プルトニウムは空を飛びます(当たり前ですが)投稿者 よし3児のじい 日時 2011 年 4 月 30 日 から転載します。
朝まで生テレビで、原子力を推進してきた石川迪夫氏が「プルトニウムは重いから遠くまで飛ばない、敷地内に落ちた」と言ったそうです。
これまでのテレビでの学者の解説でも、しばしばそういう話がありました。
しかしそれはとんでもないウソです。
たしかに質量数12の炭素や質量数16の酸素などの原子と比べれば、プルトニウムは質量数239ですから、かなり重い元素です。しかしそれは核物理などの分野ではそういう認識でも、風で飛びますか、という日常生活の話とは全然違うレベルのことです。
中国から飛んでくる黄砂の粒はとても小さいもので、だから風に乗ってくるのですが、それでもプルトニウムの原子にくらべれば数億倍も大きなものです。つまり原子というのはとても小さいもので、軽いから飛ぶ、重いから飛ばないなどというものではありません。
実際はプルトニウムは爆発で出た噴煙の、煙の粉の一粒一粒に付着して飛んでいます。
その粒々はずっと空中を漂いつづけ、偏西風に乗ってアメリカまで届き、世界中に拡散します。実際にそういうデータが検出されています。粒が落ちてくるのは水滴にくるまれて雨になって落ちるときだけです。そのとき黒い雨が降ります。
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そのあたりの理屈を以下のURLに図示しておきましたので、これからテレビや新聞のデタラメな解説にだまされないように、見ておいてください。
http://www.minusionwater.com/plutonium.htm
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プルトニウムは空を飛ぶ (当たり前ですが)
2011.04.30
「朝まで生テレビ!」で、日本原子力技術協会最高顧問、石川迪夫(いしかわみちお)が、
プルトニウムは重いので敷地内にしか落ちていない、
と断言した・・・・そうです。
石川迪夫[イシカワミチオ]のプロフィール
香川県高松市生まれ。東京大学工学部機械工学科卒。1957年日本原子力研究所入所。1963年に日本で初めての発電に成功した動力試験炉「JPDR」の建設、運転に従事し、米国SPERT計画に参加後、反応度事故に関する実験計画「NSRR」を立案、実施した。同東海研究所副所長を経て、1991年4月、北海道大学工学部教授に。退任後、原子力安全基盤機構技術顧問などを務め、2005年4月、日本原子力技術協会理事長に就任。1973年〜2004年まで、科学技術庁(現文部科学省)の原子力安全顧問や経済産業省原子力安全・保安院の原子力発電安全顧問のほか、IAEA(国際原子力機関)の各種委員会日本代表委員などを歴任。主な著書に「原子炉解体」(講談社)、「原子炉の暴走」(日刊工業新聞社)などがある。
とんでもないタワごとです。
はっきりと、「バカ」と言うしかありません。
テレビでこんなウソを言えば、世に識者は山ほどいるのですから、すぐにウソだとばれてしまいます。なぜ、そんなに簡単にばれるウソをつくのか。
それはこの者が本当に、「プルトニウムは重いから飛ばない」と思いこんでいるからです。
なんともおそろしいことです。
こんな人間が40年も原子力を推進してきたのですから、今回の事態は当然の結果です。
現実のデータとして、カリフォルニアでプルトニウムが検出されています。
下図は過去20年のプルトニウムの観測結果で、2011年の3月24日に、突然高濃度のプルトニウムが検出されています。福島3号炉の爆発(3月14日)で飛散したプルトニウムが風で運ばれて10日後にカリフォルニアの大気中で検出されたのです。
このようにれっきとした証拠があるのですが、プルトニウムは重いから飛ばないと思いこんでいる者にはデータを正しく認識することができません。「いや、あれは昔の原爆実験の名残だ」などと言っているそうです。
簡単な理屈を図で明らかにしておきましょう。
下図は、炭素(比較例)の原子核とプルトニウムの原子核です。
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炭素 6C12 プルトニウム 94Pu239
左が炭素の原子核です。
陽子(オレンジ色)が6個と中性子(緑色)が6個で、陽子と中性子の合計は12個です。
これが炭素(カーボン)12という原子の原子核です。
炭素原子はこの原子核の周囲に6個の電子が回っています(電子は原子核よりずっと小さい)
右側はプルトニウムの原子核です。
陽子が94個、中性子が145個でプルトニウム239という原子の原子核になります。
