「「死の商人」よりも奥深い何者か−それが「エージェント」」
天皇と近代日本
(南北戦争と明治維新との深い関係)
(懐旧談(益田孝男)に、「其頃日本に来ていた外国商人は、皆な大したものではなかった。本国に立派な根拠を持った商人はいなかった。オリエンタル・バンク、ホンコン・シャンハイ・バンク、ジャーデン・マジソン、ネイズルランド・トレーディング・カンパニー。この四つの外は皆食い詰め者ばかりのやうであった。諸藩に武器や船などを売込むのが商売で、茶や生糸の商売を大きくやるやうになったのは、余程後のことである。」)
これは当然。
彼らの商売は実体的なものではありません。
単なるブローカー。
だからそんな立派な事務所なんか必要ない。
コンピューター一つでファンドを立ち上げる投機屋と同じ。
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死の商人」よりも奥深い何者か−それが「エージェント」投稿者 すみちゃん 日時 2004 年 1 月 22 日
引用
(用がなくなった武器を日本で売りさばいた)
別に間違いとはいいません。
しかし肝心の部分をぼかした表現。
南北戦争の終結(1865年)に伴い、武器市場が緩和し、銃、弾薬、毛布、背嚢等等の無数の軍需物資の価格が急落しました。
戦争需要をあてこんだ過剰生産のゆえです。
グラバーやスネル(スネルについては詳しくありません)は、この価格低下した武器を多量に買いつけ、倒幕戦争における武器の高値売却によって、法外な利益を得ようとしたわけです。
この点で、グラバーのもくろんだ「倒幕戦争」は、まさに南北戦争と切っても切れない関係にあります。
この論文の著者が見落としているのは、戊辰戦争では武器売却は不十分であり、武器証人が思ったほどの利益を得られず、損失を出したという事実です。
武器代金によって法外な利益を得るためには、日本版の「ゲスティバーグ」「首都炎上」が必要だったのです。
戊辰戦争の武器需要にグラバーが答えたのではありません。
もっと大きな戦争をもくろんだが(日本版南北戦争をもくろんだが)、失敗したのです。
だからこそ
「西南戦争」
日本版「南北戦争」の目論見を、日本人に皮肉として突きつける名称だ。
これでも分からないのかと問われているのです。
引用
(トーマス・グラバーは「営利の商人」でありながら、「信念の実現のためには営利の範囲も逸脱せざるをえなかった」と記録にあるようです。
彼は武器の需要がある前から商売をしていたことでもあり、「単なる死の商人」として片づける訳にはいかないでしょう。)
この著者は残念ながら、おそらく「三菱」に気兼ねしてか真実を書いていませんよ。
ぼかしている。
「信念」
何の信念なのか?
倒幕の信念。
倒幕戦争を惹起し、国内に深刻な破壊と分裂をもたらし、日本人を借金漬けにし、引き回すという信念。
その使命を帯びて日本にやってきた。
引用
(京都で坂本龍馬は、長州藩が幕府の再征に備える武器購入を希望していることを西郷隆盛らに伝え、
薩摩藩名義で長州藩のための外国製武器購入が承諾されております。
すなわち薩摩藩名義で英国商人グラバーから銃約7000丁を購入し、長州へ融通することが決まりました。
坂本龍馬はどこから長州藩の武器購入の情報を得、確認したのか、坂本龍馬の情報ネットワークが知りたいところです。)
簡潔にして明快です。
その本質は、グラバーの武器代金回収のための連帯債務−裏書きの一種だと思う。
世の中のドラマのたぐいは、この本質をぼかしているように思います。
グラバーの生涯について、一般の資料からもう少し掘り下げてみたいです。
7/11/12

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