2006/6/24

ファースト・セメスター  ■新・音楽体験記/留学の頃

随分前の事だし資料を元に書いてると話しが前後しそうなので留学時の学期(semester)毎にまとめます。今回は入学直後のお話し。

バークリーに入学したのは1986年の秋(Fall Session)。早いもので今年で20年になります。まぁ、一区切りと考えればその頃の事をまとめるのも良い時期かもしれません。

入学式の後で新入生のウェルカム・パーティーがありそこでいろんな人と挨拶するわけです。まだボストンに来て1週間足らず、勝手もよくわからないので出席すればいろんな情報を得る事も出来る。当時バークリーには日本人の留学生が約120人(現在は倍以上)いましたから出席するといろんな人を紹介されました。

「赤松さんですよね」

同期Tp専攻のArai君が連れて来た“女の子”が突然と声を掛けてくるので誰だろうと思った。
「昨年のバークリー・イン・ジャパンで見ました。ヴァイブでああいう演奏が出来るとは知らなかったのでびっくりしました」

まだ18才の大西順子ちゃんだった。彼女はずっとクラシックを習っていたがジャズに興味を持ち前年のバークリー・イン・ジャパンに参加した。しかし、そこで自分が余りにもジャズが弾けなかったのが悔しくて1年間必死で勉強してココにいる頑張り屋なのだ。
順子ちゃんと話している間もいろんな人が挨拶に回ってくる。「こんにちわ。突然ですが12月の14日はお二人とも空いていますか?」と二人に声が掛かる。空いてるも何も今来たばかりだから「はい」としか答えようがない。「じゃ、コンサートで演奏お願いします」と。Aさんというもうかなりバークリーが長い人との事。
どうやら事前に新入生の情報は学内に流れていたようで、このパーティー会場にいるのは新入生よりも在校生の方が多かった。

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手前から中央の公園辺りまで続く学生用のアパート群。
バークリーの他、近辺のニューイングランド音楽院、ボストン音楽院の学生が集結
僕は中央の斜めのアパートの向こう側に住んでいた


翌週から授業が始まる。まぁ、とにかく高校並みに授業が多い。最初は要領がわからなかったが、予め組まれた授業でも「これはもういい」と思うものはどんどんテストアウトして上のクラスに上がって行けばよいのだ。だから一週間めは授業の組換えで校舎を右往左往。落着くのは二週間めを過ぎた頃。

最初から宿題の嵐。書く宿題の量が多い。月曜日から金曜日までほぼ毎日授業があり、アレンジやハーモニーの課題がわんさか出る。レッスンが始まるとゲイリー氏からは一週間に5曲ずつ課題が出る。もちろん翌週までに仕上げなければならない。授業は午後6時までに終わるが、その後はアンサンブルルームが開放されるのでセッションやリハーサルの予定が入る。午前0時にそれらが終わってアパートに帰ってから宿題に取りかかる。寝るのは午前3時頃、まぁ、このハードな日課をこなす内に自然と鍛えられるわけだ。怠けたら脱落して「借金」を増やすだけ。。。。

しかし週末となると周りのアパートの雰囲気も一変する。あるアパートからはパーティーをやってる騒ぎ声、あるアパートではセッション、要するに週末は一週間のストレスを発散させる為に大騒ぎとなる。
もちろん月〜金のハードさでバテて昼過ぎまで寝てるが、何も予定を入れない時は街をブラブラする。

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学校から続くボイルストン・ストリート
ここは毎年ボストン・マラソンのゴール

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学校の向こう側にはコープリー・スクエア

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コープリー・スクエアにあるショッピング街「コープリー・プレイス」
休日はココで飲食したり買い物したり


バタバタとしてあっと言う間にファースト・セメスターは終わりに近づく。
期末試験(Final Examination)の始まる直前に、例のウェルカム・パーティーで知合ったAさんのコンサート。
新入生は1学期間自分のリサイタルやコンサートを持てないので授業以外での人前の演奏はこれが最初になった。
Aさんから譜面が届き、これがまた現代曲風なので解析に時間が掛かる。
ストリングス・カルテットはプロを雇うとの事なので本番直前のリハと本番しか合わせない。
順子ちゃんと「ココ、よくわからないよなぁ」「うん」「じゃ、こっちでアレンジしちゃおうか」(笑)などとAさんが聞いたら怒りそうなパート合わせをやった。なんせ当時のパソコンの譜面は譜読みで疲れた。今のように人間の感性に近い譜面が作成出来なかったのだ。
そのストリングス・カルテットの曲の他に当日ビッグバンドにも参加してほしいと追加の依頼があったのでそちらのリハーサルも掛け持ちとなった。

Aさんの音楽は不思議な世界だ。
学内のホール、パフォーマンス・センターでビッグバンドのステージで開幕。いくつかの曲でヴァイブのソロも入る。中盤にステージを転換してストリングス・カルテットと僕と順子ちゃんの編成に。一転してコンテンポラリーの世界。譜面には無かったけど順子ちゃんと二人でインプロヴァイズのパートを作り妙に二人で盛上がった(笑)。そして再びビッグバンドのセットでコンサートは終わった。

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バークリー入学後初ステージとなったAさんのコンサート
Dec/14/1986 @ Berklee Performance Center

このコンサートのリハーサルからずっと「気になる」人物がいた。
リハや本番のステージで密かなジョークを言うと時々かん高い声で笑う男だ。
ビッグバンドの時にピアノを弾いてる。
Yuki A,
「ゆうき」とはユニークでいい名前だなぁ
でも、まだよく知らないしなぁ、
と、その時はそのまま本番が終わって別れた。


つづく・・・



2006/6/26  13:24

投稿者:あかまつとしひろ

>YELLさん
ううん、ハーレクィーンロマンス的展開に、、5点差し
上げる!




2006/6/24  16:53

投稿者:YELL

第一章「出逢い」
この時敏弘はまだ気付かなかった。
この出逢いがユキによって、仕組まれたものだとは
…。
そして この出逢いが、二人の運命を大きく変えるも
のだとは…。
第二章「聖夜」
乞うご期待!!
            なぁんちゃって。


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