思考実験:もしもすべての高校が公立高校になったら?   

 昨日と反対に、それでは、すべての高校が公立高校になったとしたら、何か不都合が起きるのだろうか?
 たとえば「高校義務教育化」法案が国会で成立し、小中学校と同じく、すべての中学卒業生が進学できるだけの定員を公立高校のみで確保したら、どうなるか。実際にこれは、一部の都市部を除いてほとんどの地域では、実現可能のはずである。公立高校のすべり止めの役割を果たしている私立高校はかなり淘汰されるであろうから、県立移管あるいは統合という形をとることになろう。
 ただし、大学全入の時代にあっても一定レベル以上の大学については受験競争がなくならないのと同様に、定員という人数制限がある限り、一部の人気校に対する競争はなくならない。これを強制的に均一化すれば、かつての学校群制度や総合選抜制度の再現であるし、人口の多い都市部では高い学費(年間150〜200万円くらい)を負担してでも私立高校に流れる生徒が一定数存在するだろう。
 もっとも、宗教教育やクラブ活動などを含めた特色ある教育によって生徒を集めることに成功する私立高校は、イギリスでは8%程度存在するらしい。この8%という数字は、日本の私立中学校のシェアがそれくらいになりつつあるわけだから、かなり妥当なところではないだろうか。現在のシェア30%からの熾烈な生き残り競争がどのようなものになるのか、私学関係者としては考えるだけで目の前が暗くなる。
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