2009/11/24

無くなったのは軌道だけじゃなかったストロー現象・・・  火曜:街ぶら・街ネタ


ストロー現象というのを御存知だろうか。
1980年代頃までは商業施設が大都市周辺の衛星都市にも普及し、鉄道・私鉄沿線のおおむね通勤圏として30分以上1時間以内の範囲には数々の商店街や大型商業施設が整備された。

あるいは地方の場合だと県庁所在地や中核都市などから30kmから50kmくらいの距離にある中小都市の商店街の整備や大型店の出店が相次ぎ、その時代に日本の各地を旅した者ならその充実振りには何とも言えない期待感と頼もしさを感じたはずだ。
ある意味、一番日本の街が生き生きとしていた時代かもしれない。

やがてそのパワーはバブル景気で一気に押し上げられたそうだが(実際に景気が押し上げられた時期はアメリカに居たのでわからない。帰国したらバブル全盛期だった)、有頂天になったらしっぺ返しが来るわけで、90年代後半になると全国の街の中心地に不可思議な「コインパーク」が妙な隙間と空しさを点在させるようになった。

それで終わるかと思いきや、21世紀に入ると物事なんでも「メガ級」の再開発にしか注目が集まらなくなって「器」だけ立派で中身が薄いからすぐに飽きられるタイプの開発が全国のあちこちで行われるようになった。

その後、今度は「勝ち組」「負け組」と区別される如くに、街の商業機能が狂い出した。

何とその牽引役となったのが「便利さと快適さ」を追求した結果というのだから本末転倒だ。

例えば、かつては移動に電車で30分かかっていたところが列車のスピードアップやサービスアップ(例えば料金不要の高速列車などの充実)で20分を切るようになった。
あるいは、かつては混雑する一般国道で50km移動しようとすれば一時間は必要だったところに高速道路が出来ると半分の30分で移動できてしまう。

すると、それまで近所だった身近な街の中心部へ向う人の流れが近隣の大きな都市へと流れ始める。極端な例では大きな買い物は激安チケットの飛行機を使って東京で済ます、という地方都市の人も多い。

便利になると良いこともあるが、一度流れ始めた「勝ち組施設」への流出は誰にも止められない。
その「勝ち組施設」とて恒久的ではなく、さらに上回るものが出来るとすぐにそちらに吸い取られて行く。

ストロー現象とはそういう事を言い、今の日本なら全国何処にでも見られる現象だ。

その一例としてこのブログを始めた頃に書いた『ストロー現象と軌道敷跡に心は痛みつつ』(2006年4月25日のブログ)で取り上げた岐阜市に約三年半振りとなる先月末にライブで訪れた。

そのブログを書いたちょうど1年前の2005年4月に出演した岐阜は柳ヶ瀬のライブハウス『BAGU』に出演した前夜に岐阜市内を走る路面電車が廃止された。正式には名鉄が運営していた名古屋鉄道・岐阜市内線の事だ。

ブログではその一年後の姿を書いているが、まだ市内中心部の道路上には軌道敷きがそのまま残り、折からのライトレール・ブーム(同じ頃話題になった富山のライトレールなど地球環境からも全国的に路面電車を見直す気風がある)もあって、いつでも復活させられるようにという保存運動があったと聞く。

その約三年半後の姿には仕事とは言え行く前から少なからず興味があった。

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この日は最近日本海側まで全通した東海・北陸自動車道を走り岐阜県入り。
しばらくすると前方には・・・・

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遊園地の観覧車??
いえいえ、これは川島サービスエリアのレクリエーション施設。
出来た頃に一度入ってぴっくりしたものだが、もうすっかりとこの光景が当たり前になった現在ではどうなのだろう?

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ちょっと休憩と思ってサービスエリアに降りたら駐車場は満杯。
今日は連休初日の土曜日。
しかし、ココで観覧車に乗って油を売っていても仕方ないと思うのだけど、なかなかの人気だった。
他に何があるといえば水族館がある。
サービスエリアと言うよりも、立派な目的地かもしれない。
でも、それってなんだか中途半端。
そう思ってしまうのは僕だけか?

