2006/6/26

続・ジャズフェスはパプニングの宝庫  月曜:ちょっと舞台裏

少し前までは夏に各所で野外のジャズフェスティバルが開かれていました(もちろん今も頑張ってる所あります)
規模は数万人から数百人まで様々で大きなスポンサーの主催によるものから地方の自治体が活性化の一貫として行っていたものまで様々。90年代が最も盛んだったようです。
そんな様々な会場へリーダー叉はサイドメンとしてよく出演しました。ヴィブラフォンは運搬が大変で、手持ちの二台の楽器を空と陸に分散してスケジュールをこなしていました。ある時など、行きの飛行機はファイバー・ケース2個に入れて「手荷物」で運べたヴィブラフォンが、帰りの手配を頼むと「これは木枠を組まなきゃ運べません」と業者にいわれ、主催者が「じゃ、翌日ちゃんと梱包して運んでおきます」と言うので行きと同じ運搬費を置いて出発した。翌日の夕方「●●運輸です」とチャイムを鳴らすのでホイホイと出たら、まるで業務用冷蔵庫を運ぶような梱包(もちろん木枠)を大型トラックから降ろしている最中で心臓が飛出しそうになった
「これ、一体運賃はいくらなの?」と業者に聞いたら「十数万」だと言う。
慌てて翌日主催者に電話。「足りなかったでしょう。あれじゃ」「いえ、いいんですよ。こちらで請け合ったので気にしないで下さい」。翌年はあまりに悪いので陸送にした。でも今度はこちらが大渋滞でバテてしまった(笑)
こんな感じて主催している方々はみんな情熱的で採算度外視の上に成立っていたフェスティバルも多かった。

そんな夏の風物詩だから、当然いろんなハプニングがある。
前回5月29日のブログでは、調律のハプニングを書いた。今回は自然との戦いの巻。
(掲載の写真は本文とは関係ありません。念のため)

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山の中から海のそばまで随所でジャズフェスは開催されていた
これは山の中 duet w/ kazuhiko michishita(g)でのツアーショット
『Now's The Time Workshop Vol-2』(BMGファンハウス)リリースの頃

野外で戦う相手とは・・・

風と雨

そう、自然、気象状況との戦いとなる。
数万人規模のフェスティバルに出ると、それに湿気という大敵も加わる。
人間の発する熱って物凄いんですよ。ましてグランドやゲレンデに数万人も集まると、山の風向きさえも変えてしまう熱の坩堝(るつぼ)になるんです。

そんな大規模でなくても、野外のステージは、いわば急場の櫓ですから、全天候性とは行かないものです。

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ステージの屋根は殆どの会場がテント張り

ある人は演奏中に突風で譜面が飛ばされて何処をやってるんだかさっぱりわからなくなって引っ込んでしまった。
ある人は譜面台に洗濯鋏まで装着して完璧な風対策を行ったはずなのに突風で譜面台ごと倒されてしまったが、負けずと倒れた譜面台を覗き込みつつ演奏を続行していた(エライ!)。
あるバンドは大音量の最初の一発めの「ドッカーン」で電源が落ちてしまい、そのまま暗転のまま20分修復で待たされたり、
と、バックステージて見ていると、様々なハプニングの連続。

僕が一番怖かったのは・・・



金属で出来てるヴィブラフォンの大敵。

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海沿いのフェスティバルでは霧と雷に見舞われる
この日は夕方にスコールがあり、何とか落着いて最後のジャムセッションとなったけど、遠くでゴロゴロ
演奏中に名古屋のサックス・クラリネット奏者森剣治さん(右側)と
「お、雷。こっち来てる、どーする?」
「僕は、即、逃げます」
「ハハハッ、そりゃそーだ」
「ハハハ・・」


最も凄かった自然との戦いを一つ。
「あ、ちょっと溜ってますねぇ」とステージスタッフが集まり協議中
「そうだねぇ、あまり溜るとまた降るかもしれないからテントもたないかもね」
「じゃ、ちょっと、突っついて落としときましょう」
「了解」

ちょうどステージ転換の時である。
ステージ端の上部テントに昼間降った雨が溜っているのだ。
僕はステージが終わり楽器を片付けていた。

「ちょっとー、長い竿持って来てー」

さっきのスタッフが叫んでる。僕は楽器の片付けも終わり次のバンドのメンバーとステージ袖で談笑中。

「う〜んとこしょ。アレ、上手く行かないなぁ、ちくしょー。そりゃ〜」
と竿を持って雨溜りをステージ後方に落とそうとするスタッフ。
大きなテントに溜った雨だからちょっとやそっとじゃ思いの方向に流れてくれない。

「う〜ん、ちくしょうめ、これでどーだ。ウリウリウリウリ、、」

今度は溜った雨水を波立てて勢いで一気に後ろへ落とそうという作戦に出た。
雨水の塊をトントン下から突っついているんだ。
なかなか上手いもんだなー、と僕らは静観していた。

と、突然、いくつもの波状を描いていた雨水が大きな一つの波となって動き出した。


あらら。。

「そーりゃ、これでどーだ。ウリウリウリウリ・・」

スタッフが最後の勢いで雨水を後ろに追いやろうとした瞬間

大きくバウンドした雨水は一端後方へ向かったものの、再度リバウンドしてあらぬ事か前側へ勢いよく滑り出したのだ


「あ〜〜〜!」



という叫び声と共に僕らも呆然と見送る雨水の軌跡、、、、



前側のテントとの隙間から、大量の水塊が一気に真下の





グランドピアノを直撃






ピアノ水没





おしまい



2006/6/26  13:54

投稿者:あかまつとしひろ

>YELLさん
悲惨の一言でした。あらゆる方法で水をピアノから吸い
出す事を試みるも、、、、、奥深く浸水したピアノは二
度とそれまでのような音は出ませんでした。
ホンキートンクのような音で、次のバンドはキーボード
を持参していたので何とか凌いでいましたが、その後は
大御所のピアノトリオでした。
僕らは移動があってそのまま会場を後にしましたが、想
像はつきますね。。。


2006/6/26  13:34

投稿者:YELL

なんだか 三コマ漫画を読み終えた様な、不思議な余
韻。
で どうなったんスか? その後…。


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