「ものは言い様。戦前の日本が米国メディアでどのように描かれていたか。これからだって...」
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価値判断には立ち入りませんが、事実誤認は是正したほうがいいと思いますのでレスします。
「デモすら起こしていない国民を化学兵器で殺すような政府」に当時荷担した国家は米国です。
主体的に使ったのはフセイン政権であり非難されるべきですが、そのような生物化学兵器の原材料や製造設備をイラクに売ったのは主として米国企業であり、イラン−イラク戦争での化学兵器の実戦使用を偵察衛星まで使ってサポートしたのも米国政権です。
(これは、ニューズウイークなど米国の主流メディアも認めていることです)
もう一つ自国民を殺戮した大きなできごとは、湾岸戦争期に起きました。
米英が南部シーア派やクルド人の一部にフセイン政権転覆を煽り、それに呼応したそれらの武装勢力が放棄したときです。
どこの国でもまず100%の政府が、反乱・革命を企てて勢力を武力鎮圧するものです。
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ものは言い様。戦前の日本が米国メディアでどのように描かれていたか。これからだって...投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 17 日
蜂起勢力は米英の後ろ盾が当然あると考えていましたが、米英は、放棄を扇動していながら彼らを見捨てました。
(放棄勢力がそれほどの規模ではなかったということでしょう)
>所詮は軍事に資金を回し、病院?の子供を殺して世界中にアメリカの経済制裁をアピールするような政府です。
クウエート侵攻時の「病院の子供殺し」であれば、でっち上げであったことを米国自体が認めていることです。(米国連邦議会でそれを仕組んだ広告会社が証言)
武力的敵対状況に置かれている政府が軍事に資金を回すのは、どこの国家でも行うことでしょう。
米国は、自国が脅かされるリアルな危機がないにも関わらず、そして、膨大な連邦対外債務を積み上げながら、膨大な軍事予算を投入している代表の国家です。(世界の安全を守ると言う名目で..)
イラクの実態をそれほど知っているわけではありませんが、米国と緊張関係が続きその後戦争にまで進んだ戦前の日本が、米国など反日本の国々でどのような国として説明されていたか再確認し、その当時の日本人の多数派が自国政府をどのように考えていたかと比較してみるのも一興でしょう。
お金を慎重にしか使わない人を、「しっかり者」と表現するのと「ケチ」と表現するのでは抱くイメージが変わります。
暴力的な人も、味方からは「勇敢な英雄」と呼ばれ、相手からは「暴虐な悪魔」と呼ばれるのが常です。
米国の価値基準で判断された結果がある国に対する武力行使の根拠になり、それを日本が認めるのなら、世界は刻々変化していますから、日本も、米国の言いなりにならない限り、現在のイラクのような描かれ方をして武力行使の対象になる可能性がないわけではありません。
現在の世界では、米国政府が危険とみなす国家に対しては先制攻撃も辞さずという「ブッシュドクトリン」を諸外国が容認(見過ごす)かどうかで外交的せめぎ合いが行われているのです。
ジンベイさんの指摘であれば、病院の子供を殺しているのは米英です。投稿者 あっしら 日時 2003 年 2 月 18 日
>どちらがでっち上げたのか知りませんが、私の言う病院の子供を殺す。というのは、度が過ぎる軍事資金の投与で病院に行き渡らないことを言いました。
>それを経済制裁のせいにしてないで、兵器より薬を買えということです。
>これも嘘ならどうしようもないですが・・・
湾岸戦争以降のイラクは、経済制裁も行われているので度が過ぎる軍事費は投入していません。(投入できないもしくは投入しても買うべきものが手に入りません)
原油の輸出も制約を受けていますが、経済制裁のために、金があっても薬さえ輸入できない状況にあります。(合成新薬は化学物質ですから、いちゃもんをつけて輸入できなくすることができます)
薬がなくて子供が死んでいるとしたら、「病院の子供を殺す」行為をしているのは、頑強にイラク経済制裁の続行を主張している米英ということになります。
>武力的敵対状況になったとしても政府は自国民を守る義務があるのではないでしょうか?今の敵対関係になった原因はどこか知りませんけど、今のイラクは武器を持たないことが最も自衛に繋がると思います。
政府は自国民を守る義務はあるのでしょうが、そのためには武力が必要だというのが一般的認識です。
イラクにとって、正規軍の重火器は開戦間近の今でも不要だと考えています。
正規軍の戦いで米軍と戦っても、無用の犠牲者を出すだけです。
イラクの軍事力は、70年代レベルの戦車と短距離ミサイルがあるだけですから、米軍相手にまともに対抗することはできません。
>米が軍事を強化するのは米の価値観ですが、正義を実行するためですよ。
>米の小賢しい心理戦略は気に入りませんが、イラクや北朝鮮の正義は理解できません。
正義の基準は、個人の間でも国家の間でも異なるものです。
イラクや北朝鮮の正義が理解できないとしても、異なる正義を持つ国家が自国及び同盟国に対して敵対行動を行わない限り攻撃を仕掛けないというのが、長い歴史のなかで醸成されてきた知恵(国際条約及び国債規範)です。
力が正義の基準ということになれば、従属の地位に甘んじる国家以外は否応なく軍事力強化に走り、物事を武力で決しようとするようになります。
>反戦支持者は、今平和だったらこれから虐殺が続こうがなんでも良いと言ってるようなものですよ。イラクへの不満はないのでしょうか?
