評価
イエスの死後、ペトロやヤコブを中心とした弟子グループによるイエスの神格化、ポーロ、バルナバによる異邦人布教と保守派との対立を追う。「神はなぜ沈黙しているのか」「キリストはなぜ再臨しないのか」の謎はとけるのか?
2つの謎が原始キリスト教団の信仰エネルギーになったと作者は述べている。結局は謎は謎のまま・・・なのである、と凡人の私は思い、どうも釈然としないものが残るが、イエスは神というよりも「人間の永遠の同伴者」と理解することで心の置き所としたいと思う。
キリスト教とローマ帝国は切っても切り離されない関係にあるのはもちろんだが、その中でも重要な事件について記しておきたい。
西暦66年、ユダヤで反乱が勃発。皇帝ネロは後の皇帝・ヴェスパシアヌスに全権を与え事態を収拾させるが、この時の騒乱が結果的にユダヤ教の組織の変貌と原始キリスト教団の消滅によるキリスト教の広範囲への布教へと結びつくことになるのだった。この反乱の原因がユダヤ教徒と非ユダヤ教徒のギリシア人とのささいな争いだったことには驚かされる。
「イエスの生涯」「キリストの誕生」を読んだことで、ユダヤ教、原始キリスト教、キリスト教の布教、イエスの神格化等々について知ることができたので、これからの知識吸収に生かしたいと思う。死ぬまで学習!
にほんブログ村

0