全寮制によるエリート教育の可能性  教育のはなし

 去年の夏か秋かに、軽井沢のコミュニティペーパーを見ていたら、全寮制のインターナショナルスクールの開校準備が進んでいるという記事があった。「ここに勤めれば、軽井沢に住めるのか(笑)」なんて思った記憶がある。
 もっとも、学校教育法の一条校でないから私学助成は出ないので、全額自己負担となる上に、高卒資格が得られないわけで、どれだけニーズはあるのかな、と思っていたら、「東京には、これくらいできる富裕層はいるよ」と言われた。内容次第では成り立つという読みである。
 そういえば、トヨタなどの肝いりで愛知・蒲郡につくられた、全寮制の中高一貫校にも、かなりの高学費にもかかわらず、首都圏を中心にそれなりの人が集まった。今年最初の卒業生を出したので、来年の生徒募集にどう影響するか、注目である。

 全寮制の私立高校の数はそれほど多くないし、どちらかというと、不登校をはじめ、それぞれに事情を抱えた子どもたちが、都会を離れ親元を離れ、共同生活を営む中で成長していくことをめざすところが多いように思われる。
 そして、意外と知られていないのだが、「日本で全寮制の学校を作って、イギリスのパブリック・スクールのようなエリート教育をしよう」という動きは、愛知の海陽が初めてのことではない。
 たとえば、1996年には那須高原海城が、そのような理念を掲げて開校している。
 また、スポーツ強豪校のイメージが強い明徳義塾も、1973年の中学校開校当初は、やはりエリート教育を標榜していた。

 軽井沢の試みが、どのように新しいのかはわからないが、成功するかどうかは、あえて「高校」とならずに独自の教育を貫徹する覚悟と資金力が、学校側にも保護者の側にもあるかどうかである。
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