10月17日 手術後
両親や旦那が帰ったあと、じわじわと痛みが襲ってきた。
足の裏には何やら空気が抜けたり入ったりする機械が当てられていて、
血行を促進させているらしい。シュコーシュコーという音だけ部屋に響いている。
もうろうとする中で痛みは頂点に達しつつあった。
開腹の痛みと後陣痛の痛み。術後は頭を左右にふらないようにと言われていたけど、
痛さのあまりブンブン左右にふりまくってしまった。
本当に痛い。動きたくても動けない。痛み止めも少しも効かない。
時折 看護士が点滴の具合を見に来る。でも痛いのはしょうがない。どうしようもないんだ。
早く朝になれと時計を見ても5分と進まない。
変な汗が湧き出て辛かった。
ようやく朝になって、立て膝をできる様になった頃、
9時から第一歩行はじめますとの声。
手術から10時間程しか立ってないんですけど。。。
歩くんですか……。
血圧を測られ、酸素濃度を調べながら主治医の立ち会いのもと、第一歩行。
起き上がれない。
なんとか体を起こせても、立ち上がるなんて無理。
でもやらなきゃならない。根性で頑張ってみた。
お腹にはダンベルが入っているのかと思う程重たい感じがあって、
息は吸えるけど、吐く事ができない。
足なんて前になど出やしない。
でもやっぱりやらないとならないのだ。
必死になってトイレまで歩行した。そしてそこで尿カテーテルを外し、自力で排泄する。
この日一日はトイレに行くたび、看護師さん達を呼んで、付き添ってもらわないといけない。
術後の痛みは強烈で、なんか半分意識が飛んでしまったような感じだった。
とにかく辛い。まじで痛い。痛み止め、効いてるのか効いてないのか、解らなかった。
午後からは母子同室が始まる。
こんな激痛でろくに歩けやしないのに、赤ちゃんの世話が待っている。
やれるのか、不安でいっぱいだった。

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