2017/3/5
6年 その他

今年の8月で、12歳。ヒトでいうなら、定年退職…?
めざせ、アクティブシニア。
「詩を読む」って、うまい表現だなあ、空蝉さん。
それを読んで、なぜか私は萩尾望都が描くドイツのギムナジウムに通う子どもたちを思い浮かべちゃいましたよ。「トーマの心臓」とかw。
それはさておき、とにかくこのヴァンサンは、「日本一困り顔」が似合う?猫だなーと思います。
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先日、岩手の沿岸に行く機会がありました。

旧道の駅「タピック45」(陸前高田市)
震災遺構として、残されています。


陸前高田市では、このタピックを含め計4個所を、震災遺構として残し、
後世へ語り継ぐことにしたのだそうです。
なぜ、その4個所が選ばれたかというと、それらすべての建物が「震災で命を落とした人がいないから」なのだそうです。
遺族が見て、つらい思いをいだかないように。
決断まで、いろいろな意見が交わされ、時間を要したようです。

三角の傾斜部分、海側は階段になっていて

右側側面にある赤いスプレー文字は、「TP13.7」と書いてありました。
東京湾を「0」メートルとした海抜13.7メートルまで津波が来たということなのだそうですが…

道路を隔てた向こう側にあるガソリンスタンドの看板には、
実際の津波水位が15.1メートルまであったことを伝えています。
このタピックの階段上まで避難して津波を免れた人は、3人。
この方たちは、津波がどんなものかと興味本位で海に近づき、
逃げ遅れた人たちなのだそうです。

階段最上部から振り返り、海を見渡すと…
高さ14メートル超の防潮堤がつくられていました。
「津波を防ぐためのものではなく、
津波から逃れるための時間稼ぎのためのもの。
僕たちは、『防潮堤』という言葉に騙されていたのかもしれません」
そう語ったのは、案内してくれたマルゴト陸前高田の方でした。
以前より高さはあるけれど、どのくらい高くすればいいのか。
最新テクノロジーを駆使して設計された防潮堤は、とにかく津波から人が逃げる時間を稼げるものを…を前提につくられたのだそうです。

右手には、盛り土があって

真ん中部分をズームすると、腐食しないようやはり最新テクノロジーを施された「奇跡の一本松」が。
タピックは、立ち入り禁止になっています。
今回、マルゴト陸前高田へ連絡を取り、ガイドをしていただき入ることができました。
(ヘルメット着用)

釜石市唐丹(とうに)町
津波で流された石碑を集め、明治、昭和、平成の「大津波」への教訓を伝えるもの。
「百回逃げて、百回来なくても、百一回目も必ず逃げて!」
2011年3月11日に起きた津波を経験した中学2年生の女の子の言葉が、刻まれていました。
「被災者と、いつまで言われなくてはいけないのか」と、触れると火傷しそうな20代前半の男性が、語り部ガイドとして大槌町を案内してくれました。
震災のとき、高校生だった彼は、母親を津波で失いました。
「大切なものってなんですか?」自分に問いかけるように。
「もし、ここが自分の生まれ故郷だったら、生まれ故郷がこうなったらと、想像してみてください」と、静かな怒りのような感情が。
そう願うことがおこがましいと思いつつ、
心の中で、「どうか彼が幸福でありますように」と、祈るばかりでした。
やがてくる、3月11日を前に、訪れた沿岸の人たちは、「どうにも落ち着かない」「うまくしゃべれない」と、繰り返し言いながら、あの日何があったか、自分はどうやって生き残ったかを、語ってくれたのでした。
すべての魂が、どうか平穏でありますように。
残された人たちが、どうか笑顔でありますように。
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