春夏秋冬、めぐる季節の中で ひと年がすぎます。
お正月をひかえたこの時期に、
「 越後川口ふるさと友の会 」の師走便は、先日 発送したわけです。お餅とコシヒカリ、棒たらの煮付けなどが入っていたのですが、お酒がありませんでした。
今日はその正月酒を発送しました。
私たちには、お正月はとくべつの日です。たんに いち年のく切りのときであるだけでなく、とし が改まることに、万物の、引きつぐ命の再生を感じていました。
魚沼では、お正月のトシ神さまは、稲の神さまの象徴でした。
それは、稲コメが大切な食べ物ということだけでなく、稲は、迎える春ごとにくり返す あらたな芽生で、うけ継ぐ命の再生の象徴と受けとめていたからです。
お正月酒に選んだのは、お米のいのちと 旨みが活かされている純米酒です。
信濃川の中流域に添う小千谷から川口、そして岩沢から十日町周辺の魚沼地域では、お目出度い場では、古謡の「天神ばやし」を唱和していました。
その古謡の めでた歌にちなんだお酒、
純米酒 「 天神囃子 」 を、正月酒として選びました。
めでたいコレー のお台所
ヤー お台所には
お竈(かま)の七つ八つ
うしろには
蔵がヤー ここのつ
魚沼地域の祝い歌として、目出度い場席では 声をはり上げての、大勢での唱和です。
お正月の春駒や、大黒歌のようにして、魚沼地域に広まった めでた歌かも知れません。
謡い込まれる歌詞や、節まわしには 地域や、その場による雰囲気で異同がありますが、それだけに古謡としてのおもむきが感じられます。中世から引きついだ魚沼の伝統歌謡にちがいありません。

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