社民党のマニフェスト?  

 イスラムの教えでは一夫多妻制が許されてるんだよ〜、なんて話すと、たいていの男子♂は「いいな〜♪」とため息をつく。そこには、その裏に一生女性に縁のない数多の男がいるということは考慮されない。もちろん自分がそっち側に入るかもしれないなどとは、夢にも思わない。
 この10年ばかりの間に日本の若者相手に伝えられ続けたメッセージも同じようなもので、「チャンスをつかめばミリオネアになれるのだ!」というものであり、起業で成功して六本木ヒルズに集う人たちが成功事例として取り上げられることが少なくなかった。これに対しては森永卓郎氏が当時から「収入が増えるのは3%の人たちだけで、残りの人たちはこれから収入は減るんですよ」と繰り返し警鐘を鳴らしてきたけれど、「一夫多妻制」への夢みたいなものの前ではかき消され続けてきた。
 この10年間の成長モデルに、所得の再分配構造を緩和することで経済が刺激される、というものがあった。一方の極には、がんばっている高額所得者への減税措置によってもっと稼いでくれるようになるのだから、そこから景気が刺激されるという発想(トリクルダウン理論=「おこぼれ経済」)があり、一方の極には、生活保護などの社会保障を厳しくすることで、政府の施策に甘えることなくもっと働くようになる、というものであった。
 実際には、トリクルダウンがあったのかどうかは疑わしいし、セーフティネットの崩壊は社会の維持そのものを危うくする。それならば、いちど白紙に戻す、つまりは税制を10年前に戻すべきである、というのは、金子勝氏の主張としてあるし、社民党の福島党首も言っていたことである。
 ただし、いちど減税を受けた人がやっぱり元に戻すよ、と言われてもそりゃ反対するだろうし、高額所得者を狙い撃ちする所得税率変更は、労働者階級に支えられた政党でもなければ正面切って言いにくいだろう。となると、高額所得者が主たる対象となるような新たな税の創設・・・つまりは、物品税の復活、あるいは消費税率アップ(ただし庶民の生活物資の税率は据え置き)ということになろうか。
 各党が発表したマニフェストには、いわゆる財源問題も含まれている。しかし、なぜすべての政党があらゆる政策領域に関する政権公約を示さないといけないのかは、理解に苦しむ。特に、社民党と国民新党は民主党と連立を組む予定なのだから、シングルイシューパーティとして譲れない政策を1つ2つ示すくらいにしないと、政策協議に踏み込めず、「ぶれた」と批判を受けるだけになりはしないか。国民新党には郵政民営化見直しというのがあるけれど、社民党についてはちょっと心配してしまう。
 マニフェストの本家イタリアの総選挙では「中道右派連合」と「中道左派連合」とが団体戦で政権を争うのだから、日本でも、各政党ごとにではなく「自民・公明共通マニフェスト」と「民主・社民・国民新共通マニフェスト」とを競わせなければ、「政権公約」としては意味がないようにも思うのだが。

 ・・・なんてことを、6党党首討論を見ながら考える。
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