マイケル・ハドソン博士の本は、読んだことがないので、
確かなことは言えないのですが、
「日本政府が財務省証券を購入し続ける一方で、日本政府は財政赤字に追い込まれた。では日銀は他にどのような選択肢があったのか。日銀は借金をしなくても、単純に造幣するだけで財政赤字を埋めることはできたはずである。しかし、日銀は借金で対処した。その結果、日本は米国政府に融資をして世界最大の債権国になりながら、その一方では世界最大の債務国になりつつある。事実、日本の国家債務のGNPに占める割合は今や米国や他の西欧諸国を上回ろうとしている。
しかし現実は、米国財務省への融資が拡大したために日本の国債残高は増加した。米国人が税金を払わない分、日本国民の税金負担が増えたのである。」
この部分だけ読むと、日本の財政赤字は、米国債を膨大な額、購入したために引き起こされたように書いてありますが、高橋洋一氏は、日本の財政赤字がここまで増えてしまった一番の原因は80年代、90年代に莫大な額の公共工事を続けて、内需拡大に走ったことにあると指摘されていました。これが一般的な通説だと思うんです。
また、日本が米国債を購入する時は、今のように極端に円高が進行しているときに、為替介入としておこなわれるのが、ほとんどだったと思います。
だから、すぐに為替介入の効果がでなくても、数年先には円安になっているので、そこで短期の米国債から売っていけば、為替の差益を得ることができる。
財務省が、過去どのような形で為替介入で購入した米国債を売却して、その損益はどれだけでたのか、知る由もありませんが。
さらに、リーマンショックの前までは、米国債の方が日本国債より利回りが2.5〜4%位高いので、日本国債で運用するより、米国債で運用したほうが、利益が出たはずなのですが。
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