2011/7/22

続・「alt」変形したドミナントコードのスケール判別には順位がある  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
金曜第二百二十三回目の今日は先週からの続きでコード奏法編『続・「alt」変形したドミナントコードのスケール判別には順位がある』というお話しです。

途中からの人は先週のコード奏法編『「alt」変形したドミナントコードのスケール判別には順位がある』→http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20110715/archiveからドゾ!

ココまでの金曜クリニックをご覧になりたい人は左のカテゴリー(またはこの記事のタイトル右側にある)「金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック」をクリック。この記事に続いて過去の記事全てを見る事が出来ます。チェキラ!



昨日の木曜ブログ『只今来日中・・・・ゲイリー・バートン(vib)』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20110721/archiveでも書いたように、CDの続きはブルーノート東京で、という事でさっそく出掛けてきました。

ゲイリー・バートン氏は僕のヴィブラフォンの師匠であるばかりでなく、当時はバークリー音楽大学の役職も兼ねていたので(後に副学長に就任)会場には懐かしい顔がチラホラ。
エントランスで偶然会ったヴィブラフォンの弟子yoshitomo嬢と秋からバークリーに入学する国音のドラム専攻Odagiri君と立ち話をしていると、サックスの三木俊夫がやって来た。「やあやあやあ!」「おうおうおう!」。話に華が咲いて自分の座席番号を呼ばれてるのに気が付かなかった(笑)。

客席にはヴィブラフォンの弟子で最若年のAnna嬢with父兄同伴。僕がゲイリー氏の初生演奏を見たのが16歳だったから今夜の光景は彼女の脳裏にどんな風に焼きついただろうか。
出来る事ならジャズクラブの公演もいいが中学生や高校生でも自由に観に行けるホールでの公演も入れてほしいな。僕らがその歳の頃に、たくさんのジャズメンの来日公演を観れたのもホールでの公演が多かったからだ。未来の人材を育てるにはこれは必要不可欠な願望だ。

客席ではさらにバークリー同期で帰国直後のA-Projectでバンジョーを弾いていた有田純弘とも再会。この20年という時間軸の過去と現在が交錯する内に開演時間。

昨日の木曜ブログで新しいアルバムの紹介をしたばかりなので割愛するが、生で見て面白かったのがベースのScott Colley。久しぶりに“おもしろいベース”を見た気がする。
相変わらずの超高速回転健在のバートン氏、しっかりと大人の香りがしてきたギターのジュリアン・レエジ、昨日感心した通りのドラムのアントニオ・サンチェス。
アルバムのサウンド・クオリティーはライブでは無理としても、無理・無駄のないパフォーマンスが「清々しく」東京ブルーノートの空気を包んだ90分だった。

終演後、久しぶりにゲイリー氏と再会。
前回はこんな写真を残している・・・・
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題して : スリー・アミーゴ!2006年5月31日@ブルーノート東京楽屋にて

ゲイリー氏が手にしているのは2005年10月発売のアルバム『FOCUS LIGHTS』なので写真は2006年5月末のもの。この時の模様は2006年6月1日のブログ『ゲイリー氏に会ってきました・・・Gary Burton Quartet』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20060601/archiveに。
昨年の来日時はちょうどこちらのレコーディングの関連作業と重なり泣く泣くパス、気が付けば5年の時間が経っていた。

今回も記念のショットをパチリ
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題して : スリー・アミーゴ・2011マレットバージョン ! 左から:松島美紀(mar)赤松敏弘(vib)ゲイリー・バートン(vib)2011年7月21日@ブルーノート東京

同行したマリンバの松島美紀と三人で無事にスリー・アミーゴ!(笑)
いつ会っても変わらない気さくなゲイリー氏。
前回の時のスリー・アミーゴの写真とこの間にリリースしたアルバム三枚を渡し「しっかり楽しんでね!」「了解!」。(笑)

素晴らしいゲイリー・バートンのニュー・クァルテットの来日公演は明日、土曜日までGOOD!
まだ間に合うぞパンチ
この絶好の機会をお見逃しなく

■GARY BURTON QUARTET
7.20 wed. - 7.23 sat.
ブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp/

超お薦めGOOD!GOOD!GOOD!