プルトニウムの原子はこの周囲に94個の電子が回っています。
このように、なるほどプルトニウムの原子核は、炭素とか窒素(陽子7個)とか酸素(陽子8個)とかの原子核に比べて、大きくて重いものです。
この者はこのことをもって、プルトニウムは重いと言い、だから飛ばないと言っているわけです。
(テレビの解説では、ほかの御用学者もさかんに同じ事を言っていました)
しかしたとえば、中国から黄砂が飛んできます。
細かい粒が風で舞い上がって、空を黄色く染めて西日本にやってきます。
その黄砂の粒はどのくらいの大きさでしょうか。
正確な大きさはともかく、概念を下に図示します。
C Pu 黄砂の粒
左端が前述の炭素の原子核で、その右となりがプルトニウムの原子核です。
右側が黄砂の砂粒です。
原子核に比べれば黄砂の一粒一粒は圧倒的に大きな粒です。
この絵は原子核を誇張して描いています。本当は原子核は小さすぎて目に見えません。
この黄色い粒、原子核より圧倒的に大きな粒が、空を飛んで中国からやって来るのです。
下図は3号炉の爆発の瞬間です。
大量の細かい粒子が黒雲となって舞い上がりました。
そのひとつひとつの粒にプルトニウムやウランが付着しています。
3号炉の爆発 2011.03.14
プルトニウムが付着した煙の粒がふわふわと漂い続ける
放射性物質が付着した黒い粒は風に乗り、いつまでも空中に漂って世界を何周もします。
落ちるのは雨粒に遭遇したときだけです。そのときは黒い雨となって降ります。
「プルトニウムは重いから飛ばない」、「福島の敷地内に落ちた」
などという話がどれほどバカげているか分かりますね。
こんな連中が、プルトニウムはすぐに落ちる、大きな地震は来ない、大きな津波は来ない、電源は落ちない、と言って原子力を推進してきました。
そして驚いたことに、まだやるぞ、と言っています。
バカです。
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コメント
01. 2011年4月30日 18:24:52: FQ35sk3pSo
原発事故当時の発表に
「自然に存在するレベルの量です」
のような事を言ってるのを聞いて、
「プルトニウムって自然に存在しないのに、原発由来じゃないのなら何処から?」
と不思議に思いました。
もし過去の核実験から出たものなら、国境を越えて日本に来てるってことですよね…。
逆を言えば、日本で出たプルトニウムも海外まで飛べるってことですよね…。
爆発の規模にも寄るとは思いますが…。
今回の原発事故では、どうだっただろうと考え込んでしまいました。
02. 2011年4月30日 19:45:06: hlZnqufmFM
そうです。小さい粒子ならプルトニウムだって何だって空を飛べます。大学の機械工学科などでは、流体力学を習うのですが、その講義の最初の方で”ストークスの式”とゆうのが出てきて(Wikipediaにも出ています)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%AE%E5%BC%8F
”終端速度”より早い流れの中では、粒子は流れに乗って運ばれてるため、粒子の重さが無意味になる事を学びます。
だから、粒子はちょとした上昇気流に乗って、ハワイでもどこでも行けるのです。
プルトニウムは重いのではなくて密度が高いだけです。小さい粒子になれば軽くなるのは当たり前ですよね。
石川迪夫氏は、鉄1Kgと綿1Kgどっちが軽い?とゆうようなノリで、国民をばかにしていますね。それに、石川氏は機械工学科卒(しかも東大)のようですので、一層腹立たしいですね。
03. 2011年4月30日 19:55:49: 7MRNaFHQ9s
米国の西海岸やハワイで検出されたプルトニウム粒子は、フィルターで捕らえるのです。粒子状のものより厄介なのはガス状のものです。これはフィルターで捕らえることができないので、検出が難しいのです。ところがガス状のものが、大変問題であるのは、粒子状のそれに比べて放射線量が4倍から14倍あることです。
04. 2011年5月01日 17:22:58: Ovro1KeRvQ
東京大学ってばかしかいいないの?
東京大学って、
比重と、重量、質量の違いを知らないんだね。
東京大学文学部卒業だから比重を知らないのか?
毎日、国民をだます作文ばかり書かされてたからか?
いずれにしろ、
自分で何をしゃべっているかわからない輩が、東電の幹部や、与謝野馨やってるのか?
宮沢喜一は東大卒で、竹下登を見下していたそうだね。
東京バカ大学を卒業したのが唯一の肩書きなんだな。何もできないくせに。
あっ。国民をだます作文づくりのプロか?

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