イラク政府が国民を日常的に虐殺しているかのように考えられているようですが、そうだと言う人もいれば、そうでないと言う人もいます。
処刑を含め虐殺とされるケースをピックアップし、何が原因でそれが行われたかを武器査察と同じようにきちんとした調査を踏まえ判断すべきです。
米国政権はなぜ武器査察と並行して「虐殺調査」を行うよう提起しないんでしょうね。
(占領後の「虐殺調査」は事実が歪められがちです)
米国でも、まともな証拠調べもないまま死刑に処せられ、後になって無実であったことが発覚したケースが頻発しています。
これもある意味虐殺ですから、そのような状況を放置している州政府や連邦政府を転覆すべきという主張も成り立ちます。
さらに言えば、アフガニスタンのマザリシャリフで収容している捕虜を空爆まで行ってほぼ皆殺しにしたのは国際法に照らして虐殺になります。
(“反抗”があったとしても、ほぼ全員が後ろ手に縛られた状態にあったにもかかわらずの虐殺です)
米国は公然たる拉致監禁も行っています。
アフガニスタンからキューバのグァンタモナ基地に600人を超える人々を移送して収容しても、人定や容疑事実さえ開示していません。米国政府でさえ、何も罪を犯していない人がいることも認めているのです。
イラクを攻撃してフセイン政権を転覆するのが正義だとすれば、米国を攻撃してブッシュ政権を転覆するのも正義だといえます。
イラクや北朝鮮のことをいろいろ書かれていますが、日本レベルでの自由な言動ができないことは確かだとしても、文句を言うだけで殺されるかどうかはわかりません。
北朝鮮については、会社のなかで上司(経営)批判や政治的発言ができないという状況が、社会全体レベルまで広がっていると思っています。
(飲み屋で憂さを晴らすということもできない)
また、戦時体制を採り続けているので、戦時中の日本や米国のように、反政権言動に厳しい処罰が適用されるのも確かでしょう。
いずれにしても、いわれなく虐殺を繰り返している事実が国際社会で確認されれば別ですが、処罰基準の是正はその国を構成している人々にゆだねるべきです。
(事実確認の上、是正を推奨したり要求するのはかまわないと思っています)
>米で日本がどのように報道されていたか知りませんが、日本が全て正しかった訳では
>ないでしょう。終戦真近の日本を原爆の実験台にしたのは米が悪いと思いますが・・・
>戦後、日本はアメリカに援助されてきた部分もあるはずです。
戦前の日本が正しかったかどうかを問題にしたのではなく、米国が自国民に説明した日本政府と日本国民の関係性評価と日本国民の多数が自国政府に対して抱いていた意識(評価)は違うということを説明したものです。
それは、ジンベイさんがイメージしているイラク国民とイラク政府の関係性とイラク国民多数派の政府に対する評価が異なる可能性もあるのではという示唆のつもりです。
戦後復興で米国の援助を受けたことは事実ですし、世界第二の経済大国になった基礎は米国との関係にあります。
以前書いたことですが、その感謝をかたちで表すために、米国の対外債務履行が苦しくなったら、政府日銀が保有している米国債は債権放棄することを提唱しています。

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