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帰りに外に出たら7月とは思えない涼しさ。ナント気温は車の外気温計で19℃>へ<'_';σ^┰゜◎o◎

び〜っくり

さて。



「alt」変形したドミナントコードのスケール判別には順位がある。
ジャズの事を少し勉強すると必ず出て来る「オルタード」っていう言葉。
コードシンボルにもちょこんと「alt」とか書かれてあったりする。

で、

どうしてかわからないけど、唐突に「オルタード」とか「アウト」とかと言う言葉がカッコいいと勘違いしている人がいるんだけど、どうよ。

「オルタード」とはaltered、つまり変形した、という意味なので、「素直に」とか「普通に」とかと言うものが嫌いな人には「オルタード」ってヘンチクリンだからカッコいいと受け取られるのかもしれない。

「アウト」という言葉もたまに聞くが、要するにリハモナイズの用法の事を言っているわけで、別に「セーフ」とか「アウト」とかの事じゃないんだけど、まぁ、セーフティーに対する反抗期みたいなものとして「アウト」があると見る事も出来る。本来はダイアトニックに対するものだ。

ただ、それらがカッコいいかどうかは別問題。
第一に、そういう風に「わざと」変形させたり、アウトさせたりって、普通にやって良けりゃ、別に必要ないわけだよね。個性の無い人が目立とうとして迷彩色の服を着るようなものかも。
これらも一つのカモフラージュ。

で、

コードネーム自体にもカモフラージュされているものがあるのは以前このコーナーで取り上げた。
参照⇒http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20110624/archive

それにとても近いニアンスで「手っ取り早くサウンドを示したコードネーム」と「固有のコードスケールを持つコードネーム」がある事も説明した。dimコードなどはその典型だ。

詳しく知りたい人は左のツールにある“ブログ内検索”にキーワード「dim」と入れて下の【このブログを検索】にチェックマークを入れて検索すると過去の解説が読めます。

「オルタード」もdimと同じように「変化している事」を知らせるだけのものと、固有のオルタードスケールを示唆する場合の二通りある事も説明した。

先週、コードスケールの判別には順位がある説明をした。
その順位からもわかるように、「変化した」ドミナントコードのコードスケールを照合する時に、「固有のオルタードスケールが該当」する順位はかなり下、あるいは後ろ、という事がおわかりいただけたと思う。

その一番の要因は完全音程の5th(P5)をスケール内に持ち合わせていないからだ。
altと書かれている箇所でベースや伴奏が絶対に5th(P5)を弾かないのであれば「固有のオルタードスケール」であるけど、大半の演奏を聞く限り5th(P5)が聞こえてくる。それらは「固有のオルタードスケール」ではなく、b9thを持つ他のコードスケールである場合が多い。
これでは「変形」ではなく「矛盾」だ。

オルタードスケールは本当に特殊。逆に言えば、どれにも該当しなかったけれど、これはこれで使ってもいい感じなので無理やり成立させた、というのが素性だ。

今回の宿題。
先週の解説を踏まえて、コードスケールの判別を行ってみよう、というものだった。

曲は“MOON AND SAND”(アレク・ワイルダーの作品)。

この曲の一番のポイントとなるブリッヂの冒頭4小節を取り上げてみた。

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(クリック、さらに開いた画像をクリックすると拡大/以下同じ)

この次の小節はBbMaj7。続くメロディーの音は半音下のG。


まずメロディーに使われた音を集めてコードネームとの整合性を考えるというのが順当なスタートだ。

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問題はドミナントコードの2小節目と4小節目だ。
コードトーン以外には13th(E、又はD)とb9th(Ab、又はGb)が使われている。
b9thがある事から、先週の判別の順位に沿うと、次に見るべきは13thがあるかb13thがあるか。
この場合は13thがあるのでこの時点でコンデミではないかと想定出来る。

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うん。
なかなかいい思考回路だ。

4小節目のF7の次にはBbMaj7が来るのだから、原則にある「次のコードがマイナーコードの場合はHMP5、メジャーコードの場合はコンデミ」とも一致する。

た・し・か・に。

ではこれでOK?

