今回の地下鉄桜通線野並〜徳重間延長に伴うバス再編。全ての地域に円満に解決するものであればいいが、必ずしもそうはいかない。場所によってはバスの大幅削減で、かえって不便になるというお年寄りや障害者もいる。彼らは乗り場が遠距離の高速交通より乗り場が近距離の利便性のいい交通を選んでいる。というのも、足が不自由だったり体力的問題から、高速交通の利便性を相殺してしまうためだ。
つまり、ゆっくり行っても目的地にきちっとたどり着く方が彼らの利便性として優れているわけだ。
ということもあり、今回の再編も素案から見直しが行なわれ、計画路線である新瑞15の増便(元の幹原1から比べると若干の減便)、「素案」相生11の地下鉄鳴子北乗り入れの伴う「計画路線」鳴子16への変更がなされたわけだ。
しかし、彼らの言い分が時には思わぬ被害を与える場合もある。つまり「割を食う」というものである。
それは、平手交差点から細口、鳴丘三丁目、小坂一丁目、滝ノ水一丁目、神沢三丁目に至る、地下鉄予定道路から少し離れている地域である。
小坂一丁目周辺の地図
ここは、野並14の沿線で通勤時の輸送でも平手以遠より利用率が上がる地域であり、かつ神沢2丁目バス停でほぼ満車になる程の地域でもある。
今回、路線改訂素案の段階で島田一ツ山〜地下鉄相生山〜神沢2〜藤田保健衛生大学病院となったが、鳴子町〜鳴子みどりが丘間の利便性低下から住民が反発、
地下鉄鳴子北〜鳴子町〜鳴子みどりケ丘〜藤田保健衛生大学病院に変更となった。
鳴子町〜鳴子みどりが丘間の連絡および鳴子住宅住民の藤田保健衛生大学病院へのアクセスという面では解決したと言えるため、一件解決したかに見える。
ただ、私は鳴丘2丁目周辺から徳重方面のアクセスについて緑文化小劇場の地域懇談会で述べたが、これを反古にされたばかりか、速達性についても無くなったわけで、その点は改悪と言わざるを得ない。
そこで、新たに相生山住宅〜地下鉄相生山〜神沢2〜平手〜地下鉄徳重といった路線を設定すればどうか?起終点がショッピングセンター等もあり、決して不便な路線とはならないと思う。バス運用も、担当も野並営業所が主だが緑営業所も時間帯によっては担当する神宮11や、私が提案する「素案」相生12改め「計画路線」相生11の改良案によって余剰になった車両を回すことで朝の運用を行ない、継ぎ足しの形で昼間以降の運用も活用することで、50本以上の割当がなされるのでないか?
なお、私案では平日ダイヤでは”鳴子16”を62本、"相生12"を62本とした。理由には、”鳴子16”の輸送主体が高齢者の藤田保健衛生大学病院への輸送をターゲットとしているため、昼間主体のダイヤになると推測(30往復、6〜19時台30分間隔を想定)、担当も野並営業所(一部緑営業所)を想定した。
一方、"相生12"は6〜9時の朝ラッシュ時に9往復を想定、10時台以降も40分間隔で、夕方は30分間隔の62本を、担当を緑営業所と想定している。ちなみに"野並14"は現在平日61本を運転している。
「相生11」
島田一ツ山〜地下鉄相生山〜神沢2〜藤田保健衛生大学病院66
↓
鳴子16
地下鉄鳴子北〜鳴子町〜鳴子みどりケ丘〜藤田保健衛生大学病院 66
↓
鳴子16
地下鉄鳴子北〜鳴子町〜鳴子みどりケ丘〜藤田保健衛生大学病院 62
(30往復、6〜19時台30分間隔を想定)
相生12
相生山住宅〜地下鉄相生山〜神沢2〜平手〜地下鉄徳重 62
(神沢、鍋山周辺短絡化補完、朝夕を中心に、昼間40分/毎)
距離もさほど長くない上、起終点に行政施設・商業施設・銀行等(徳重駅にも銀行設置)があり、決して設置してマイナスになる路線とは思えない。私案"相生12"は62本でも少なく、70本ぐらいあってもいいのでないか?
関連の2系統についても提案を。
神宮11
名鉄神宮前〜新瑞橋〜相生山住宅 47
名鉄神宮前〜新瑞橋〜島田一ツ山 59
新瑞橋〜島田一ツ山 18
↓
名鉄神宮前〜新瑞橋〜地下鉄鳴子北 44
名鉄神宮前〜新瑞橋〜相生山住宅 3
名鉄神宮前〜新瑞橋〜島田一ツ山 59
新瑞橋〜島田一ツ山 18
朝の中根→新瑞方面はともかく、地下鉄駅に近いこともあるので、そこに接続するのが望ましいが。
「相生12」→相生11
島田住宅〜滝ノ水公園〜大清水 50
↓
島田住宅〜滝ノ水公園〜大清水 45
島田住宅〜地下鉄相生山〜相生山住宅 朝3夕2
地下鉄相生山←滝ノ水公園←大清水 朝5
(相生山→徳重回送)
完全な片輸送故、そことのバランスを考慮し、相生山からの回送についても上記の"相生12"を活用。
仮に、"鳴子16"のみがそのまま採用となり、"相生12"は却下された場合、神沢2付近からは"篠の風"で"相生11"を使用するほか、自転車を使って相生山駅もしくは神沢駅へ使うことが想定(生活道路の影響や、事故の発生元にも)。
また、他の地区も鍋山地区周辺が平手付近から徳重へ、小坂周辺が"相生11"等と分散する恐れもあるため、"鳴子16"の沿線効果は最小限にとどまるのではないか。
ただ、"相生11"の経路が片輸送傾向にあるため、往復すれば需要増になる箇所とは逆の「半回送」的輸送も伴うため、赤字幅が増幅すると思われる。また、大清水地区の住民が徳重での地下鉄結接点を求める選択をすれば、系統の需要にも影響を与えることは避けられない。
次に、篠の風北〜ほら貝方面の路線問題についても述べたい。

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