすがに分かるってもんだ・・
そこは小学校1年生のやる事である・・・
「頭隠して尻隠さず」とはこの事である・・・^^;
程なく、ichizentinoは母に見つかった。
「ichizentino(違うけど)!何でこんなとこにいるの?
・・・M君のお母さんが何か話があるって・・・」
そしてすぐにM君の母親もやってきた。
「ichizentinoちゃん(違うけど)、ウチの子が、
ichizentinoちゃん(違うけど)が何かやったって言ってるのだけど・・」
イヤな予感は的中した・・・
チクショウ・・
Mのやつ、チクりやがったな!!
しかし、そこは何といっても小学校1年生である。
「ボ・・ボク・・・し・・知らないヨ・・・」
と言うのが精一杯であった。
こんな変なとこに隠れておいて、知らないもへったくれもないのであるが・・・^^;
M君の母親は、少し考えた後、ちょっと寂しそうな顔をして、
「そう・・・。何もないならいいのだけれどね・・・」とだけ言った。
そしてほんとに何もなかったかの如く、帰って行ってしまったのだ。
その後、母に問い正される事も、I番長に詰め寄られる事も不思議と無かった。
でも、
M君の裏切りと、
M君の母親の寂しそうな顔は、
幼いichizentinoにとっては何よりも辛かったのであった・・・
おわり。

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