考え方は正しい。ちゃんと根拠も原則から押さえているし。
だから絶対的な正解じゃん!!。。。

もちろん間違いではないが、
もう一つだけ考えるべき事がある。

それは・・・

■メロディーの動きに隠されたものを解明せよ!

コードと密接な関係があるメロディー。
曲を作り始めて間もない時に、音数が増える傾向にあるのにお気づきだろうか。
作曲の基本はソロ(インプロ)の基本と似ている。
ソロをやりはじめたばかりの頃にだんだん音数が増えて行くのと同じ。
その音数を分析すると、同じコード、同じ小節の中などで、一つの音を何度も使ったり経由したりする。
つまり、動きたいのだけど、要領を得ない為に行ったり来たりする動きが増えてしまうのだ。

メロディーにはなるべく同じ音を使わない。洗練される第一歩の喚問だ。

さて、そういう概論を先に提示すると、この部分のメロディーは、音数が少ないくせに、同じ音を経由しているのにお気づきだろう。そうそう、その着目点!

作曲家として名を残している人が、だ、よ。

同じ音に戻るには何か意味があると考えてはどうだろう。
「同じ音」と考えるよりも、「同じ音程ではあるが違うメロディーを担う音」と考えてみるわけ。

最初に掲示したブリッヂのメロディーは二拍三連のパーツと四分音符のパーツに分別できる。
それぞれのスタート音からG7の場合ならE(13th)、F7の場合ならD(13th)までを一区切り、次に同じスタート音を経由するところから一区切りとすると、どうだろう。

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13thに向かう部分は一時的な転調を考えるとミクソリディアン、後半をハーモニックマイナースケール・パーフェクト・フィフス・ビロウ(HMP5)。

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1小節めから二小節目の半分まではCメジャーのキー、しかし二小節目の後半では次の小節のCm7というマイナーコードによりスムーズな繋がりを準備する為にCマイナーのキーに転調。
同じ事が三小節目から四小節目半分まではBbメジャーのキー、四小節目後半はBbマイナーに向かう準備が進むのだけど、次の小節でBbメジャーという明るいサウンドに繋がるという「原則から一歩踏み出したアレンジ」が成されている。

b9thを持つドミナントコードのコードスケールの整合性に「原則として」と但し書きを入れるのは、こういうアレンジの展開に幅を持たせているわけだ。
なので作曲者はもちろん、アレンジャーも自分のサウンドをより自由に発展させる事が出来る。

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「いや、少なくとも四小節目はコンデミじゃないと気が済みません」という人もいるでしょうね。
もちろん、そう解釈して問題はありません。
ただし、メロディーの形を見てください。
1-2小節目と、3-4小節目は、綺麗に平行移動していますね?
そうなると、1-2小節目で起こった事を尊重する必要があるかもしれません。

それは「音楽の流れ」を理解する能力と繋がります。
従って、この二小節間の動きを揃えると、綺麗なライン・クリシェが生れて来ます。

「音楽の自然な流れに沿う」というのは、こういう所から始まるのです。
インプロもまずこの部分から再確認すると頭の中のモヤモヤがすっきりしますよ。


やるぞ!ジャズプロ!
出るぞ!スペシャル!
今年は大トリ、応援宜しくデス
GOOD!

今年も開催決定。
日本最大級のジャズフェスティバル、

【横濱ジャズプロムナード2011】

2011年10月8日(土)〜9日(日)
横浜市内各ホール、ライブハウス、ストリート会場など連日100ステージ超、毎年10万人を超える観客で横浜の街がジャズに染まる二日間。

<前売券 発売日:近日発表>

●券種

10月8日券:ひとり券@4,000円,ペア券@7,500円
10月9日券:ひとり券@4,000円,ペア券@7,500円
10月8日・9日両日券:ひとり券@7,500円

