思考実験:すべての高校が私塾になったら?  教育のはなし

 私立高校が「官か民か」というと「官に近い民」というのがおそらく正しいだろう。設置基準は公立にも私立にも差はないわけで、そうした規制を受けて「一条校」となることによって、さまざまな保護を受けることも可能となる。私学助成を正当化する根拠も、学校法人法に基づいて設置された学校は「公の支配に属する」と解釈されており、憲法89条との整合性をかろうじてとっている。
 そういう点では、さまざまな規制や報酬体系に基づいて経営が行われているのは、私立の病院も同じことであろう。ただし、医療の保険点数と違って、私学助成は経常費助成が中心で、要するに教員の給料が税金から支出される構造なわけであって、どうしても「官」に準じると考えざるを得ない。
 病院は、たとえば救急を引き受けなかったり、産婦人科や小児科を置かなくてもいいが、高校ではひととおりの教科をやって人も配置しなければならない。そこで、高校を単位制にして、たとえば体育を必須科目からはずして図書館や放送設備も不要とする。クラブ活動もオプションにする。その上で教育バウチャー制度を導入すれば、私立高校はかなり「民」に近づき、ほとんど塾や予備校と変わらない。
 つまり、私立高校の私塾化である。
 さて、こうなったら、どうなる?
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