青少年の犯罪急増…
犯罪の年少化が進むイタリアで12〜13歳児の麻薬と喫煙が蔓延し、16歳以下の酩酊運転が市民生活を脅かしています。各地のデイスコは若者で賑わっていますが、帰宅時に惹き起こす交通事故で、毎週末の夜半、30人以上の死者を出しています。
たばこ・酒・薬物がイタリア少年を蝕む…ついにミラノ市では,,,,
第二の都市ミラノでは、警察の厳しい取締りにもかかわらず酩酊青年の悲惨な交通事故が、全国の34%に達しました。女性市長は「非常事態からミラノ市民を守るため、私も母親として少年を飲酒酩酊から守る。」と市条例を布告しました。内容は「16歳以下の少年に酒類販売と飲酒を禁止、違反者や両親にも450 ユーロの罰金を科す」というものです。少年少女は、ディスコで喫煙し、リキュールをコップに5〜6杯飲むそうです。
統計では、イタリアの若年者の飲酒は英仏国を上回り、このため国を挙げて未成年者の喫煙とアルコール中毒防止キャンペーンを張っています。問題は動機ですが、10人中6人が「ただ、気を紛らわすため」です。
識者は「法律で禁止しても問題の解決にならい」と言っています。
未成年者に対する親の監督怠慢責任もありますが、根本は雇用が不安定で若者に明るい将来が描けないからです。
そして宗教教育で
宗教授業は <高校卒業資格試験の資格に含めない> という判決
市民生活の隅々までに影響を及ぼすローマカトリックの下、イタリアの中学・高校では毎週1時間の宗教授業を行っており、全学生の84.5%が受講しています。これに対して、このほどローマ行政裁判所は「宗教授業は<高校卒業資格試験>の資格に含めない。その教員は<高卒試験判定評議員>の資格が無い」との判決を下しました。
イタリアでは、ほとんどの中学、高校が国営ですが、宗教授業は憲法に基き選択科目です。内容は宗教の歴史で、教員はカトリックの女性聖職者が中心です。このため、他宗派から<宗教の差別教育だ>と行政裁判所に訴えが出されていました。
教会組織はこの判決を不服とし「イタリア人のアイデンティティーが失われる」と猛反発、更にPD民主党カトリック系の国会議員も「10人中9人が受講している学生たちの文化的価値を認めるべきだ」と激しく反発しています。哲学者のヴェネチア市長は「判決は当然である。しかし、成人した青年が、キリストを知っていても<プラトン(哲学者)やマンゾーニ(統一国家Italiaを造った一人)が何者か>を知らなくては困る。むしろ授業を義務化する必要がある。」とコメントしました。

0