チケットぴあ、ローソンチケット、e+(イープラス)等の各種プレイガイド、横浜市内文化施設等で販売予定です。

全体のタイムスケジュール、チケット情報等は近々の公式ホームページhttp://jazzpro.jp/index.phpでの発表をお待ちください。

♪ 今年のテーマは『 ありがとう 』です。
お客様、出演者、協力各団体、運営ボランティア、
多くの方々から思いが集まり、無事に開催することができることに、
今年は、より一層の感謝の気持ち込めて、お届けします。

今年は以下のプログラムで出演します。

出演日時:10月9日(日)19:20〜20:20
会場:関内ホール(小ホール)
出演:赤松敏弘(vib) vs 道下和彦(g) & ユキ・アリマサ(p)



今年の横濱ジャズプロムナードでは、赤松のデュオ・プロジェクト20周年を記念した、特別な二つのデュオと滅多に聴けないvib+g+pianoによるトリオをプログラムしました。


★赤松・道下デュオ
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赤松敏弘(vib)道下和彦(g) 1991年8月東京・千代田区/一口坂スタジオ

赤松・道下デュオは、日本のジャズ界が活性化していた1991年、当時の新進若手ジャズメン10組をピックアップしたファンハウス(現・Sony Music Entertainment Inc.)のアルバム『NOW'S THE TIME WORKSHOP』(二枚シリーズ)で、当時率いていたバンドA-Projectと共に紹介されてデビュー。
この写真はその収録時に収録現場だった一口坂スタジオで撮った宣材写真。ある意味ココだけのお宝(爆)。それにしても二人とも若い!(笑)
以来、全国津々浦々に出没してから早二十年。
デュオはその後バンドへと発展し、やがてそれぞれの道を進むようになり、今回約十年振りの再会が実現します。横濱ジャズプロムナードへのこのデュオでの出演は94年(第二回)の、はまぎんホール以来17年振り。

試聴赤松・道下デュオ“TRITON”1991年8月録音/同年11月リリース)


★赤松・アリマサDUO
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ユキ・アリマサ(p)赤松敏弘(vib) 2007年4月東京・世田谷区/クレッセントスタジオ

赤松・アリマサDUOは2000年の『NEXT DOOR』(Vega)でアルバム・デビューし、その後『Six Intentions』(2002年/Three Blind Mice)、『Still On The Air』(03年/同)、『Synergy』(05年/Vega)、『Tide Graph』(07年/同)と赤松のアルバムの中の要所要所で取り上げてきたマスターズ・デュオです。
横濱ジャズプロムナードへのこのデュオでの出演は、08年の横浜情報文化センターホール以来三年振りになります。

試聴赤松・アリマサDUOサンプル演奏(2005年4月録音/同年6月リリース)


横濱ジャズプロムナード2011の詳細は近々情報がアップされる公式ホームページ http://jazzpro.jp/index.php でゲット!

お見逃しなく!


ガンバレ東北!

がんばろうニッポン!




コードスケールやペンタトニック・リックの解説など曲集とコード理論の基礎解説を合体!
本邦初のジャズマリンバ本・好評発売中!
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『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン/赤松著』(ヤマハ出版)

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■New Album『AXIS/赤松敏弘』(VEGA)2010年10月28日発売
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VGDBRZ-0044/3.000円(税込)

赤松敏弘(vib)The NewQuartet
guest:森川奈菜美(vo)

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どうぞご利用ください。

CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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【動画】と【試聴】世界のヴィブラフォン奏者と素晴らしい音楽仲間へ直結!
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そして、コチラはオフィシャルサイト
■赤松敏弘Vibraphone Connection

掲示板に替わって登場、オフィシャルな(?)つぶやきTwitter
■赤松敏弘 Vibstation's Twitter

新しく追加のコミュニティー
■赤松敏弘facebook

auの方はコチラの赤松音源で
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SoftBankの方はコチラの赤松音源で
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≪着JAZZ!フル≫ メニューリスト>着うたフル>洋楽・Rock・Club
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チェキラ!
★ビブラフォン ★ビブラホン ★ヴィブラフォン ★Vibraphone ★ヴィブラホン ★ヴァイブラフォン ★ヴァイブ ★バイブ




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