柏市柏の葉にある国立がん研究センター東病院による第20回地域医療連携のための情報交換会が8月2日、同市のザ・クレストホテルで行われた。
交換会では、10年目の節目として同センターで治療を受け、がんから生還した2人の方の講演が行われた。

お一人は著名な作詞家で小説家のなかにし礼さん。
VIVALA VIDA! ヴィヴァラ ヴィダ! 生きてるっていいね!」と題して、食道がんを抗がん剤と陽子線治療法で克服した後、定期健診で新たにリンパ節にがんが見つかった時の心境と医師とのやり取りを率直に語った。
頑なに自分が希望する治療法を望み、時には強い口調で迫るなかにしさんに、医師たちは最善の方法で命と向き合うことを根気強く熱意をもって説いた。
ついに手術を受けることを決意するまでのいきさつを、医師や看護師、家族への深い感謝をもって話し、命あることの素晴らしさをしみじみと語った。
同病院院長の大津敦氏は、がん治療の現場にあって、「治療をあきらめない総合的な患者支援を行いたい。世界で一番良いものを患者さんに提供したい」と力強く話した。黒澤記

0