現在、この4年間の稽古の成果を評価して稽古内容の見直しを計っている。
これまでも稽古内容を改変する事はあったが、現状での稽古体系をより取り組みやすく、成果の得られる内容へと改編する必要がある。
この様な見直しは1〜2年おきに行なっている。
成道会の場合、組み手に対応するために格闘技としての練習体系を組みこんでいるので、その修得は近代格闘技と比較しても遜色はないものと考えている。
各自が立禅に積極的に取り組むことで、打撃練習の頻度はそう多くなくともその性能を引き上げ続けることが可能であると思われる。
組み手を目指すとするなら、初期段階で格闘技としての性能を身に付けながら、長期的な展望では太氣拳の訓練体系に対する理解を深めつつ、その内容を検証できる稽古内容が必要である。
組み手は生々しい現実と向かい合うことになる、ある意味、非日常的な体験の繰り返しであるが、直面する目の前の課題の克服のみに片寄ることなく、生涯を持って取り組んでいく姿勢が必要ではないかと考える。
推手は立禅による構造能力の検証として有効であるが、その頻度を上げて、出来得るならばその技術が組み手の中に生かされる様にしてみたい。
推手を構造能力の検証、強化としての段階から、実際の攻防に運用していける段階にまで引き上げて、その内容を検証してみたい。
その様にすることで、練りの中の様々な技法も血の通ったものとなりそうな気がする。
又、推手を直接、攻防手段として運用できなくても、それによって強化された構造能力は打撃の性質そのものを変えてくれるとも考える。
格闘技としての性能を身に付けながら、生涯取り組むべき価値のある武術として昇華できるようにしてみたい。
根がしっかりと地に生えたなら、幹をしっかり太く成長する様にして、その樹にどんな実がなるのか?
枝葉はどんな形になって、どんな花が咲くのか?
これは人によって様々に変わるであろうから、その楽しみを追ってみたいとも思う。
それぞれの個性が独自に開発される内容を目指していきたい。
改編すると言っても、現状での訓練方法に特に新しいことを組み込むのではなく、限られた時間の中で重視すべき内容を考察して、その頻度を調整することになるのであるが、あくまでも各自が生活の中で立禅に取り組んでくれることが前提である。
武術としての取り組みは登山に例えられる。少しずつでもいいから、見えることもない頂上を目指して登り続けることにその醍醐味がある。
険しい崖に直面することもあれば、思わぬアクシデントに悩まされることもある。
しかし、それを乗り越えていくところに格別のやり甲斐や面白さがある。
そして、自身の成長を確認することが出来る。
10月以降、稽古内容を改変していくつもりだが、ブログ上でその内容を期間限定でアップする予定なので、会員各位はチェックしておいていただきたい。
太氣拳成道会
http://www.joudou.jp/

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