すぐに岐阜インターで降りて市内を目指す。
岐阜のパイパスは車で大混雑だ。

かなりのノロノロ運転でJR岐阜駅前に到着。
この時に急きょ翌日の夜東京からの寝台特急券を買う必要があったので駅前パーキングに車を入れた。

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JR岐阜駅 こちらは裏口側になる

この前岐阜駅に来たのは2005年4月だから4年半振り。
高架工事は完成していたが、まだ駅前は整備中で従来の表側はどのようになるのかさっぱり想像が付かなかった。こちら側(裏口)が一足先に完成していて、その時のライブで楽器を借りた三重のヴィブラフォン奏者・山下真理ちゃんと待ち合わせたのがココだ。

みどりの窓口で切符を買ってから、整備後の表側に出てみる。

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三階のホームから降りて改札口が二階となるのでココからそのまま駅前にデッキが出来てバス・ブースやタクシー・ブースに直接降りられるようになっている。
新幹線ホームの無い拠点駅でこのスタイルは珍しい。
かなりの力の入れようと見た。

前にライブで来た時に、駅前のホテルまで車で送ってもらった共演者の名古屋のピアニスト中嶋美弥ちゃんと岐阜の駅前でUターンしようとしてグルグル迷路にハマッたあの夜の珍事も昔話だ。(笑)

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デッキから地上に降りる大階段の一部は閉鎖してイルミネーションの準備が進められていた。

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点灯を見たわけじゃないので想像でしかないが、きっと夜は綺麗だろうね。

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駅の右手には中京地区の代名詞、赤いボディーの名鉄電車が健在。

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でも、最近は全面赤一色塗りの電車も減ってラインだけ赤とか味気ないステンレスボディーの新車も増えた。

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駅前広場には噴水と共に・・・・

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金ピカの織田信長像!?
デーりゃー、光っとるでよー。

ううん・・・全身金ピカとは・・・・ははは、(笑)

そうそう、真っ赤な名鉄電車が向う「新岐阜」駅は目と鼻の先。
いくら近くてもJR駅には統合させないポリシーが心憎いね。

名鉄しかり、阪神・阪急しかり、南海も、近鉄も、中小でも静岡鉄道しかり、伊予鉄道しかり、JR(旧・国鉄)の中心駅を無視して自前の私鉄ターミナルを持つ電鉄会社は頼もしい。

と、その新岐阜駅の方向を見て驚いた。

以前は中層の「新岐阜百貨店」の建物が重圧感を与えていたのに何やらスッキリとその先の「LOFT」まで見通せる。

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前に来た時にはデパートは閉鎖され、改札口の先の階段だけが使われていたが、どうやら建物自体を取り壊したようだ。

さっそく名鉄の「新岐阜」駅前に行ってみる。

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名鉄・新岐阜駅

JR岐阜駅ほどではないが、こちらもすっかりと建替えてイメージを一新。
ガラスを多用してとても開放的な建物に生まれ変わっている。

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このように、4年の間にJR、名鉄、双方の駅と駅前は、以前とはすっかり一新されて快適な空間に生まれ変わっていた。

それはとても良いのだけど、、、

肝心の街中が前にも増して淋しい印象に。。。

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かつて軌道敷があった駅前通りもこの通り、舗装されてしまった。真ん中の色が違う部分が路面電車の軌道敷きだった。

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路面電車の替わりに路線バスを充実させたとの事だけど、道路を走るとバスに挟まれて走るような感覚でちょっと威圧感がある。
それに、低炭素社会を目指すにはどうも旧式のバスが目立つような気がする。
これなら、昔あったトロリーバスのハイブリッド版にでもすれば良かったのではないか?
路面電車の架線をそのまま生かす事も出来ただろうに。

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この交差点で軌道は大きくカーブして一部分岐もしていた。(2006年4月25日のブログと同じ場所でのカット)

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駅前方向を見る

曲がった先の道路も同様に軌道敷は舗装されてなくなっていた。

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軌道敷がなくなると何となくスッキリはするが、物足りなさもある。
やはり残してほしかったなぁ、、、

と、、

交差点の大きな建物を見て驚いた。

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つい最近までは名鉄メルサだったようだけど、あえなく閉店との事。

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確か路面電車が廃止になった時にも駅前の大型商業施設が閉店になる、と騒がれていた。
それから4年。
今度は中心部の百貨店が閉店。しかも1990年に建てられた比較的新しいメルサが閉店というのはちょっとびっくりだ。

これで岐阜市内の百貨店は高島屋が残るのみ。

JRも名鉄もサービスアップ、スピードアップで快適性を増して来たが、それが岐阜の街の商業施設から名古屋へと人の流れを吸い寄せてしまった。

便利になるという事は悪いことではないが、便利になる前にやるべき事を実行しないと衰退を止められないと痛感させられる一つのケースだと思った。

だって岐阜市は人口41万人の立派な都市なのだから。


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アクセス
東急多摩川線・鵜の木駅(改札口左へ)。線路沿い徒歩8分。
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乞うご期待!!

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チェキラ!




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