加古川市環境政策課主催の「里山に登ろう! チョウの観察会」に「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」のメンバーとして支援参加。場所は加古川市志方町行常の「しあわせの森」。小さなお子達5名とその親御さんを含む一般参加の約20名と、スタッフとして協力されるNPO 法人ひょうご森の倶楽部・行常チーム、ギフチョウ・ネットメンバー5名に市役所職員合わせて約40名で自然観察。

里山の麓に広がる竹林でいきなりサトキマダラヒカゲが飛びだす。

そのすぐそばをヒラヒラと舞うのはコミスジだが右後翅が傷んだ個体。

ブッシュ奥ではアサマイチモンジが遊んでいるが撮影チャンスはなく、登山道ぞいに咲くシライトソウの白が目をひく。

水が染み出すところにはコモウセンゴケが群生していて可憐に咲くピンクの花もきれいだと、参加者がよってたかってカメラ撮影に夢中となる(筆者の撮影記録はなし)。高い位置のカナメモチの白い花ではアオスジアゲハやコアオハナムグリが蜜を求めており、足元近くで休憩するノシメトンボの姿もみる。「そよかぜ広場」という立札がある開けた山頂部でもサトキマダラヒカゲが出迎えてくれ、

涼しいそよ風を体に感じながら昼食タイム。この山頂部まわりのウラジロの新葉が美しく広がる斜面を蝶道として飛び交うクロアゲハ、アゲハ、モンキアゲハ、ナガサキアゲハが、ときには目まぐるしい追飛翔を展開する。モンキアゲハがシダの葉上で休み始めたのに気づき、すぐに飛ぶだろうと狙っていると、案の定近くを飛ぶアゲハに向かってスクランブル飛翔を仕掛ける。

その蝶道をみきわめ赤ネットをもって待機すれば、赤ネットの真上を飛ぶクロアゲハやモンキアゲハを下からすくようにして捕獲できる。翅をピンセットでつまんで一般参加者に観察してもらうと、オレンジや赤の美しい紋を喜んでスマフォカメラで撮影をしてくれたりする。

クロアゲハ♂の後翅前縁の弦月紋と霜降り様にちらばるきれいな鱗粉もしっかり観察してもらい、多くの人がカメラ撮影をしてくれる間にも、その美しさをビデオ撮影したつもりが、実はひどいピンボケだったことがチョウを放したあとで分かる。

カラスアゲハもやってきたが撮影チャンスはなく、最後の締めは、加古川市では多くないクロヒカゲ。下山途上で竹内さんが捕獲して子供たちに観察してもらってから放した個体がすぐ近くで休憩してくれていいモデルとなってくれるが、新鮮個体でないのが残念。

野外観察の後は、公会堂で「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の活動状況をビデオ記録で紹介し、パワーポイントで総括説明。次いでNPO 法人ひょうご森の倶楽部・行常チームの荒川さんから、発足後ちょうど20年になるという「森を元気にして、人間生活も元気にする活動」の実態を説明していただき、14時15分に解散。