2009/4/17



毎週金曜日はvibraphoneやmarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第百三十一回目の今日はビブラフォンやマリンバ周辺の新機構その後についてです。

普段使っているマレット。
これがなければ僕らの商売はあがったりです。

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その材質は、ヘッドはいろいろとあれど、ハンドルの部分は「ラタン」と「バーチ」です。
ラタンは「籐」、バーチは「木(主に樫)」でクロスグリップではラタン、インディペンデントグリップではバーチを使うのが主流。

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僕はクロスグリップなのでずっとラタン・ハンドルのマレット

でも、これらは自然界の産物を加工したもの。永遠・永久に供給が保障されたものではないのです。
今では地球環境とエコで森林伐採や環境に悪影響を与える事に対しての感心が高く、我々が使うマレット一つにしてもそのような配慮が成された製品が流通しているか、と言うといささか後ろめたい気分になってしまう。

しかし過去において、70年代前半には100%人造加工のマレットが誕生し流通していた事実はある。
昨今の“エコ”ノミストではないけど、エコとは無縁の「最先端・最新大好き人間」の頃にそれらを試用した時期があった。
70年代というのはとてつもなく“モノ”が進化していた時代だと思う。
だって、もしもその時の成果が今日まで継続していたら・・・・エコ・ビジネスと完全に一致だものなぁ。
残念ながら、その殆どは途中で消え失せてしまっているのだけど、、、

当時最もポピュラーだったのがムッサー社の人造マレット。

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タイプは2種で、グラスファイバー・マレット(左)と強化プラスチック・マレット(右)。

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グラスファイバー・マレットは普通のラタン・マレットと同じ形状

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ハンドルの部分にはMusser-M9という型番

このマレット、最初はグリップ感も良く、ちょっといいかもって思ったのも束の間、手の中の体温や気温が伝わって温まると、なんと「しなり」がグニャグニャで頼りない。
打点とは関係なしにマレットが「しなる」のだ。
こうなると早いパッセージを弾く度に違和感。

籐の「しなり具合」を研究して作ったとの事だったけど、この当時の技術では力の反動をコントロールする所にまで配慮や加工が及ばなかったようだ。
今の技術ならきっと克服できると思うな。

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もう一つが強化プラスチック・マレット。
こちらはかなり特殊な形状。

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ちょうどハンドルの半分から先(ヘッド側)が細い強化プラスチック、手前側は強化プラスチックの周りに保護用のラバー、又はプラスチックの覆いが付く。

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手前側を後ろから見ると二重になった特殊な形状がおわかりだろう

このマレット、一体何のために作られたのかはわからないが、不思議な事にムッサーの楽器を買うと山のように付いてきた。つまり「おまけ」でもあり試作品でもあったようだ。
妙な事に型番は先のグラスファイバー・マレットと同じ「Musser-M9」。

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マレットはこのムッサー・オーナーズ・グッズと一緒に付いてきた

あ、最近ストッパー代わりのファンベルトが切れそうなので・・・・
と、ウン十年振りにオーナーズ・ブックを開いたら・・・

ありました!ありました!
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なんか、とっても嬉しい発見だ〜!(笑)

あ、本題に戻ります。(スマソ)

軽量・強化・人造(生産性アップと品質の安定)を目標としたのだと思えるのだけど、この細いハンドルの部分が鍵盤をヒットした時の打撃を吸収できず、このまま使い続けると腱鞘炎になりそうな危機感を持った。
また、ヘッドが演奏中にスポッと抜けて何処かへ飛んでしまう「非常事態」も起こった。

やはり製品としては信頼性が無く、普及はしなかった。

ただ、最近各メーカーともマレットの品質が安定しなくなっている事、ハンドルの部分が「太く」なっている(言い換えれば品質の良い籐が無くなっている)事などから、遠からずの内に再び人造マレットの開発が急務となる時期が来るようにも思う。

そうなった時に、これら過去の失敗を繰り返さない事を祈るのみ、だ。

籐(ラタン)マレットでの演奏風景
Toshihiro Akamatsu(vibes) & Yuki Arimasa (piano)DUO-1


こちらはバーチマレットでの演奏風景(マイク・マイニエリ氏)




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